2025年の縁起物「ヘビ」&てんぐの張り子「てんぐちゃん」がコラボ 1月13日まで販売会【中央区】
遠州地方の赤いてんぐのキャラクター「てんぐちゃん」と、干支のヘビがコラボした新作が登場しました。1月13日まで浜松市内2カ所で開かれているポップアップショップで購入する事ができます。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ郷土史から生まれた「てんぐちゃん」
郷土史から生まれた“おらがまちの郷土玩具”てんぐちゃんは、静岡県西部・遠州地方の一部で伝わる福寄せの象徴「鼻たれ天狗」をモチーフにしたキャラクターです。
頭に浜名湖産のうな重を載せ、浜名湖色のちゃんちゃんこを着た、赤い大きな鼻のてんぐです。
てんぐちゃんを作っているのは、デザイナーで張り子作家の坂田吉祥さん。元々神社仏閣や仏像が大好きで京都にある美術大学へ行きました。
デジタルクリエーションを学び、「時代をカジュアルに遊ぼう!」をコンセプトに京都でWEBデザイナーとして活動していましたが、地元浜松の郷土史や土着文化の面白さに気づき、2019年から郷土浜松に戻って張り子作家になりました。
遠州天狗屋・坂田吉祥さん:
自分のまちの伝統や郷土史を今よりもっと伝えたいです。地元をもっと好きになるための手段の一つが張り子でした。張り子は元々、農家の閑散期に作る「民芸」の一つでしたが、むかし話とのコラボで、おじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんと話すきっかけになったり、「未来の郷土玩具」だと思っています
新作は金ヘビ・白ヘビとコラボ
脱皮を繰り返す姿から、“成長と生命の象徴”であり、“新しい自分へと導く神の使い”とも言われるヘビ。
1月4日まで開催された「新春てんぐちゃん展」で、金のヘビや白いヘビなどと、てんぐちゃんがコラボした新作がお披露目されました。
浜名湖には金のヘビの伝説があります。また神の使い、富をもたらす弁財天の使いとして各地の神社でも祭られているのが白ヘビです。
金のヘビに乗ったてんぐちゃんの手びねり人形や、てんぐちゃんがてっぺんに乗った鏡餅から顔を出す白ヘビの張り子など、どれも個性的で新春らしい華やかさがあります。
巳年にちなんで宇賀神(うがじん)もまぎれています。宇賀神は体はヘビ、頭部は老人という変わった姿をした神様ですが、財運や商売繁盛の象徴として信仰されていて、坂田さんのデザインでかわいく、ひょっこりと登場します。
坂田さんは、浜名湖にいるという伝説の金のヘビをてんぐちゃんとコラボさせた理由をこう話します。
遠州天狗屋・坂田吉祥さん:
てんぐは太陽と風の象徴であり、遠州のアイコンです。2025年は遠州十二支の「巳」ということで、浜名湖の亀の淵の主「金色のへび」を題材にしました。新年の験担ぎとあわせて、遠州の伝承に触れるきっかけになれば幸いです。地元に伝わる金のヘビが新しい自分へと誘い、てんぐの風が皆さまの追い風となりますことを、お祈りします
江戸時代から「無病の赤物」との言われもあり、てんぐちゃん展はコロナ禍の2020年にスタートしました。2025年で6回目。毎年干支をモチーフにした縁起物張り子が新作として登場します。
この日もてんぐちゃんのファンが、毎年恒例となった新春てんぐちゃん展を訪れて、作品を買い求めていました。
遠州天狗屋・坂田吉祥さん:
着物で来るお客様は、小さな作品をかんざしにして、髪に飾ってくださっているんですよ。生け花に挿す飾りにしたいという要望もありました。てんぐちゃんを各々の楽しみ方で飾っていただけると嬉しいです
ポップアップショップは1月13日まで
浜松市中央区の「遠鉄百貨店」と、カフェ「ハルイチスタイル」で1月13日までポップアップショップが開催中です。新作のてんぐちゃん達もそろっています。
作品にスマホをかざすと、製作工程が映像で見られるような仕掛けもあります。デジタル技術と伝統工芸を融合しながら、郷土の歴史を楽しみ、今よりもっと遠州を好きになってもらう「おらがまちのモノづくり」。坂田さんの作品に触れ、赤いてんぐちゃんとヘビのパワーをもらいましょう!
POP UP SHOP会場
■会場 遠鉄百貨店6Fデニムセレクト ~1月13日(月)
■住所 浜松市中央区砂山町320-2
■営業時間 10:00~19:00
■定休 なし
■会場 ハルイチスタイル ~1月13日(月)
■住所 浜松市中央区上新屋町129-1
■営業時間 10:00~19:00 ※土日祝は10:30~
■定休 火