なると金時激推し! 徳島の上板サービスエリアで出会った『芋山竹太郎』とは
ドライブ中、徳島自動車道の上板サービスエリアに立ち寄った。阿波踊りのパネルが出迎えてくれる、いかにも徳島県らしいサービスエリアだ。
こじんまりとしてはいるが、レストランや土産物売り場も充実。一見よくあるサービスエリアなのだが、ぐるりと一周したところで、ほかのサービスエリアとは様子が異なることに気付く。芋……推し過ぎじゃない??
【画像】上板サービスエリアはすさまじいほどの「なると金時」推し
・謎の芋山竹太郎
まず建物に入ってすぐのところで、生の「なると金時」が売られている。袋詰めされたものもあれば、箱入り(2㎏)もあり。車で来る人ばかりのサービスエリアとはいえ、攻めていると感じる。
それだけでなく土産物売り場の半分以上が、芋関連の商品だ。スイートポテトやチップス、ほしいもにクッキーにアイスなど。あっちを向いてもこっちを向いても芋、芋、芋、芋である。
徳島といえばたしかに鳴門金時が名物ではあるが、ほかにも特産品は多々あるのに、いくらなんでも芋に全振りし過ぎではないか。そんなことを思いながらふと入口方向に目をやると「上坂サービスエリアは、なると金時サービスエリア、徳島ラーメンサービスエリアを目指します」と書いてあった。
そういう方針ならば、売り場面積を芋が占めるのも、まあ仕方がないかもしれない。芋と同様徳島ラーメンも推しているらしいので、お腹も減ったことだし、取り敢えずラーメンを注文することにした。
テーブルについて出来上がりを待っていると、各席ごとに小さな幟(のぼり)がたっていることに気付く。そこには『芋山竹太郎(いもやまちくたろう)』と書いてあるのだが、はて……?
幟にはうまい棒のようなイラストが添えられており、売店で販売している旨が記されている。オヤツなのか何なのか。字面から想像するに、芋を使った何かではあるのだろう。
・しょっぱ甘で美味しい
オヤツであれば食後でも良かろうと、ラーメンをいただいた後、売店へ向かう。するとレジ横に『芋山竹太郎』の文字を発見。ポップが貼ってあり、それによれば「竹輪(ちくわ)」と「鳴門金時」を使ったものであるらしい。
『芋山竹太郎』の名前の由来を理解できたような、そうでもないような。ひとつ300円ということなので、食べて確かめることにしたい。
「美味しいですよ。オススメですよー」と言う店員さんに背中を押され、ひとつ購入。細長い紙袋で包んでくれて、受け取るとほんのり温かい。
包みを開けると中から出て来たのは、揚げてある竹輪だ。かじると竹輪の穴に潰してあるサツマイモがたっぷり詰まっている。
肉厚でしょっぱみがある竹輪と、ねっとりと甘みがある芋の相性は抜群。揚げてあることで食べやすくなり、また旨味が閉じ込められて味にもまとまりがでている。
これはアリだな……! オヤツにも良いし、酒のアテにも良さそうだ。『芋山竹太郎』だなんて、どんな奇想天外なものが出て来るかと思っていたが、正当な美味しさで大満足。
徳島の名産を使って、うまいこと完結させているなと感心してしまった。徳島自動車道はいくつかのサービスエリアがあるが、あちら方面に車で向かう機会があれば上坂サービスエリアの利用はおすすめだ。
『芋山竹太郎』をはじめとする、芋まみれなサービスエリアは一見、そして一食の価値ありだ。
・今回ご紹介したSAの詳細データ
店名 上板サービスエリア (上り、下りどちらでも「芋山竹太郎」販売中)
住所 徳島県板野郡上板町神宅菖蒲谷72の3
時間 レストラン、土産物売り場は7:00~21:00(レストランLO.20:30)
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.