補正予算で再提案 広告に有名人起用へ 子育て支援情報発信 伊賀
三重県伊賀市は5月28日、3億2436万円を追加する一般会計補正予算を発表した。当初予算の中から削除された、子育て支援施策の情報発信事業費などを盛り込んでいる。
再提案する同事業は、有名人を起用して経済紙の全面広告やSNSを活用し、「子育て支援が充実したまち」を市外在住者らにPRするのが目的。担当課は地域創成課からこども未来課に代わり、予算額が当初予算の時より約1410万円多い約4663万円に増額した。
市によると、新聞広告の掲載時期は10月上旬から下旬。財源はふるさと応援基金からの繰入金と、企業負担金として1社当たり200万円の計1600万円を募り、協力を求める。
3月の市議会本会議では同事業費3254万円を削除する一部修正案が全会一致で可決。岡本栄市長が即座に審議をやり直す「再議」を申し入れたが、賛否を変更した市議はいなかった。
また、2025年度に施設の廃止を計画し、激変緩和策として市が今年度に限って歩行訓練用温水プール以外を運営する青山保健センター運動施設(同市阿保)に対し、民間活用の可能性を検討するサウンディング型市場調査の委託料として352万円を計上した。市議会は3月の本会議で利用者らがプールの運営継続を求めた請願を全会一致で採択している。
他の主な事業は次位の通り。
▼全額公費による予防接種が終了し、季節性インフルエンザと同様の扱いになる新型コロナウイルスワクチンについて、自己負担割合を同率の46%(3200円)で高齢者ら対象に今年秋から冬に実施する経費1億9812万円
▼移動図書館の管理運営経費として2トン車の整備事業1000万円
▼6月末完成予定だった長田地区市民センター(同長田)で、当初の想定になかった湧き水対応で地下排水溝などの工事費や工期延長による経費の増額2609万円
▼上野南公園(ゆめが丘7)に車椅子に乗ったままでも楽しめる複合遊具やブランコなどの整備2900万円