守谷市が「インクルーシブ公園」を検討中!誰もが楽しく遊べる公園を目指して
守谷市は、障害の有無や年齢、性別にかかわらず、誰もが楽しく遊べる「インクルーシブ公園」の整備を目指してガイドラインを策定中です。同市はこのほど、公園整備に関する市民の声を聞くイベントを市内の公園で開きました。
「心のバリア」のない公園を求める声多数
遊びは子どもの権利です。
1989年11月の国連総会で採択された「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」に、「遊ぶ権利」が盛り込まれました。
公園は本来、みんなが思い思いに遊べる場所ですが、障害がある子どもや、外国にルーツを持ち日本語を母国語にしない子どもたちには思うように遊べないという事情がありました。
そこで、「心のバリア」をなくした公園づくりを求める声が高まり、
(1)誰もが自分の好きな遊びを見つけられる
(2)対等に遊びに参加できる
(3)わくわく、伸び伸びと遊べる遊具の設置
などの要件を備えた「インクルーシブ公園」の整備が国内で進んでいます。
インクルーシブは英語で「包み込むような」との意味を持ちます。
公園整備ガイドラインに市民の声を反映
同市都市整備部によると、インクルーシブ公園の計画は3年ほど前から持ち上がっていましたが、市民や庁内から「行政主導でなく、市民の声を幅広く聞いて決めるべき」「対象公園を1カ所に絞らず、市内全域公園に広げては」との声が浮上。
対象公園を、遊具のある市内61カ所に広げました。
これを受けて昨年、市内10地区のまちづくり協議会や障害者団体の代表など16人で「検討会」を発足させました。
本年度中に、「誰もが遊べる公園広場整備ガイドライン」の策定をまとめる予定です。
仮設置の遊具に子どもたちは大喜び
去る11月30日と12月1日の2日間、守谷市内のけやき台公園で、新たな公園広場を考えるイベント「MORIYA PARK FESTA(もりやパークフェスタ)」が開かれました。
遊びの空間づくりを手掛ける株式会社ジャクエツ柏店(柏市)の協力を得て、会場にインクルーシブ公園を想定した「トランポリン遊具」や「こもり型ブランコ」などが仮設置されました。
親に手を引かれた子どもたちは遊びに夢中。
遊ぶ姿を見ていた3歳児の父親(36)は「子育て中の親にとって、このようなイベントはとてもありがたい。定期的に開いてほしい」と目を細めていました。
一方、会場で今後の公園に必要な「機能」や「遊具」などについてアンケートを実施した、同市都市整備部参事補兼建設課長の奥野清輝さんは「住民の声を聞きながら、誰もが居心地の良さを感じられる公園づくりを進めたい。
そして、守谷に愛着を持てるまちづくりにつなげたい」と話しました。(取材・執筆/寅)
※問い合わせ
電話番号/0297-45-1111(内線251)
守谷市都市整備部建設課