【四街道市】普段は見られない自生地を特別公開 クマガイソウ観察会
希少な「クマガイソウ」が見られる四街道。
普段は足を踏み入れることのできない自生地での観察会が4月に開催されます。
かつて日本中に分布 乱獲により激減
「クマガイソウ」というランを知っていますか?日本のランとしては最大の大きさで膨らんだ袋のような花をつけます。
かつては県全域に広く分布していましたが、里山の管理が行われなくなったり、珍しい花の形と模様、大きな葉から人気があり乱獲されたりと数が激減。
人工的に増やすことができないため現在ではとても貴重で、環境省の絶滅危惧Ⅱ類、千葉県では重要保護植物に指定されています。
「クマガイソウ」の名前の由来は、膨らんだ形の唇弁を昔の武士が背負った母衣(ほろ/よろいの背に付けて矢を防いだ、布製の袋のような物)に見立て、源平合戦の熊谷直実(くまがいなおざね)にあてたもの。
多くの場合、竹と同じように根から地下茎を伸ばして数を増やす「クローン繁殖」で、種子から繁殖することはまれ。
しかし調査の結果、四街道の群落では遺伝子の多様性が全国一であることが分かり、自然の中で種子によって増えていると推測されています。
遺伝子が多様であれば、環境が変化しても生き残りやすいそうです。
35年前から調査 未来に長期保全を
私有地にある四街道の群落は、普段は立ち入ることができず、個人で観察することはできません。
しかし、全国的にも珍しい「クマガイソウ」の群落があるということを多くの人に知ってもらい、これからも大切にしていきたいという思いから、ガイドによる案内を期間限定で昨年より実施。
群落を良好な状態に保つために毎年モウソウチクを伐採するなどして竹林を整備。
柵や防犯カメラを設置し、盗掘を防ぐ対策もされています。
昨年の参加者からは、「貴重な山草が身近な所にあるのを知ることができ、大変良かった」「旅行でしか見られないと思っていたのでうれしかった」「市内に貴重な自然が残っていることを知り、四街道が好きになりました」などの感想が寄せられました。
観察会場では、クマガイソウの他にも自生している植物を観察でき、隣接する調整池には多くの水鳥がやって来ます。
観察会参加の際は動きやすい服装、運動靴で。
普段は見られない遺伝子多様性日本一のクマガイソウ群落をこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか。
クマガイソウ観察会
日時/4月19日(金)~21日(日)
1.午前10時 2.午前11時 3.午後1時
※各回定員20人
※開花が遅れているため当初の予定を変更
場所/千葉県四街道市成山(駐車場有り)
参加費/300円(資料・保険代)
・4月5日(金)午前9時から申し込み順
・申し込み枠が埋まったときはホームページで告示( 四街道メダカで検索)
・参加の可否は連絡します
申し込みフォーム/https://docs.google.com/forms/d/1c9kpJs3GwHxTcGPVBbLDmgkhdYdo43owPmcnhQIxM6o/closedform
問い合わせ
メール/yotsumedaka@gmail.com
ホームページ/https://yotsukaido-medakanokai.jimdo.com/
四街道メダカの会
主催/NPO法人四街道メダカの会、四街道自然同好会