「鉄分」は昔と同じ食事では足りない! 鉄の摂取量が大幅に減少している理由
「最近、どうも疲れやすい」「朝起きるのがつらい」「なんだかイライラする」と感じることはありませんか? その原因、もしかしたら「鉄不足」かもしれません。鉄は、全身に酸素を運ぶ大切な役割を担っています。鉄が不足すると、体は酸素不足になり、様々な不調につながってしまうのです。書籍『疲れと不調にサヨナラ! 体と心をラクにする 鉄分貯金』(KADOKAWA)では、予防医療コンサルタントの細川モモさんが、多くの女性を元気にしてきた経験をもとに、「鉄分貯金」の大切さを分かりやすく解説します。今回はこの本の中から、体の中から元気を取り戻し、イキイキとした毎日を送るためのヒントをご紹介します。
※本記事は細川 モモ (著)、村野 直子(監修)の書籍『疲れと不調にサヨナラ! 体と心をラクにする 鉄分貯金』から一部抜粋・編集しました。
食材に含まれる鉄が約20年間で大幅に減少!
昨今、野菜に含まれる栄養価が下がっていると聞いたことはありませんか? じつは野菜だけでなく、たんぱく質中の鉄の含有量の低下が食品標準成分表を見ると比較できます。2005年と現在とでは、主に肉・卵・大豆に含まれる鉄が減少しているのです。
これは日本のみならず、アメリカでも同じ状況で、ほとんどの食品が1999年に比べて2015年のほうが鉄濃度が低いという論文が発表されています。
ということは、今までと同じように食事をしていても、気づかぬうちに鉄の摂取量は減っているという事態に陥っていたのです。このような要因も影響しているのか、下のグラフでは、ここ40年くらいの間に鉄の摂取量が大幅に減少していることがわかります。これでは貧血大国となっても不思議はありません。