“素のえなこ”を楽しめるのが『えなラジ』の魅力。8年間で築いた信頼関係と磨かれたトーク力で9月15日のイベントに臨む!『えなこの○○ラジオ』400回突破記念 えなこさん&青木佑磨さんインタビュー
コスプレイヤー・えなこさんとアシスタントの青木佑磨さん(学園祭学園)によるラジオ『えなこの○○ラジオ』が、2025年7月に第400回放送を迎え、9月15日に記念イベント「えなこの〇〇ラジオ Presents えなこの〇〇Party! 」を開催!
これまでのオープニングソングなど歴代の楽曲が披露されるライブパートや、衣装展示、これまでの振り返り企画、撮影会など盛りだくさんの内容を準備中という本イベント。
アニメイトタイムズでは、400回放送とイベント開催を記念し、パーソナリティのえなこさんとアシスタントの青木さんにインタビューを実施。400回を迎えた今だからこそのお話やエピソードなど、お二人の番組愛に溢れたインタビューに!
【写真】“素のえなこ”を楽しめるのが8年続く『えなラジ』の魅力。えなこ&青木佑磨 400回突破記念インタビュー
「素のえなこ」が楽しめるのが「えなラジ」
──先日、ついに「えなラジ」が400回を迎えました。開始当初はここまで長い番組になると思われてましたか?
えなこさん(以下、えなこ):そもそもラジオが何年続くものなのかも知らなかったので、どこまで続くかとか、どこで終わるかとか全然予想してなかったです。
青木佑磨さん(以下、青木):そもそも8年、400回も続くなんて、めちゃくちゃ長寿番組の部類ですよね。「えなラジ」もムービックさんのおかげで長く続けさせてもらえるんだなぁと思っていたら、この春に超!A&Gの番組がごそっとなくなって。
初めて「えなラジも終わる可能性あるんだな」と意識しました。僕がやっていた番組も3つくらい終わっちゃいましたし。なので今こうして続けられて、400回を迎えられて本当に良かったと実感しています。
──えなこさんは400回を迎えられていかがですか?
えなこ:当初はまだ事務所に入ったばかりで、本当に芸能のことを何も知らない状態でした。最初から聞いている人は「別人か?」って思うくらい、トークも変わったんじゃないかなと思います。
「えなラジ」は本当にゆるくやらせてもらっていると言いますか。コスプレイヤーでありグラビアもやっているけれど、そうではなく素のえなことして出させていただいています。
青木:根本的な人間性はあまり変わってないんですけど、この8年で人がこんなスピードで変わっていく様って滅多に見られないと思うんですよ。
ハロウィンとかイベントごとに毎回コスプレ衣装を着たりしていましたが、序盤は話題も少なくて。ただ、最近は収録タイミングが隔週ということもあり、その間にえなこさんがどんどん新しい仕事をしているため、「あれ見ました」「これ聞きました」ってメールがいっぱい届くんです。だから今は話題には全く困らないです。昔はもっと企画とかやってたもんね。
えなこ:最初の頃は毎回コスプレ衣装を着ていたんです。コスプレイヤーという肩書のため、コスプレイヤーとしての姿を見せなきゃって思いが強かったんです。でもそれって他でもできるし、新しい衣装を着るたびに青木さんに褒めさせるのがすごく苦手で(笑)。
無理やり言わせてる感じがして、そういう時間が苦手だったんです。触れないといけないってなってしまうのも申し訳なくて。あと、喋ることがメインの番組なので、素の自分を見せたいなと思って(コスプレは)やめました。
青木:いい意味で要素が削ぎ落とされて洗練していった気がします。最初は確かにコスプレ衣装を見て「いいですね」って時間があったんですけれど、今は本当にただ喋ってますもんね。
えなこ:別に手を抜いてるわけじゃなくて、要らない部分を削ぎ落としていって残ったもの(笑)。
青木:えなこさん自身に興味を持っている人や面白いと思ってくれている人は、今の30分の方が得られる情報とか楽しいって気持ちがちゃんと増えてると思うので、良い形になりましたね。
──これまでで印象に残っているエピソードなどありますか?
えなこ:えー! 8年……めちゃくちゃ長かったもんなぁ。
青木:何百回記念の時と何周年の時と、誕生日の時とかにケーキが出てくるんですけど、そのケーキへの評価が辛い!
えなこ:いやいや! 貰う側なので、その評価は冗談なんですけれど、(用意をしてくれるのが)女性のスタッフさんだとデコレーションとかしてあって立体的で、めちゃくちゃ可愛いんですよ。でも、いつものおじさんが来ると無骨なケーキが(笑)。
青木:えなこさんが初めて「これはおじさんが選んだケーキだ!」という指摘をした日のこと、覚えてます(笑)。これを言える空気感を作れたこと自体が凄く良いことなんですけど。
えなこ:それを、そうやっていじれるようになったのが、8年やってきた成果。
青木:そう(笑)。他にも「おじのセンス」っていうのがあって、我々の顔面がプリントされたクッションを貰ったんですよ。ファンの人は嬉しいかもしれないけど、「世界に2つしかないんです!」って言われてもね。
えなこ:私も自分の顔かぁってなっちゃって。どうせならファンの人に渡そうと思って、自分のバースデーイベントで私物プレゼントとしてあげました。
青木:これも恒例になってるんですよ。大体、毎年1月の前半に「えなこバースデー企画」を番組内でやるんですけれど、1月後半にえなこさん主催のバースデーイベントがあって。そのイベントの「私物プレゼント」のコーナーで出てくるのが「えなラジ」で前週にあげたプレゼントなんです(笑)。
えなこ:それはちゃんと許可を取ってるから。(ファンに)流しますよ! って。
青木:結構乱暴なノリではあるんですけれど、お客さんも含めお馴染になってるんです。
えなこ:8年やってきたからこその信頼感というか空気感というかね。
──冒頭でお話のあったハロウィンもそうですけれど、1年を通して行事を感じられますね。
青木:ハロウィン時期のグループLINEが一番動きます。「えなラジ(えなこ抜き)」っていうグループがあって、「今年はこうしましょう」「こういうネタができますよ」ってやり取りを毎年やってますね。
──個人的には、球体オリバ(※『範馬刃牙』に登場するビスケット・オリバ)が居た回がすごく印象に残ってます。
青木:刃牙展を開催するためのクラファンで、すごく高いコースのリターン品の球体オリバのフィギュア。せっかく買ったんだからラジオに持っていきましょうよって回があって。俺が台車持って運びに行ったんでしたっけ?
えなこ:確かそんな感じでした。自分の部屋から運び出す段階で通行人に見られたら絶対目立つし、まぁまぁ大きいから写真撮られたら嫌だなと思って服か何かで隠してたんですよね。
青木:たしか、えなこさんが黒いスカジャンを羽織ってたから、「これで隠しましょう」って。逆に怪しかった(笑)。
でも、えなこさんが「最近これ好き」って言ってたものが、仕事に繋がっていくこともいっぱいありましたね。『刃牙』が好きになって、公式の仕事も増えていったり。
──冒頭のえなこさんのお話にもありましたが、この番組でトーク力も磨かれた部分もお仕事に繋がっていったのかなと。
えなこ:絶対的にラジオの影響はあると思います。ちょっと前に、一緒に仕事をしている作家さんと雑談してて、「4年前にえなこさんと会ってトークを見た時に絶望しましたもん」って言われて(笑)。
青木:4年前だと「えなラジ」4年やってるけどね(笑)。
えなこ:でも当時から4年経った今、(その話をされたってことは)もう評価してもらえているってことだから。
青木:もちろん最初から比べてどんどん良くなってはいたんですけど、急激に伸びたのはここ3〜4年かもしれない。
えなこ:やっぱりテレビ出演が大きいのかな。
青木:多分、自信もあるんだと思います。自分の話を人にちゃんと聞いてもらえる、少し踏み込んだ意見を言っても弁明まで自分でできるというか。昔は「これ言っちゃうと誤解されるかも」って避けてる話題がいっぱいあって。
えなこ:まぁ確かに数字を持ったから発言力が生まれて……。
一同:(笑)。
えなこ:嫌なことを言われたりデマを流されることも増えたけど、それに反論して、その反論がニュースになることもあって。ちゃんと否定できる力を持ったからこそ、誤解や間違った解釈に対して反論できるようになりました。
青木:えなこさんは「正さなきゃいけない情報」だけを適切に弾ける。「それは違います」というものに対して「なぜならこうだからです」って理由を提示できるじゃないですか。これを上手くできるのは本当に才能だと思います。
ライブに慣れてない人も安心して楽しめるイベントに
──400回を終えて、9月15日(月・祝)には番組イベント「えなこの〇〇ラジオ Presents えなこの〇〇Party!」が開催されます。
えなこ:せっかくのイベント、しかも会場がサイエンスホールとお客さんもたくさん来ていただけるので、番組テーマソングの曲数も増えてきたこともあり、4曲のミニライブもやろうと思っています。
青木:400回記念で歴史も重ねているので、テーマソングや歴代の曲を歌ってもいいよねって話になって。えなこさんの希望もあって、4曲にしました。
えなこ:曲もちゃんと自分で選びました。あとはCDジャケットで使用した衣装展示だったりとか。
青木:振り返り企画もあります。400回分を聞いてきた人は「あれあったね」と思えるし、聞いてなかった人も「こんなことあったんだ」って楽しめるような内容をスタッフさんが用意してくれてます。なので知ってる人も知らない人も楽しめるイベントになるはず。
えなこさんがステージ上にいるので、目を凝らして見ていただければ満足してもらえると思います(笑)。僕もかっこいい衣装を着てますんで。
──これまでにも『えなラジ』のイベントは開催されていますが、会場やお客さんの雰囲気は壇上のおふたりからご覧になってどう感じているのでしょう? 今回初めて参加したい、と思っている方もいらっしゃると思います。
えなこ:これまでリリイベをやったり、屋外のステージで公開収録をやったり、色んな種類のイベントに出たのもあって、「これ!」っていう雰囲気は一概に言えないんですけど、いつも来てくれる人はもちろんいるし、ラジオのイベントでしか会わない人もいます。
青木:昔の話ですが、最初の「OOps!!」というCDを出したときにリリイベで全国を回ったんですよ。当時のえなこさんのファンはコスプレ好きの方とか、カメラで写真を撮りたい人が多く、あまりライブ慣れしていなくて、驚くくらい盛り上がらなかったんです。
えなこ:普段ライブに行かないから、何したらいいか分からないって人が多くて。
青木:でもイベントを重ねていくにあたって「こうやって盛り上がってくださいね」と毎回説明するようにしたら、最近はちゃんとコールもしてくれるし盛り上がるようになってきて。分かりやすいコールだったり盛り上がり方は事前に説明しますし、慣れてない人も安心して4曲がっつり聴けるライブとして盛り上がりに来てくれて大丈夫だと思います。
──そしてブロマイドが36種など、グッズも発売されます。思い出深い衣装やおすすめ衣装はありますか?
えなこ:歴代の衣装もすごくこだわっていて、私の意見第一という感じで作らせてもらったので全部おすすめなんですけど、やっぱり今の「ENACHORD」の衣装が一番好きかな。
その時々の自分の好きなテイストを衣装に落とし込んでいただいています。例えば(えなこわーるど時の)アリスの衣装はクマ耳がついていたり、(えなこわーるどのジャケットの)ピンク髪のお姫様っぽい衣装もアイドルアニメっぽくてすごく好きだし、それぞれ違うテイストで作ったりとどれも思い出深いですね。
青木:その時期のえなこさんの好みが反映されていて、「こういう衣装が着たいです」から曲を作っていることもあります。なので「あ、この時期のえなこさんのセンスはこうだったんだな」っていうのも含めて楽しめると思います。ちゃんと顔つきも大人になっていくし。
えなこ:やっぱ8年ってすげぇわ(笑)。
青木:当時も子供だとは思ってなかったけど、今見返すと少女ですね。
えなこ:いろんな辛いことがあったり社会に揉まれたので、やっぱ洗練されていくよね。
青木:修羅場を切り抜けてきた顔だ!
えなこ:そう! 今は結構暴飲暴食しても太らないし。
青木:死線をくぐると人はそうなるの!?
えなこ:マジで太らなくなった!
青木:精神の負荷で強靭な肉体を手に入れたんだ(笑)。でも「あの頃の方が良かったよね」とは思わない。今の「えなラジ」が一番面白いと思いますし、今の「ENACHORD」で作った曲や撮った写真が一番、えなこさんを活かせていると自分でも思う。
だから今からでも追っかけてくれて良いと思いますし、「8年やってる番組いまから追えないよ」と思わないでいただいて大丈夫だと思います。
──写真といえば、グッズにはカメラストラップもあります。イベント当日は撮影会もあるのでぴったりだと思うのと同時に、改めてイベントで撮影会があるのは珍しいなと。
青木:30分喋って2曲ぐらい歌って撮影会って、汗もかいてるし息も切れてるし、演者側としたら普通は嫌だと思いますよ。それを平然とやっているのはすごいと思います。
えなこ:私は汗かかないから(笑)。
青木:確かに、それも特殊かも。
えなこ:でもよくよく考えると、今でこそ撮影可能なライブはあるけど、終わってから撮影する場が設けられるのってあまりないですよね。
青木:チェキ会や特典会はあるけど、高精細の一眼レフをファンが撮っても大丈夫な状態でいるって結構すごいことだと思います。
えなこ:高校生の時からそういう状態で撮られて、「かわいい子いる」ってバズったんで(笑)。最初からこうだった。
青木:歴戦をくぐり抜けてきたから大丈夫だという。
──「えなラジ」ならではのコーナーであり、お馴染みのものになりましたよね。では最後に、イベントを楽しみにしている方や、まだ少し迷っているという方に向けてメッセージをお願いします。
青木:ラジオは冬の時代に突入しようとしています。
えなこ:どういうこと?(笑)
青木:なんとなく「ラジオはいつまでも続く」と思っていると、ある日突然この日常が失われることもあるので。
ただ、それでもえなこさんが、昔から大好きな田村ゆかりさんがラジオをやっている文化放送という場所で続けたいと強く思ってくれたから、春以降も「えなラジ」は続けさせてもらっていて。そしてスポンサーさんがいてくださったり、いくつもの状況が重なることでしか、今の平穏な日常は続かないんです。
だから今回のイベントが大成功すると、「まだまだ続けられる」という空気や未来への展望につながっていきます。この記事を読んでくださっている方は、もうチケットを買ってくださっている方も多いと思いますので、心よりの感謝を。
普段写真で見るえなこさんよりも、ラジオではさらに一歩踏み込んだ部分が見ることができます。そのラジオを続けていくためにも、このイベントを成功させたいという思いがあって。なので、少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひイベントに足を運んでいただいて、そしてラジオも毎回聴いていただけたら幸いです。
えなこ:イベント名には、“えなこの〇〇ラジオ Presents”と書いてありますが、内容的にも、そして私が挑むスタイルとしても、ラジオを知らない方でも楽しめることを大前提にしています。だから私のことに少しでも興味を持ってくれている方なら、来た方がいいんじゃないかなと思います。
それに、ライブをやるって本当にめちゃくちゃ珍しいんです! アーティスト活動やこのラジオ以外では歌わないので、レアな機会をぜひ見に来てもらえたら嬉しいです!
[インタビュー・撮影:鳥谷部宏平 文:太田友基]