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福岡県筑前町の『筑前町ファーマーズマーケット みなみの里（以下「みなみの里」）』で2025年9月20日、新たな朝食サービス『朝ごはん おにぎり屋』がオープンしました。炊きたての地元産新米を使い、注文を受けてから握るにぎりたてのおにぎりが味わえます。担うのは、開業から15年間この施設を支えてきた60～70歳代の女性スタッフたち。福丸未央館長に、サービス復活への思いと地域への願いを聞きました。

■人手不足から生まれた新たな挑戦

「お客様から朝ごはんを望む声がありました」と福丸館長は語ります。『みなみの里』では以前、レストランで朝食を提供していましたが、人手不足により休業を余儀なくされていました。
道の駅という特性上、車中泊の利用者も多く、また直売所を訪れる客の多くは福岡都市圏から訪れます。「新米がとれる時期に、筑前町の美味しいごはんを食べて欲しい」という思いが、今回のおにぎり屋オープンのきっかけとなりました。
『みなみの里』は開業当初からごはんにこだわり続けてきました。同施設内の農村レストラン『筑膳』では、かまど炊きのごはんと筑前煮がお代わり自由で提供され、地元の人々や観光客に親しまれてきました。そのこだわりを、より手軽な形で提供するのが『朝ごはん おにぎり屋』です。

■地元の味、季節の味をおにぎりに込めて

使用する新米は、もちろん筑前町産。「新米は、どこでも美味しいと思いますが、特にその土地でとれたものをいただくのが美味しいと思います」と福丸館長は語ります。
具材へのこだわりも並々ならぬものがあります。定番の具材に加え、直売所前の畑で育てたなすやゴーヤを使った佃煮、秋には栗ご飯を提供するなど、季節感や地元食材を大切にして提供。「何度でも足を運んでいただけるよう、違う味を提供したい」という思いから、日替わりで様々な味を楽しめる工夫がされています。
さらに、漬け物も手作り。味噌汁には筑前町特産の筑前クロダマル（黒大豆）の味噌を使用。この味噌も手作りだといいます。細部にまでこだわった、まさに「家庭の味」がここにあります。

■コンビニやスーパーにはない、にぎりたての価値

今回のサービスで最も大切にしたのが「その場でにぎる」ということです。
「コンビニやスーパー等、様々な場所で手軽におにぎりを買い求めることができます。しかし、にぎりたてを口にほおばる。それは家庭でしか味わえなかったものだと考えます」と福丸館長は強調します。
現代では家庭でもにぎりたてのおにぎりを食べる機会が少なくなっている。だからこそ、みなみの里では家庭の味を提供したいと考えました。
「だから、あのお母さんたちが必要なんです。お母さんに握ってもらうおにぎり。それが食べられる場所になったらいいと思います」。

■年齢に関係なく、第一線で輝く場所

おにぎりを握る女性スタッフたちは『みなみの里』オープンから現役で働き続けている方々です。
「年齢に関係なく第一線で役目があることは、地域が元気になることに繋がる。それが筑前町にみなみの里がある意味だと考えています」。
福丸館長のこの言葉には、施設の存在意義が込められています。単に農産物を販売する場所ではなく、地域の人々が活躍し、生きがいを持って働ける場所。そして訪れる人々に、家庭的な温かさと地域の魅力を伝える場所。『みなみの里』は、そんな役割を担っています。
朝8時から10時まで、土曜・日祝日限定でオープンする『朝ごはん おにぎり屋』。テイクアウトにも対応しているので、ドライブの途中に立ち寄って、お母さんが握るにぎりたてのおにぎりを味わってみてはいかがでしょうか。
新米の季節、筑前町の美味しいごはんが待っています。

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■筑前町ファーマーズマーケット みなみの里『朝ごはん おにぎり屋』
住所: 福岡県朝倉郡筑前町三並866番地
電話: 0946-42-8115
営業時間:『朝ごはん おにぎり屋』：土曜・日祝日限定 8:00〜10:00
※直売所・加工所：9:00～17:00
※農村レストラン『筑膳』：11:00〜15:00（オーダーストップ14時30分）
Instagram: @farmersmarket.minaminosato
公式HP：http://chikuzen-minaminosato.jp/index.html