新生、次は指導者として 市内出身 高市未来さん
市立上壱分方小学校卒で、昨夏行われたパリ五輪柔道混合団体で銀メダルを獲得した高市未来さん(30)。昨年10月に惜しまれつつも現役引退を発表したが、20年以上の選手生活を振り返り、今何を思うのだろうか。
高市さんは、小2のときに高尾警察署で柔道を始めた。小3からは、相模原市の名門・相武館吉田道場に通い、高校1年ながら世界ジュニア柔道選手権大会代表に選出され、見事優勝を飾った。コマツ入社後は、リオ・東京・パリと3大会連続でオリンピックに出場。パリ五輪では混合団体の銀メダルに貢献した。
現役生活を振り返り、「とても幸せだった」とする一方、「個人戦でメダルが取れなかったことに悔しさが残る。もっと何かできたのでは」と選手としてやり残した思いも抱く。ひざのけがにも泣かされ、思うように実力が発揮できなかった時期も、「夢を叶えたいという強い気持ちがモチベーションだった」という。引退後は、所属しているコマツで女子柔道コーチに就任し、後輩の育成にあたることが決まっている。
地元八王子でも
昨年11月には、市民に明るい希望を与えたとして、八王子市民栄誉章が贈られた。児童に向け食の大切さを伝える事業に協力したり、母校の小学校を訪問したりと、八王子での活動も行っている高市さん。指導者転向を機に、柔道教室など、八王子での活動も増えるかもしれない。
10年前本紙取材にも
昨年11月の取材時に、「前も取材してもらいましたよね?」と声をかけてくれた高市さん。過去の紙面をめくると、10年前に旧姓・田代選手として世界選手権で活躍した記事が見つかりました。