「朝そば」で広がる支援の輪!市原市・五井の店主が目指す「365日こども食堂」とは
子どもの笑顔で五井の街を元気にしたいと奮闘する1人の店主がいます。2月から始まった「朝そば」で子どもを支援するその取り組みを取材しました。
安心して通える子どもの居場所を!
早朝のピンと張りつめた空気の中に浮かび上がるようにともる軒先テントの前には「朝そば」の旗が揺れていました。
五井駅から歩いて数分の場所に2021年に飲食店を開いた星正広さんには、強い思いがありました。
それは、この場所を「子ども食堂」の拠点にすることでした。
「おなかをすかし、ひもじい思いをしている子どもが安心して通える場所を作りたい」と、翌年には365日オープンしている子ども食堂を展開していくために「寺子屋つきぼし」を立ち上げました。
病になって見据えた未来に見えたもの
「寺子屋つきぼし」は、子どもが楽しめそうな地元イベントの支援はもちろん、子育て支援を目的に「ママ飲み」や「パパ会」を開催しています。
また自分たちの力で街を盛り上げたいと活動する若者たちにも心を動かされ、動向を見守り応援するなど取り組みはさまざまです。
全ては、子どもの未来を明るく照らすことが目的。
飲食の仕事をこなしながら地域のために尽力するパワーの源は、星さんが数年前に病を患い第二の人生について深く考えたことがきっかけだと言います。
今までの経験や人脈を生かして子どもへの支援を中心に街づくりに携わっていくという決意が大きな目標につながりました。
大勢の人に「朝そば」を知ってもらいたい
「朝そば」はそんな星さんの思いから始まった活動で、365日子ども食堂の足掛かりとして誕生しました。
今年に入り実験的に「朝そば」の営業を開始。
提供されるかけそばは、18歳未満は無料。
大人が食べる1杯のかけそばに子ども2人分の料金がかかる仕組み。
食べている人は知らず知らずの間に子ども支援に携わることになります。
「とにかく大勢の人に知ってもらい広めてほしい。本当に困っている子の耳にも届くように」と語る星さん。
最終的には、子ども食堂の縛りを超えた、誰もが訪れることのできる地域の集いの場として365日対応できる環境を整えていきたいと話します。
五井から始まる小さなともしびは未来を明るく照らす大きな輝きに変わっていくことでしょう。(取材・執筆/杏)
朝そば
日時/平日 午前5時~午前8時
場所/軒先酒場アスとルム
住所/千葉県市原市五井中央西1-13-17
かけそば(大盛り無料)500円 18歳未満無料
Instagram/@astrum578