阪神ドラフト2位・今朝丸裕喜と関メディ井戸監督が“師弟インタビュー”、「第一印象は細い(笑)」「巨人の岡本選手と対戦したい」
プロ野球ドラフト会議で阪神タイガースから2位指名された報徳学園高・今朝丸裕喜投手が、中学時代にプレーした関メディベースボール学院中等部の井戸伸年総監督とともにSPAIAの独占インタビューに応じました。井戸総監督が初めてプロに行くと感じた逸材の第一印象や極秘エピソードも披露。今朝丸投手は朴訥な語り口で、大きな目標や今後の夢を明かしました。
【ゲスト】
関メディベースボール学院総監督
井戸伸年
1976年12月28日、大阪府出身。兵庫・育英高、徳山大、住友金属、住友金属鹿島、ホワイトソックスマイナーを経て2002年ドラフト9位で近鉄に入団。球団合併に伴う分配ドラフトでオリックスに移籍し、一軍出場は果たせないまま2005年に引退。2006年から関西メディカルスポーツ学院(現関メディベースボール学院)で指導者としてスタート。Honda鈴鹿などでもコーチとして指導経験がある。
【ゲスト】
阪神タイガースドラフト2位
今朝丸裕喜
2006年6月2日、兵庫県出身。関メディベースボール学院中等部から報徳学園高に進み、2年春、3年春のセンバツで2年連続準優勝。3年夏の甲子園は初戦敗退したが、U-18アジア選手権に日本代表として出場し、準優勝に貢献。2024年ドラフトで阪神から2位指名。身長188センチ、体重77キロ。右投右打。
■ドラフト当日は授業が終わるたびにドキドキ
司会:ドラフト指名おめでとうございます。今の心境からお聞かせください。
今朝丸:阪神タイガースに指名していただいてホッとしているというか嬉しい気持ちが強いです。
司会:前夜に眠れないようなことはなかったですか?
今朝丸:普段通り寝れました。
司会:当日はどんな心境で迎えたんですか?
今朝丸:いつもと同じように授業もあったのですが、1時間終わるごとにドキドキしてきました。
司会:1巡目では指名されませんでした。
今朝丸:ドキドキした気持ちで見ていましたが、2位で指名していただいて嬉しい気持ちでいっぱいでした。地元というのもあって、阪神タイガースでプレーできるのは嬉しかったです。
司会:阪神ファンだったんですか?
今朝丸:ファンではないですが、入りたい気持ちはありました。地元で報徳のみんなにも結果を見せたい気持ちがありました。
司会:チームメイトの反応はどうでしたか?
今朝丸:見に行きやすい、阪神でよかったという言葉をもらいました。
司会:ご両親からは何と言われましたか?
今朝丸:おめでとうと言われました。
■「目標は200勝。理想は才木投手」
司会:井戸監督はドラフト当日はどんな心境でしたか?
井戸:上位候補と言われていてドラフトにかかる確信はありましたが、指名順はどの辺かなと自分の時よりドキドキしました。私が指名された22年前はテレビ中継もなく電話を待つだけ(笑)。今は特番もあるし、注目度が凄いですね。
司会:阪神の2位指名はどんな印象ですか?
井戸:地元に残りたい気持ちが強かったと思うし、関西でファンの多い球団なんで選ばれてよかったです。中学、高校と甲子園でたくさん経験させてもらってるんで、縁を感じますね。
司会:関メディから初のプロ野球選手となりましたが?
井戸:中等部として10年目の節目にドラフト指名を受けたのは、10年の歴史を振り返ってやっとここまで来たという感じです。その第1号として、これからさらに中等部とともに大きく羽ばたいてくれたらと思います。
司会:関メディで学んだことは?
今朝丸:3年間、井戸監督から教わりましたけど、野球だけじゃなくて人間関係や人間力を学びました。今も活かせています。
司会:印象に残っている井戸監督の言葉はありますか?
今朝丸:中2のタイガースカップ出場を決めた試合で最後マウンドにいて、進出できた時に「ナイスピッチ」という言葉をもらって嬉しかったのを覚えています。
司会:甲子園に縁がありますね。阪神でどういう投手になりたいですか?
今朝丸:大きな目標は200勝投手です。阪神のエースと言われる投手になりたいです。理想は才木投手。角度のあるストレートとフォークが自分と似ているので参考にさせてもらっています。
司会:本人に会ったら聞きたいことはありますか?
今朝丸:どうやったら伸びるボールが投げられるのか聞きたいです。
司会:藤川球児新監督に聞きたいことは?
今朝丸:火の玉ストレートについて聞いてみたいです。
司会:現役時代は見てましたか?
今朝丸:あまり見てませんでしたが、YouTubeで映像を見て印象に残っています。
司会:覚えている試合はありますか?
今朝丸:オールスターゲームでカブレラとの真っすぐ勝負は印象に残ってますね。
司会:対戦してみたい打者は誰ですか?
今朝丸:巨人の岡本選手です。力強いスイングで、ストレートがとれだけ通用するのかやってみたいです。
■中学時代にプロに行けると確信
司会:中学1年で最初に入ってきた時の印象は?
井戸:細い(笑)。
司会:当時から背は高かったんですか?
井戸:いや、そんなに高くなかったです。細い(笑)。
司会:この子は伸びると思うようなことはありましたか?
井戸:投げっぷりだったり、コントロールですね。ストライクを取る制球力がありました。
司会:プロに行くと感じましたか?
井戸:ストライクを取れるし、プロに行けると思ってましたね。本人にもそういうことを言いました。卒業する頃には身長も抜かれてたし、あとは出力を高めればもっと大きな投手になると思っていました。
司会:プロに行けると言われたのは覚えてますか?
今朝丸:覚えてます。プロ野球選手はずっと目標にしていました。中学で行けると思われて、高校で順調に行けて嬉しいです。
司会:井戸監督はプロの先輩でもあるわけですが、何かアドバイスを送るとしたら?
井戸:自信を持っていてもらいたいし、自分のスタイルというか、いろんなアドバイスをもらうと思うけど、自分を大切に成長してもらいたいです。
司会:どういう選手になってほしいですか?
井戸:球界を代表する、WBCやオリンピックで活躍し、その先世界に羽ばたいてくれる投手になってほしいですね。
■侍ジャパンでWBC優勝したい
司会:ジャパンへのこだわりはありますか?
今朝丸:高校でU-18に選ばれて嬉しかったけど、プロでももう一度ジャパンのユニフォームを着たい気持ちはあります。
司会:WBCで優勝したいとか?
今朝丸:U-18アジア選手権では準優勝でしたが、プロでもチャンスをもらえたら優勝を狙いたいです。
司会:アジア選手権で体重が減ったそうですね?
今朝丸:台湾のご飯が合わなかったので、4キロくらい痩せました。今は77キロです。
司会:関メディ中等部の後輩選手にエールをお願いします。
今朝丸:自分はずっと大きな目標を持ってやってきました。苦しい場面もいっぱいあるけど、目標に向けて前を向いてしっかりやってほしいです。
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記事:SPAIA編集部 請川公一