佐渡沖で獲れる新鮮な紅ズワイガニ。「カニ直売所 弥吉丸」の寺尾さん。
「カニ直売所 弥吉丸(やきちまる)」では、佐渡近海で獲れた新鮮な紅ズワイガニを赤泊の直売所で販売しています。自社の漁船を持ち、水揚げされたばかりのカニをすぐに茹でることで、新鮮さを保った美味しいカニを店頭に並べることができるんだとか。工場長の寺尾さんに、「弥吉丸」で販売しているカニのことについてお話を聞いてきました。
有限会社 弥吉丸
寺尾 洋康 Hiroyasu Terao
1983年佐渡市生まれ。高校卒業後、新潟市で飲食業に従事。その後は佐渡に戻り、15年前に家業の「有限会社 弥吉丸」へ入社。現在は工場長を務める。おすすめの佐渡土産は「小木ビオレー」。
――「弥吉丸」さんはずっとカニの直売をメインにしてこられたんですか?
寺尾さん:カニを売るようになったのは40〜50年ぐらい前からで、最近と言えば最近なんです。それまではイカがよく獲れていたらしいんですけど、佐渡沖でも紅ズワイガニが揚がるっていうことになって、カニをメインで販売するようになりました。
――自社の漁船でカニを獲っているわけですね。
寺尾さん:そうですね。うちの場合は自社で船を持っていて、加工場も持っているので、自社で販売できることが強みだと思っています。水揚げしてすぐ茹でていて時間のロスがないので、鮮度がいいものをご提供できるんです。
――水揚げから直売所まで、すごいスピード感で提供されているんですね。
寺尾さん:ズワイガニはだいたい水深300mぐらいのところで獲れるんですけど、紅ズワイガニは水深1000mぐらいのところで獲れるんです。だからどうしても水っぽくなってしまったり、身が細いカニがあったりして、傷んでしまうリスクが高いんです。
――紅ズワイガニとズワイガニの違いって、他にもあるんでしょうか。
寺尾さん:紅ズワイガニの方が甘みが強いのが特徴ですね。あとはズワイガニは見た目が茶色っぽいのに対して、紅ズワイガニは茹でる前から赤いんです。
――茹でたカニをそのまま食べるのがいちばん美味しいとは思うんですけど、寺尾さんおすすめの食べ方とかあったりしますか?
寺尾さん:なんでしょうね……私はいつもそのまま食べているので(笑)。お客様の中ではカニ玉にしたり、茶碗蒸しの上に乗っけたりされている方もいらっしゃいますね。
――やっぱり寺尾さんも、普段からよくカニを食べるんですか?
寺尾さん:味見はしますけど、そんなに(笑)。いつでも食べられるものっていうイメージになっていて。子どもの頃だと、家族が料理をする時間がないときは食卓にカニが出るっていう感じでしたね(笑)
――なんて羨ましい……! このお仕事をされていて、やりがいを感じるのはどんなときですか?
寺尾さん:やっぱりお客様から直接「美味しい」っていう言葉を聞けたときですかね。この前、新潟伊勢丹さんに出店する機会があったんです。ここじゃ聞けないお話が聞けたり、1週間で3回リピートされる方もいらっしゃったりして、楽しかったです。「美味しい」って言っていただけると「良かったな」と思いますし、嬉しい気持ちにもなりますね。
カニ直売所 弥吉丸
佐渡市赤泊669-5
TEL:0259-87-3146