「西陣」に対する「東陣」をもっと知って欲しい!PRの説明板を京都市内に設置
「西陣」に比べると残念ながら影が薄い「東陣(ひがしじん)」をもっと知ってもらいたいと、上京区の住民が「東陣プロジェクト実行委員会」を結成し、PRの為の説明版を設置しています。その説明板を訪ねる散策に行ってきましたので、その様子をご報告いたします。
「東陣」ゆかりの場所に説明版を設置
「西陣」は室町時代の応仁の乱で西軍の大将・山名宗全が陣を置いた場所が地名として残ったものです。
では東軍の大将・細川勝元が陣を置いた場所は「東陣」として地名が残っているのかというと、残念ながらそうはなりませんでした。
その為、「西陣」に対して残念ながら影が薄くなってしまった「東陣」ですが、「東陣」にも歴史やロマンがいっぱいです。
そんな「東陣」の魅力を知ってもらおうと上京区の地域住民が「東陣プロジェクト実行委員会」を結成し、PRの為の説明板を設置しています。
説明板の一つは堀川通上立売東入ルの「小川児童公園」に設置されています。
「小川児童公園」は、その北側一帯が東軍の大将・細川勝元の邸宅があったと考えられています。その為、ゆかりの場所としてここに説明版の一つが設置されました。
こちらの説明版では応仁の乱と細川勝元邸についての説明がされています。
「小川なかよし広場」で説明版を発見
「小川児童公園」から小川通を南下してすぐにある「小川なかよし広場」でも東陣説明版を発見しました。
こちらの説明板では上京の結集点「革堂(行願寺)(こうどう/ぎょうがんじ)」についての説明がされています。
かつてこの場所は上京の町堂(集会所)として利用され、有事の際には結集点として機能していたそうです。
西軍に対する東軍も、この場所に集結をしたのかもしれませんね。
「上京区税務署」でも説明版を発見
さらに上京区税務署でも説明版を発見しました。
こちらの説明板では「真如堂(真正極楽寺)」と重要文化財「真如堂縁起絵巻」についての説明がされています。
「真如堂(真正極楽寺)」はこの地にゆかりの深い寺院で、「真如堂縁起絵巻」では本堂の建具や建材が略奪される暴虐・混乱の様子が描かれています。
説明板の前は往来が盛んで、多くの人の目に説明版がふれられていました。
また近くには中学校もあり、大勢の生徒たちが説明板の前を通って登校していました。
こうして自然と説明板を目にすることで、「東陣」への意識が高まりそうです。
「東陣」は、北は上御霊通、南は一条通、西は小川通、そして東は上御霊神社、相国寺の辺りにまでがゆかりの地です。
他にもたくさんの「東陣の痕跡」が見られますので、説明板を探しつつ、地域を散策してみてはいかがでしょうか?
アクセス
<小川児童公園>
〒602-0052 京都府京都市上京区上小川町107-1
<小川なかよし広場>
〒602-0942 京都府京都市上京区
<上京税務署>
〒602-0926 京都府京都市上京区一条西洞院東入元真如堂358