【三度見】1流ホテルから試食会のお誘いが →「キャビアとメンマを食べに来ませんか?」→ メ、メンマ!?
時として「ギャップ」は非常に重要である。おとなしそうな人が意外と男らしい。チャラついた人が意外とピュア。そういう意味では「ギャップ = 魅力」の方程式も成り立つのかもしれない。
つい先日のこと。私宛に某ホテルから試食会の案内が届いた。そこに記されていたのは「こだわりのキャビア・メンマを楽しむお食事会」というもの。ほうほう、キャビアとメンマね。……って、え? メ、メンマ!?
・えっ
メディアという性質上、当サイトには1日に700~800のプレスリリースが届く。ぶっちゃけ目を通さずに流れてしまうリリースが圧倒的に多く、チラッと目にしてもクリックするまでに至らないケースがほとんどだ。
だがしかし、そのメールは三度見せざるを得なかったほどインパクト絶大。世の中に「こだわりのキャビアを楽しむお食事会」はあっても「こだわりのキャビア・メンマを楽しむお食事会」は聞いたことが無い。
うーむ、1流ホテルがキャビアと同じくらい推すメンマとはいったい……? というわけで、自信満々のメンマを食べに試食会に参加することにした。で、到着したのは……
ACホテル・バイ・マリオット東京銀座
・ウェーイ!
こちらは鉄道の東武グループが運営するホテルで、都内を中心に10棟のホテルを展開中。バチバチの超1流ホテルではないかもしれないが、貫禄の1流ホテルであることは間違いない。
うーん、いつも俺が海外で泊ってる安宿とは違いますな~。マドリードのペンションはタオルが臭すぎて地獄だった! こりゃきっと美味しいものがあるに違いないぞ? なんて思いつつ会場に入ると……
ビュッフェや!
肉!
洒落たサラダ!!
キッシュ的な!
ローストビーフまでッッ!!!
そしてメンマ──。
会場におけるメンマの存在感は浮いているを通り越して、逆に目立っていた。正直、メンマの周りにさほど人が集まることはなく、入学式にゴリゴリのパンチパーマで現れた新入生みがあった。
・メンマの話
さて、そもそもなぜ東武ホテルはメンマを推し始めたのか? 聞くところによると「敷地内の竹をどうにかしよう!」というプロジェクトが始動し、その流れでメンマに辿り着いたとのこと。他には竹細工のライトなんかも作っているらしい。
そのメンマはめちゃめちゃ手間がかかっており、総料理長どころか社長や役員も総出で竹の伐採を行っているそう。総料理長が10分ほどマンツーマンで、メンマの作り方を教えてくれた。
総料理長「メンマに使うのはタケノコではないんですよ。2メートルくらいのタケノコ以上、竹未満のものを伐採します。竹化しているところは使えないので、皮をむくと使えるのは1mくらいですかね。
それを茹でて塩漬けにして3カ月ほどかけてメンマにします。1年に1度しか仕込めないんですが、おかげ様ですぐに無くなってしまいます。今回お出ししているのは、こっそり取っておいた最後のメンマです(笑)」
なるほど。てっきりメンマはタケノコから作られていると思っていたが、正確にはそうではならしい。へぇ~、とても勉強になりました。つーことでさっそく……
肉とかパイとか!
サラダも大事!!
ローストビーフもいただいちゃいましょう!
そしてメンマ──。
・いざMENMA
メンマの “空気が読めない感” は否めないが、この際目をつむるとしよう。OK、OK。というわけで、まずはベーシックな「醤油風味」に味付けされたメンマから食べてみると……あ。
これはめっちゃウマい!
最大の特徴はその食感で、柔らかくもしなやかな竹感がビンビンに伝わって来た。みずみずしい生命力を感じるメンマとでも言おうか? いずれにせよこんな食感のメンマは食べたことが無い。
お次に食べた「四川山椒風味」のメンマは、先ほどよりさらにウマい! 醤油風味と食感は変わらないが、山椒の風味が絶妙で味付けはこっちの方が好き!! いやこれは無限に食えるだろ。マジで2キロは余裕でイケる。
結果的に東武ホテルがゴリ押しする「純国産メンマ」はちょっと信じられないくらい美味しいメンマであった。ローストビーフももちろん美味しかったが、心に残ったのはメンマ一択だ。
なお、キャビアも美味しかったのだが、私のキャビア歴がペラペラなため「どこがどう美味しいキャビア」と説明できないことは痛恨の極みである。粒が大きくプチプチ美味しゅうございました。
とにもかくにも、東武ホテルには「めちゃめちゃ美味しいメンマがある」とだけでもご記憶いただければ幸いだ。稀に瓶詰めでも発売しているらしいよ!
参考リンク:東武ホテルマネジメント
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.