【ブームとなるか】ファミマに続いてセブンからも冷凍「チョコバナナスティック」が発売されたので食べてみた
この興奮をどう表せばよいか。ブームとはまだ呼べない、今後ブームになるかも定かでない、そんなさざ波がひっそりと起こっているのを観測した時の高ぶりは何物にも代えがたい。例えるなら、まるで残雪の合間から顔を出す新芽を見つけた時のようである。
ましてそのブームとも呼べないブームが、長年に渡って自らの望んでいたものとあっては喜びもひとしおだ。例えるなら、まるで残雪をさらにかき分けたら大量のぼた餅が湧いて出た時のようである。
何の話かと言えば、チョコバナナだ。先日、2025年4月22日にファミリーマートから発売された「冷凍チョコバナナ」をレビューした。そこから大して間を空けず、何とこのたび6月10日に、セブンイレブンからも「チョコバナナスティック」が登場したのだ。
幼少の頃に屋台などで親しみ、大人になってからは疎遠になった、串に刺さったノスタルジックなチョコバナナ。そんな「あの日のチョコバナナ」を渇望していた筆者が、突如現れたファミマの「冷凍チョコバナナ」に感動を覚えたのも束の間、今度はセブンが名乗りを上げた。
まさかの展開である。先日のレビュー記事において供給がいっそう増すことを願っていると書きはしたが、正直本当に増えだすとは思っていなかった。もっと言えば、チョコバナナをきっかけに言霊を信じるようになるとも思っていなかった。
ともあれ、さっそく筆者は胸を高鳴らせつつセブンの「チョコバナナスティック」を入手した。本商品はファミマのそれと同じく冷凍タイプのチョコバナナであり、価格は税込213円。販売地域は青森・岩手・宮城・秋田・山形・埼玉・千葉・東京・神奈川となっている。
パッケージを剥いてみると、税込298円のファミマの商品よりも、ちょうど価格差の分だけ小さくなったようなチョコバナナがお出ましした。上手い具合に価格とサイズで差別化が生まれている。では、肝心の味の方はどうか。
かぶりつくと、筆者は「まさかの展開」がまだ終わっていなかったことを思い知った。歯の先で軽快に砕けるチョコ、とろけるようなバナナの食感、その優しい甘みとカカオの風味のマリアージュ。清涼でいて濃密な食べ心地が、ファミマの商品のそれと極めて似ていたのである。
冷凍チョコバナナというジャンルにおいて、ある程度食べ心地が共通するであろうことは踏まえたうえで、それにしても似ている。両者ともに冷凍ながら限りなく新鮮で、両者ともにハイレベルである。目隠しして食べ比べた場合に判別がつくか自信がない。
人によっては「あまり違いがない」ことに落胆するのかもしれないが、筆者の中では全く逆の感情が渦巻いている。「異なるコンビニがほぼ同時期に、ほぼ同じ最適解にたどりついた」とも見なしうる現象に、心が沸き立っている。
この興奮をどう表せばよいか。大量のぼた餅に喜んでいたら、目の前で推しの格闘家2人が唐突に腕相撲を始め、腕同士がぴたりと拮抗したまま動かなくなったとでも言えばよいか。
そろそろ筆者の脳に疲れが見えてきたので筆を置くことにするが、読者の方々におかれては、少しでも興味が湧いたなら是非とも「チョコバナナスティック」を手に取り、臆せず冷凍チョコバナナの世界に足を踏み入れることをお勧めしたい。
このジャンルがさらに一層盛り上がれば、新たに第3の商品が登場するかもしれない。そしてその商品は、新たに全く別の「最適解」を披露してくれたりもするかもしれない。夢見ることをやめなければ、「まさかの展開」はこの先も続くはずである。
参考リンク:セブンイレブン「チョコバナナスティック」商品ページ
執筆:西本大紀
Photo:RocketNews24.