【リアル給与明細】33歳、派遣。貯蓄ができない……。通勤に時間がかかるのもしんどいです【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【33歳 派遣業】
【リアル給与明細】33歳、派遣業の場合
プロフィール
33歳、男性
派遣業(データ集計業務)
▼現状
労働時間:月160時間(残業なし)
ボーナス:36万円
家族構成:2人暮らし(妻30代正社員)
世帯年収:700万円
【相談内容】旅行に使ってしまい貯蓄ができません。通勤が遠方のため、肉体的にも精神的にきついです。
解説するのは……
◆綾瀬わか
FP2級ライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
同職種では平均よりも少し高めの給与水準
質問者さんの収入を年収換算すると、407万円。
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、サービス業30〜35歳男性平均年収は約392万円*ですので、平均よりも少し高めの給与水準です。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
ただ、職業を限定せずに見た場合、国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」によると質問者さんと同世代男性の平均年収は492万円*ですので、平均よりも低めと言えます。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
質問者さんは勤務先が遠いことに大きな負担を感じておられるので、引っ越しが難しいようでしたら、自宅から近い職場に転職することも視野に入れましょう。
年間の貯蓄額を決め、残りから旅行の予算を立てて
年間の貯蓄額を決め、そのうえで旅行の予算を立てましょう。
金融広報中央委員会の調査によると、質問者さんと同世代の手取り収入に対する貯蓄率は平均14%*。
*……参考:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年」
世帯年収700万円で、一般的な7〜8割を手取りとした場合、手取りは490〜560万円。
14%を貯蓄に回すと、年間69〜78万円、月5.75〜6.5万円になります。
この額をめやすに貯蓄しましょう。
さらに、質問者さんはローン返済等の大きな出費がないので、実は今が貯めどき。できれば20〜30%の貯蓄率を目指したいところです。
おすすめは、貯蓄専用口座を開設し、銀行の定額自動入金サービスに登録すること。毎月給料が入ると一定額が貯蓄専用口座に振り分けられるので、何も考えずに貯蓄できますよ。
勤務地近くへの引っ越しを検討して
現在、賃貸にお住まいですので、できればすぐにでも勤務先に近い場所に引越ししましょう。
たとえ30分でも通勤時間が軽減できれば、1週間で5時間のゆとりが生まれます。
引っ越しや転職が難しいようでしたら、通勤時間に音楽を聴く、資格取得の勉強時間に充てるなど、ストレスを和らげる方法を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
・同職種では平均よりも少し高めの給与水準。
・年間の貯蓄額を決め、残りから旅行の予算を立てる。
・できれば引っ越しや転職を。難しければ通勤時間でほかの活動を行う。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。