法人の垣根超え災害時連携協定、風薫会、桜コミュニティ、富田浜病院、富田浜福祉会の4者で調印
三重県四日市市の社会福祉法人風薫会、社会福祉法人桜コミュニティ、医療法人富田浜病院、社会福祉法人富田浜福祉会の4法人が8月20日、災害時連携協定を結んだ。大震災や大規模感染など何かが起きた時の連携だけでなく、職員の交流や訓練など日ごろからの備えでも協力する方針で、さっそく9月3日に合同避難訓練を行うという。
この日、四日市市富田浜町の富田浜病院で協定の調印式があり、風薫会の大橋秀行理事長、桜コミュニティの平子郁夫理事長の代理の大野知之施設長、富田浜病院と富田浜福祉会の河野稔文理事長をはじめ、各法人の関係者、来賓ら約20人が出席した。調印の立会人を四日市市危機管理統括部の小松威仁部長と同部危機管理課の人見幸希主幹が務めた。
連携協定は、南海トラフ地震や新型コロナウイルスのような大規模な感染症の流行が起きても、それぞれの施設の利用者や職員の安全を確保し、必要なサービスが提供できるよう、必要な職員を派遣しあったり、飲料水など必需品の支援、避難所や必要な物資の収容場所の確保などの支援を互いに行うため、11条の構成で協力内容や支援要請の手続きなどを定めている。
連携協定に署名するそれぞれの法人の代表者
調印後、それぞれの法人の代表者があいさつした。1月の能登半島地震や、8月8日の日向灘での地震をきっかけに「南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意」が発表され、その対処での経験を含め、「今後もいろいろと課題は出てくるだろうが、横の連携を深め、解決の糸口を見出していきたい」などと決意が語られた。
風薫会と桜コミュニティは4月に2法人間の災害時連携協定を結んでおり、法人の垣根を超えた連携の先駆けの活動をさらに広げたいとの抱負を語っていた。今回の4法人の連携はその願いをひとつ実現した形でもあり、風薫会の大橋理事長は「連携の調印をさらに広げていきたい」との思いを語った。河野理事長は、かつて伊勢湾台風で被害に遭った病院の歴史にも触れ、「それぞれ助け合える関係を築き、地域に信頼されるグループになっていきたい」などと今後への抱負を述べた。
調印式を終え、記念撮影をする出席者のみなさん