闇バイト、裏社会の運び屋、パパ活女子、それぞれが抱える“闇と希望”『愚か者の身分』北村匠海・綾野剛ら登場人物紹介
人間ドラマを巧みに描くことに定評のある永田琴監督が、主演に北村匠海、共演に綾野剛、林裕太の豪華実力派キャストを迎え、愛を知らずに育った3人の若者たちの青春と、闇ビジネスから抜け出す3日間を描く逃亡サスペンス『愚か者の身分』が、10月24日(金)より公開される。
「第30回釜山国際映画祭」で北村匠海・林裕太・綾野剛の3人が揃って最優秀俳優賞を受賞したことも話題の本作より、北村匠海・林裕太・綾野剛・山下美月演じるキャラクター映像が解禁となった。
北村匠海 × 林裕太 × 綾野剛
本作は、第二回大藪春彦新人賞受賞作、西尾潤の「愚か者の身分」(徳間文庫)を、Netflixドラマ『今際の国のアリス」』シリーズ『幽☆遊☆白書』(23)などの話題作を手掛けるグローバルコンテンツを創造するプロデューサー集団「THE SEVEN」が初の劇場作品として映画化。岩井俊二の元で長年助監督として活躍し、人間ドラマを巧みに描くことに定評のある永田琴監督が、主演に北村匠海、共演に綾野剛、林裕太の豪華実力派キャストを迎え、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい抜け出せなくなった3人の若者たちの運命と、友との絆を描く。彼らの“3日間”の出来事を、3人それぞれの視点が交差するトリック感のある展開でエンターテインメントに仕上げながら、若者たちの貧困・世界に侵食される日本・闇ビジネスの深淵など、今多くの人が感じている共感できる社会的テーマも織り込まれている。
<拭えない過去を持ち、闇バイトで生計を立てる>タクヤ(北村匠海)、<愛情を知らずに育った、タクヤの弟分>マモル(林裕太)、<淡々と闇を生きる、裏社会の運び屋>梶谷(綾野剛)、<闇ビジネスに加担するパパ活女子>希沙良(山下美月)らが、それぞれ抱える闇と希望をと捉えたキャラクター映像が公開された。
タクヤ編は、「過去を捨てたかったのはお前だろ」という一言からスタート。“客”に対して冷酷な表情を見せる一方、弟のように可愛がるマモルには「一緒に抜けさせてあげなきゃダメだと思って」と語りかける優しさが垣間見え、闇の中でしか生きられなかった彼が抱える悲しみの記憶と、わずかに信じる未来・マモルへの希望が交錯する映像に。
マモル編は、他人を極端に恐れていた彼が「カラオケ行きたい!」とタクヤに甘えられるほど心を許すようになっていく様子が映し出される。“ずっとこの日々が続くと思っていた“。だが、そんなマモルの希望を打ち砕くように、周囲には流れる不穏な空気。「マモル、幸せになってくれ」―囁くようなタクヤの言葉、そしてマモルが号泣する理由とは?不器用ながらも深い愛情で結ばれた、ふたりの関係も切り取ったものになっている。
梶谷編は、全てを達観し、闇の世界を飄々と生きていた男が、再び“熱”を取り戻していく姿が。「めんどくせえ……」そう吐き捨てながらも、タクヤを思いやり、全力で戦う梶谷の姿は、滲み出る優しさと覚悟が胸を打つ映像になっており「梶谷さんしか信用できなくて」。最後にタクヤが呟くその言葉も、梶谷の内奥にある情の深さを静かに捉えている。
希沙良編は、「ちょっといい話があるんだけど」「あざす!」。一見軽やかに<闇ビジネス>に加担する彼女の姿を通して、うちに抱える葛藤を映し出す。「無理なんだけど、ああいう人だますの」と罪悪感に揺れながらも、突き刺さるタクヤの言葉――「他人の人生より自分だろ」。だが、泣き顔から一転、<自分を守るため>の強い決意を宿した希沙良の視線が、切なさすら感じさせる映像となっている。
『愚か者の身分』は10月24日(金)より全国公開