知る人ぞ知る看板も店名もないポテト屋さんで、泣きそうになりながらポテトを食べる客がいた【カンバ通信:第387回】
ジャンボ! 今回もポテ活だよ。
今回行ったお店はケニアの首都ナイロビの中心部にある。しかし名は無い。看板すらない。では、どうしてポテト屋さんだと分かるのかというと、入り口に「ポテト100ケニアシリング(約115円)」とだけ書いてあるのだ。
つまり、100kes(約115円)のポテトだけで勝負する正真正銘の直球ポテト屋であり、これはもう行くしか無いと判断。
しかし入店すると、他のメニューの張り紙もしてあったので、ポテト専門店ではなそうだ。
また、スタッフは超フレンドリーで、とても丁重に私を出迎えてくれた。いきなりの好印象。
そして私がポテトを注文すると、スタッフは「ポテトを提供するには先払いしてもらうことになっています」と。
ハイ、昨今ケニアで悪い意味で流行中の無銭飲食対策、ここでも出ました。もうこの先払いがデフォになるだろうなぁ。
ということで100kesを支払うと、スタッフは「10kesでトマトケチャップを追加できます」と推してくれた。
はい出た。昨今デフォルトになりつつある「トマトケチャップ別売り」スタイル。これも、もう当然になるのだろう。
いっぽう、サラダは無料で付けてくれると。「たくさん入れて」とリクエストしてみた。サラダ無料は嬉しいね。
ポテトの世界もこうして日々進化していくのだ。
ちなみにテーブルにあるのはトマトケチャップではなくチリソース。店内でポテトを食べているお客さんからは「うわ、これチリソースかよ!」なんて声が聞こえてくる。ケチャップだと勘違いしたもよう。
なお、チリソースを手の甲に少し垂らして舐めてみたところ、かなりビターな味がした。この苦さだと、ポテトの味も消えてしまうのでは。お客さんが「うわ」と叫び出すのも納得だ。
やがてポテトがやってきた。
ホッカホカのポテトがやってきた。
食べてみると……
アヂヂヂヂヂヂヂヂ!
熱い!
くっそ熱い!
近くに座っていた別の客に目をやると、あまりにもポテトが熱かったせいか、
彼は泣きそうになりながら「ホッホホッホ」と激アツのポテトと格闘していた。
ポテト自体はそんなにおいしくなかったけど、この熱さは特筆モノ。ケニアナンバーワンの熱さなのでは? と思うくらいの熱いポテトだった。おいしくはないけど。
ちなみに食後、お腹の調子が悪くなることもなかった。熱さのせいで、バイキンとかそういうのも死滅したのかな? 熱さは正義。
あとは、おいしくなってくれたら最高のポテトの仲間入りができることだろう。がんばれ、名も無きポテト屋さん! クワヘリ。
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.