「これぞ北海道!」動物×絶景の癒しスポット!獣医師ママライター興奮の子どもに体験させたい貴重なメニューも
牛や馬専門の獣医師の経歴を持ち、アニマルセラピーにも詳しいママライター「MERI」が、北海道各地の「動物とふれあえるおすすめスポット」とそのおすすめポイントを紹介する【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」。
雰囲気が最高…!札幌からのドライブにも
今回ご紹介するのは、長沼町にある「ハイジ牧場」。
札幌から約1時間とドライブにもちょうど良くて、ふれあい体験メニューがとっても充実している素敵な場所なんです!
動物たちがかわいいのはもちろん、展望台エリアからの景色がTHE北海道!という雰囲気で最高…!!
癒しを求めている皆さま、ぜひ週末はハイジ牧場へ!
実はめずらしいんです!獣医師ママライター興奮のワケ
ハイジ牧場はその名のとおり、ヤギとふれあいができる素敵な場所なのですが…
実はヤギだけではなく、牛、馬、豚、羊、ラマ、アルパカ、ウサギ、モルモットなど、たくさんの動物たちがいるんです!
最も受付に近い場所にある乳牛舎には、乳牛代表であるホルスタインも!
普通の牧場では衛生管理の観点から一般の方が牛舎内に入ることはできないのですが…ハイジ牧場では牛舎の中までじっくり見ることができます!
実はこれってなかなか貴重な体験…
牛を診ていた獣医師の私からすれば全然めずらしくない景色ですが、5歳の息子にとっては発見がいっぱい!
「どうしてみんなあっち向きなの?(→エサを置く場所が決まっているため)」
「後ろ側にある溝は何のため?(→糞尿がそこに落ちるようにして清潔を保つため)」
たくさんの新たな学びにつながりました。
さらに、乳牛以外の牛たちの種類も大充実!
これには獣医師の私もびっくりでした。
肉牛代表の黒毛和種だけでなく、日本短角種、褐色和種、ヘレフォード種、アバディーンアンガス種、テキサスロングホーン種など日本ではほとんど見ることができない種類の牛たちまでが勢ぞろい!
「ここは牛の展示会ですか!?」と1人で興奮してしまったのはきっと職業病…ここだけの秘密です。(なかなかこの興奮は伝わらないですよね…)
体験メニューの充実度がすごい!
ハイジ牧場の体験メニューは、どれを選ぶか迷ってしまうほど充実していてとってもすごいんです!
どうぶつ体験では、子ヒツジ・子ヤギの哺乳体験(先着順/300円)、小動物ふれあい体験(整理券配布/無料)、牛の乳しぼり体験(先着順/6歳以上/500円)。
そしてプレミアム体験として、ヤギまみれ体験(先着順/年齢制限あり/1,000円)があります!
今回体験させていただいた子ヤギの哺乳体験については、4〜6月頃は子ヒツジ、6月以降は子ヤギと時期によって動物の種類が変わるとのことでした。
5歳の息子は人生初の哺乳体験。
子ヤギの哺乳体験は北海道でもめずらしいんです。
スタッフの方に教えていただき、しっかりとミルクを飲ませることができました!
しっぽをフリフリしながら一生懸命ミルクを飲む姿がとってもかわいくて、息子も子ヤギの「赤ちゃんパワー」をしっかりと感じてくれたようです。
続いて参加したのは、小動物ふれあい体験。
こちらは無料で、開始前に配布される整理券をゲットすれば体験できます。
今回はウサギとのふれあいで、ふわふわな毛並みに息子もうっとり。
お膝の上でなでなでできるので、愛着が湧きますよね〜。
「先着順」となっている体験メニューは、当日受付にてチケットを購入する必要がありますので、早めに行くのがおすすめです!
場合によっては早い時間に午前のチケットがすべて売り切れてしまって午後の分しか残っていない…!ということもよくあるそうなので、時間に余裕を持っておでかけくださいね!
なお「ヤギまみれ体験」ってなんとも気になりませんか…?
こちらは5分間、子ヤギがいるお部屋に入って思う存分ふれあえる体験!
好奇心旺盛で人懐っこい子ヤギたちに、文字通り「まみれる」ことができるそうですよ!
ただ、こちらの体験は子ヤギの成長とともに対象年齢が上がっていくため、9月下旬の取材時には対象年齢が6歳以上となっていました。
小さいお子さまと一緒にヤギまみれになりたい方は、早めの時期を狙って行くのが良さそうです!
手作り体験も充実!
ハイジ牧場ではどうぶつ体験のほかに、手作り体験も充実しています!
バター作り体験(1セット800円)、アイスクリーム作り体験(1セット1,400円)、羊毛クラフト体験(900円〜2,000円)があり、室内でゆったり体験できるのでこちらもおすすめです。
また、8月末〜9月末にはじゃがいも掘り体験(1坪1,200円)も!
2025年度分はすでに終了となっていますが、体験したい方はぜひ時期をみてチャレンジしてみてくださいね。
エサやり体験にほかとは違うステキなポイントが!
受付、売店、喫茶で販売している「動物のエサ」はひとつ200円。
紙コップを受け取り、ヘイキューブ(牧草の固形ブロック)を自分でトンカチで割って、紙コップに詰めていきます。
ヘイキューブは長いものだと10センチほどあり、そのままの長さでは動物たちが食べられないため、食べやすい大きさに砕いてから与えるのだそう。
牛さん用はやや大きめ、ヤギさんと羊さん用は小さめに砕いて準備するのですが、獣医師の私から見て、このエサの準備の作業がとってもステキだと思いました…!
ただ用意されているエサをあげるだけでなく、動物たちの口の大きさを考えながらちょうど良い大きさに砕いていく作業は、きっと動物たちのことを思いやるステキな時間になるはず。
大きめ用と小さめ用で2つエサを購入しておくと、作業中の仕分けも楽しいし、エサやりの際もスムーズにあげられるのでおすすめです!
5歳の息子はトンカチを扱うのが楽しくて、黙々と作業していました!
ヘイキューブは硬くてなかなか割れないので、間違って指を叩いてしまうことがないように両手でしっかりとトンカチを持って、ヘイキューブは押さえずに作業するのがおすすめですよー!
子どもの力では割れないこともあるので、そのときは保護者の方が手伝ってあげてくださいね。
実は上の前歯がないって知っていましたか?
牛、ヤギ、ヒツジともに、実は前歯が下側しかありません。
なので、噛まれてもそんなに痛くはないのでご安心を!
特に牛にあげる際には、しっかりと口の中に押し込んであげるのがポイントです!
動物たちのエサやりに慣れている息子でも、ヤギやヒツジよりも体の大きい牛にエサをあげるのはちょっと怖くてなかなかうまくあげられなかったのですが…
なんとかコツを掴み、みんなにあげることができました。
今回エサを2つ分購入したのですが、1頭ずつあげていってもすぐに無くなってしまうくらい、動物たちがたくさんいてびっくりしました!
とっても広い牧場内を移動するコツは…!?
ハイジ牧場の敷地は広大で、展望台に向かって坂道を登っていくため移動が少し大変かもしれません。
でも!トラクターで引っ張ってくれるアルプス号に乗っちゃえば大丈夫♩
牧場内をぐるっと一周見て回るのも楽しいし、片道にすれば頂上の展望台エリアで下車することもできます。(一周:大人500円、小人300円/片道:大人300円、小人200円)
取材時は徒歩で展望台エリアまで行ってみたのですが…子どもの足では10分ほどかかりました。
景色を見ながら歩くのも楽しいのですが、子連れにはちょっと大変かも…?
場内を歩いて移動される予定の方は、ぜひ歩きやすい靴でおでかけくださいね。
展望台エリアには喫茶「トレインクララ号」があります。
ハイジとクララ…なんですね!
昔の鉄道の客車を使っているお店です。
ジンギスカン丼やお子さまハンバーグカレーなどのフードメニューやソフトクリームなどが充実しています!
受付横にある売店でもソフトクリームや軽食などは販売していますが、フードメニューは平日のみとなっているため、土日におでかけの際にはこちらの喫茶「トレインクララ号」でお食事も楽しんでいただくのがおすすめです。
喫茶「トレインクララ号」は内装もとってもステキなんです。
座席は客車の雰囲気をそのまま活かしているため、子鉄(鉄道好きな子ども)も大喜び間違いなし!
丸一日、のんびりと過ごせそうですね。
ハイジ牧場でぜひ癒したっぷりの休日を!
今回は長沼町にある「ハイジ牧場」をご紹介しました!
安平町民の私は片道30分の距離に住んでいるにもかかわらず実は初来訪で…どうしてこんなすばらしい場所に今まで来なかったんだ…!と大後悔しました。
来シーズンは年パスを買おうと思います…!
動物たちに癒され、景色に癒される。そんなステキなハイジ牧場に、ぜひ遊びに行ってみてくださいね!
【ハイジ牧場】
所在地:北海道夕張郡長沼町東9線南2番地
電話番号:0123-88-0011
公式HP:https://www.heidi-farm.com/
〈入場料〉大人(中学生以上)1,100円、小人(3歳~小学生)550円、幼児(3歳未満)・ペット(リード必須)無料
〈年間パスポート〉大人(中学生以上)3,300円、小人(3歳~小学生) 1,650円
〈開園期間〉2025年4月12日(土)〜11月9日(日)
※冬季営業あり(公式サイトにてご確認ください)
〈定休日〉毎週水曜日
〈営業時間〉4月・10〜11月/10:00~16:00、5〜9月/10:00~17:00
〈駐車場〉無料(約150台)
〈アクセス〉札幌駅より車で約1時間/JR北広島駅よりながぬま温泉までバス25分、タクシー5分
【連載】「こころ育む、動物ふれあいスポット」
***
文:MERI
1991年生まれ、1児の母。東京都出身、2016年より北海道に移住し現在は安平町在住。
牛と馬の産業動物獣医師として勤務したのち、ライター&カメラマンに転身。動物やペットに関する記事を多数執筆。大学時代には馬の飼養管理を担当しながらアニマルセラピーの研究を行う。動物に関する豊富な知識と経験を生かし、動物とのふれあいを積極的に取り入れる子育てを実践中。
編集:Sitakke編集部あい