夏の日中でも楽しめる【ルアー根魚釣り釣果アップ術】 狙うべき地形3選を解説
夏の名物、ライトロックフィッシュ。カサゴをメインに、まだ警戒心の薄い1歳2歳の根魚を狙っていく。この時期の根魚は非常に反応がよく、日中でも釣れる。暑ささえ我慢できれば楽しい釣りだが、どうせなら「もっと釣りたい」。ならば、よりタイトに打つべき場所がある。ライトロックの対象魚が潜む場所をよく知って、さらに釣果を賑わせてやろう。
ロックフィッシュはどこに潜む?
根魚と言われるだけあって、海の根、つまり海底にロックフィッシュは潜む。これはどんな魚も基本的にかわらない。
ただ活性が高い夏や一部の遊泳力の高い魚種は表層でもルアーを追いかけてくる。そのため基本は海底といいながら、他のレンジも気を抜けない。
1尾釣りたいなら、海底をまずタイトにやる。特に足元には魚のストックが多いので、まずは「足元のボトム」を専心して打つ。ワームでダーディング(ジグ単が飛び跳ねるような動き)やマイクロメタルジグをしゃんしゃんと動かして釣る。
その感覚が掴めてきたら、もっとポイントを絞り切ってガンガン釣っていきたい。足元では釣れないサイズの良型根魚、そして希少な魚種が出るのは、もうすこし別のポイントだ。
その1「壁際のスリット」
足元・壁際。堤防のキワには、必ず継ぎ目がある。堤防は一度にコンクリを流し込んで作っていくのではなく、段階的に足場を固めながら伸ばしていくので、必ずコンクリの継ぎ目ができるのだ。魚はそういう場所につきやすい。足元の継ぎ目をよくチェックしてみよう。継ぎ目はいわば脆い箇所なので、波でえぐられて穴を作っているかもしれない。
上の画像は、満潮時の水の量を調整するために作られたものだ(……おそらく)。こういう穴のマイナス方向にも魚はいる。魚をかけるとまっしぐらに走られるので、リーダーは長めにとって、ドラグもロックして一方的に巻き上げてしまおう。
その2「ゴロタの上」
沈み根やゴロタの上は、根魚の宝庫。日中にフローティングや軽いメタルジグをサーっと通すとわかるが、穴から穴から魚が次々に飛び出てきて突いてくる。ただ魚から釣り人が見え見えのため、スレやすい。マヅメに残しておきたいポイントでもあるので、日中にやるなら一度二度のチェックくらいでいい。
その3「ブレイク」を見極める
ブレイク、カケアガリ。水深が深くなっている場所と、そこから浅くなってくる海底の地形をそう言う。堤防の足元際はほとんど必ずカケアガリになっている。海中から波でいろんなものが寄せられてきて、隆起するのだ。筆者の考えでは、カケアガリから返していく波の動きでブレイクが二次的に作られるのではないかと思うが、まあ、そこは想像だ。
足元から少し投げた場所を、ヘビージグ単、ないしはハリをとったメタルジグでチェックしてみよう。タングステン製のものだとより高感度に、地形をサーチできる。「ここ、えぐれてるな」「カケアガリの始まりかもな」……そのような箇所には、特にデカい魚や、遊泳力の高いハタ類がつきやすい。スローリトリーブするのでなく、速めに巻き上げたり、かと思ったらフラフラとフリーフォールを入れると魚の捕食のスイッチが入る。
地形変化を見逃すな
以上の3つが、ライトロックで良型を捻り出し、さらに魚種を増やすためにチェック必須のポイントだ。
その他にもブイの下など、まだまだ見る箇所はあるが、釣り人が正確性高く、安全に引けるのは、堤防のスリット・ゴロタ上・カケアガリの3つ。ブイやロープの周辺は、どうしてもハリが引っかかってしまいやすいリスクがある。その他の雑魚も集まりやすいので、ワームがずたずたにされたり、フグ・ベラにラインを切られることも多い。海底をキーレンジとしながら、わずかな地形変化にタイトにリグを通そう。
<井上海生/TSURINEWSライター>