北勢バイパス3月16日延伸、東海環状自動車道いなべ~大安は3月29日
国道1号北勢バイパスが3月16日、三重県四日市市の市道日永八郷線(山之一色町)~国道477号バイパス(曽井町)の4.1㎞で開通し、川越町・みえ川越インター付近からの12.6㎞が連続して通行できるようになる。東海環状自動車道でも3月29日、いなべインターが開設されて、大安インターとの間6.5㎞が開通する。
いずれも午後3時の開通で、これに先立ち、関係者による開通式典やセレモニーが予定されている。三重北部の幹線道路の延伸により、沿線では渋滞解消や緊急車両の到着時間短縮、経済や観光面での効果に期待が寄せられている。
北勢バイパスの今回の延伸により、市内を走る南北の幹線道路の選択肢が増え、市北部の通勤時のラッシュの解消、住宅団地内の通り抜けなどの危険な状況が緩和される期待があるという。また、市消防本部の中消防署中央分署などから緊急車両が北へ向かう場合には、北勢バイパスを使うことで到着までの時間が短縮できる期待がある。
北勢バイパスの開通区間
国土交通省中部地方整備局北勢国道事務所の資料によると、海外で製造された完成自動車を国内販売用に納品前整備をしている三重県北部の企業の話として、これまで、工場と四日市港を結ぶ一般道の経路選択が限られ、完成車の輸送中に渋滞に巻き込まれることがあったが、北勢バイパスの延伸により輸送経路の選択肢が増え、物流機能の維持が期待できるという。
北勢バイパスによる防災面の効果では、国道1号、同23号が市内の沿岸部を走っているために南海トラフ巨大地震による津波浸水想定域と重なり、沿岸部の緊急輸送機能が途絶する心配があったが、北勢バイパスにより、浸水想定域を回避できる防災拠点間のルートが確保できる期待があるという。
いなべインターまで延伸する東海環状自動車道も、いなべ市など三重県北部への企業進出に好影響をもたらす期待があるほか、いなべ市と桑名市、四日市市などとの間を緊急車両が通行する場合の時間短縮が期待されている。観光資源の活用に努めているいなべ市では、東名阪自動車道や伊勢湾岸道路などとを結んだ名古屋との時間的距離が短縮される効果から、集客に期待が寄せられている。
東海環状自動車道の開通区間