創作そば　なぁる

12/10(水) 17:00配信

年の瀬が近づき、寒さが厳しいこの季節になると、恋しくなるのが温かいおそば。

今回紹介するのは、オリジナリティに富んだ茅ヶ崎のおそば屋さん「創作そば　なぁる」です。

洋風のアレンジそばも楽しめる

おそばの名店がひしめく茅ヶ崎ですが、こちらの「なぁる」さんは“創作そば”と銘打っているとおり、例えばレモンと生ハム添えそばなど、一風変わったパスタのような洋風のアレンジそばなども楽しめます。

場所は、茅ケ崎駅の南口から雄三通りを海に向かって真っすぐ歩いて7～8分ほど。元々は銀座でそばレストランを経営していた前オーナーが、2019年にこの場所に移転して開業し、現在の店主である中條嵐士さんは二代目。創業当初から前オーナーのもとで修業し、3年前に引き継いだそうです。

体の芯から温まるかきたましょうがそば

この日いただいたのは、今日のおすすめから、かきたましょうがそば。先代の味を大切にしながらも、「自分ならではの味も出したい」という中條さんが、探し求めて出会ったという鰹節から取った出汁が、しょうがが効いていて、ふわふわの溶きたまごがアクセントになったとろみのある餡と程よくマッチ。それが、会津産のそば粉が八割の「二八そば」と絶妙に絡み合うのです。

優しい味わいながら、食べ進めればぽかぽかと汗ばむくらいに体の芯から温まる。まさにこの季節にぴったりの一品です。

従来のそば屋の概念にとらわれない

オリジナリティにあふれるメニューがずらりと並ぶのは、中條さんの経験と探求心の表れでしょう。高校時代にラチエン通りの居酒屋「炭火焼　たまきち」でアルバイトをしていた頃に飲食業の楽しさを知り、将来は自分のお店を持ちたいと思うようになったという中條さん。高校卒業後は様々な飲食店で働くかたわら、アジア料理を学ぶために、単身タイやベトナム、台湾などに出向いたことも。

そして最終的にたどり着いたのが和食、なかでもそばの魅力にとりつかれ、専門的な技術を身に付けるためにそば打ちを学んだそうです。

「とくに他店との差別化を考えているわけではありません。自分が美味しいと思うものを出したいだけで、そんなにこだわりもないんです（笑）。おそば屋さん以外にもいろんなお店に食べに行くのが好きなので、そこで美味しいものに出会ったら、これをそばにどうアレンジできるかなって考える。従来のそば屋の概念にとらわれず、いろんな発想でできたら面白いんじゃないかなと」