人気の和食をシンプルに! 上田淳子さんの「牛ねぎじゃが」【きょうの料理ビギナーズ11月号より】
和食は、日本人にとって日常のごはん。
毎日つくるものだからこそ、材料も手順も少なく、シンプルに。
でも大事なポイントは省かず、ていねいに。
それが「和食上手」になるコツです。
本記事では、上田淳子さんの“シンプル和食”レシピより、「牛ねぎじゃが」を公開します。
上田淳子さんのシンプル和食
目指したのは、材料も手順も最小限ながら、
食べる人の期待を裏切らない味!
みんなが頭に、胃袋に、思い描いている定番おかずを
この上なくシンプルなつくり方で紹介します。
牛ねぎじゃが
肉じゃがの主役は、肉とじゃが。
その他・脇役多数……だと、下ごしらえが大変なので今回抜擢したキャストはねぎだけです。
序盤で肉に調味料をからめておいたのはなぜなのか?
なぜ、たっぷりの汁で煮ないで「蒸し煮」にするのか?
ネタバレの解説を読んでからつくってください。
そしてご家庭では日によって、肉は牛・豚、ダブルキャストでお楽しみください。
“ていねい”Point 調味料は肉にからませる
調味料は煮汁に加えるのではなく、肉にからめておく。
加熱前にきちんと味が含まれると同時に、柔らかさが保てるというメリットも。
“ていねい”Point じゃがいもを先に加熱
じゃがいもは先に加熱しておくと煮えるのが早く、味もよくしみる。
電子レンジにかける方法もあるが、蒸し煮にしたほうが、よりホクホクとしておいしい。
“シンプル”Point 素材の水分と調味料で蒸し煮に
味をつけておいた肉をじゃがいもとねぎの上に広げ、残った汁も加えて蒸し煮に。
ふたをして野菜の水分と調味料を全体に回す。
【つくり方】
材料(2人分)
牛こま切れ肉 … 150g
ねぎ … 1 本(100g)
じゃがいも* … 2コ(300g)
A (砂糖 … 大さじ1と1/2
しょうゆ … 大さじ1と1/2
みりん … 大さじ2
酒 … 大さじ2)
◎油/塩
*男爵、キタアカリなどがおすすめ。メークインは向かない。
[1人分380kcal 調理時間25分]
1 じゃがいもは一口大に切り、5分間ほど水にさらして水けをきる。ねぎは3cm長さに切る。
2 牛肉は大きければ食べやすく切る。ボウルに入れてAの砂糖をもみ込み、残りの調味料を加えてからめる(写真1)。
3 鍋に油小さじ1を中火で熱して1を入れ、塩1つまみをふってサッと炒める。油が回ったら水カップ1/3を加え、ふたをして5分間ほど蒸し煮にする(写真2)。
4 全体をざっと混ぜて2の肉を広げてのせ(写真3)、ボウルに残った調味料を回しかける。再びふたをして8分間ほど蒸し煮にし、じゃがいもに竹串がスッと通るようになったら、ふたを取って強めの中火にする。時々全体を混ぜて煮汁をからめ、汁けがほぼなくなるまで煮詰める。
教えてくれた人
上田淳子(うえだ・じゅんこ)
料理研究家。修業を積んだ西洋料理もさることながら、家族のためにつくり続けてきた和食にも定評あり。説得力のある合理的なレシピで、食事づくりに悩める人々に救いの手を差し伸べている。
NHK『きょうの料理ビギナーズ』2025年11月号より
撮影・福尾美雪/スタイリング・久保百合子/取材&文・奈良結子
テキスト企画「新しい納豆のおいしさ、教えます!」では、みないきぬこさんに新感覚の納豆レシピを教わります。