犬が『食糞』してしまうのはなぜ?ウンチを食べさせないための改善方法とは?
なぜかウンチを食べてしまう愛犬に困惑…
愛犬が排泄したウンチを口に入れてしまった時、あまりの衝撃に「だめ!」と大声を出してしまったという飼い主さんも多いでしょう。
実際に犬が排泄したウンチを食べるという衝撃的な光景を、目撃したことのある飼い主は少なくありません。意外にも子犬を中心に食糞癖のある犬は多く、愛犬の不可思議な行動に困惑する飼い主も多くいます。
目の当たりにして「食糞をやめさせたいけれど、どのように対処するべきかわからない」と困ってしまう飼い主さんも多いでしょう。まずは食糞の理由を把握することが重要です。
犬が『食糞』してしまう理由とは
なぜ犬は『食糞』してしまうのでしょうか。人間から見ると信じられない謎行動ですが、犬の視点では明確な理由があります。
1.興味や好奇心から食べている
子犬の場合は、遊び半分で興味や好奇心から食べてしまっている可能性があります。まだ行動に対して良し悪しの判断ができていないため、「なんだろう?」という純粋な気持ちで口に含み、確かめようとしているのでしょう。
なるべく子犬がウンチに興味を持たないように素早く片付けたり、別のことに興味を向けさせたりと工夫すると良いでしょう。
2.飼い主の気を引こうとしている
以前、ウンチを食べてしまった時に「なにやってるの〜!」など、大きなリアクションをとった飼い主を見て、「ウンチを食べると飼い主がかまってくれる」と勘違いしているケースもあります。
すると、飼い主の気を引くためにウンチを食べるようになってしまうことから、食糞癖ついてしまうのです。環境の変化や寂しさからこのような行動に出ることもあるので気をつけましょう。
3.早く片付けようとしている
犬の中には綺麗好きな性格の犬も多くいます。このような性格の犬の場合、トイレにウンチが残っていると気になってしまうため、食べることで片付けようとするのです。
また、自分のウンチがそこに放置されていることで、本能的に「敵に察知されるのでは」など漠然とした不安に襲われるからという説もあります。
4.ご飯が足りていないためお腹を満たそうとしている
ある日を境に突然ウンチを食べるようになった場合、1日の栄養が足りていない可能性も疑われます。空腹に耐えかねて排泄したウンチを食べるという習性は、野生動物には珍しくありません。
犬も野生動物としての本能や習性を受け継いでいるため、ご飯の量が足りずに空腹を感じると、排泄した自分のウンチを食べて飢えを凌ごうとすることがあります。
犬にウンチを食べさせないための改善方法
犬にウンチを食べさせないためには、以下の方法で対処し、少しずつ改善を図りましょう。
✔食事量を見直す
✔ウンチをしたらすぐに片付ける
✔食べる前に呼んでウンチをしたことを褒める
✔食べてしまった場合は大きな反応を見せずに黙々と片付ける
まずは食事量を見直したり、ウンチをしたらすぐに片付ける習慣をつけたりと環境改善に取り組みましょう。
その上で改善が見られない場合は、ウンチを食べてしまう前に別のことに興味を持たせたり、ウンチしたことを褒めてすぐに片付けるなど、愛犬の欲求を満たしてあげてください。
もしもウンチを食べてしまった時は、大きなリアクションを見せずに黙々と片付けます。その後、しばらくは構わず「ウンチを食べても構ってもらえない」ということを教えましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬の食糞癖に困っている飼い主さんは、まずなぜ愛犬がウンチを食べ始めたのか考えましょう。理由や原因を把握した上で、適切に対処したりウンチを食べてしまった時は正しい対応で少しずつ改善を図ってください。
(獣医師監修:寺脇寛子)