IAIの長時間滞空型ドローン「Heron MK II」は時速278km/hで45時間連続飛行が可能。多様なペイロードを搭載可能
Israel Aerospace Industries(以下:IAI)が開発した長時間滞空型ドローン「Heron MK II」は、戦略的で多用途な無人航空機であり、複数のペイロードを同時に搭載できる能力を備えている
戦略的ミッション向け長時間滞空型ドローン
敵による奇襲の手法が多様化する現代において、国家が自己防衛を図り迅速かつ効果的に対応する能力は、革新的で模範的である必要がある。無人航空機(ドローン)の分野での技術進歩により、上空から国家を守るためのシステム開発がますます重要となっている。
Heron MK IIは、中高度長時間滞空型(MALE)ドローンであり、Heronドローンの改良型として位置づけられる。このモデルはイスラエル空軍に採用され、世界20を超える組織で運用されている。
多用途ペイロード対応の長時間滞空型ドローン
航空規格認証を受けたエンジンを搭載したHeron MK IIは、35,000フィートを超える高度に到達し、最大速度150ノット(約278.8 km/h)で最大45時間連続飛行することが可能。製造技術の進歩により、Heron MK IIはより広く頑丈な機体構造を実現しているという。この構造は、複数のペイロードを伴うミッションを可能にするだけでなく、迅速かつ容易なメンテナンスも可能としている。
Heron MK IIは、長距離かつ深部観測用センサーなど、新たな構成への対応を可能にする。
また、エレクトロオプティクス(EO)、レーダー、ELINT(電子情報収集)、COMINT(通信情報収集)、ESM(電子支援手段)、通信中継、特殊ミッション用ペイロードなど、幅広い追加ペイロードをサポートする。
特に注目すべきは「スタンドオフ能力」だ。この機能は、国境を越えることなく、数十キロメートル離れた地点から情報を収集することを可能とする。これを実現するために、大型で高性能なセンサーを搭載する能力を備えている。
Israel Aerospace Industries