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防府天満宮のお膝元で豊かな食事と空間を 防府市 「空間茶天」

山口さん

初詣や梅の季節に賑わう防府天満宮。その表参道に、静かで洗練された空気をまとった「空間茶天」という特別な場所があります。
風情漂う中庭を眺めながらこだわり抜かれた料理を味わう時間は、心と体を癒してくれますよ。

【写真はこちら】店内の様子やメニューはこちらから

防府天満宮の参道に佇む

「空間茶天」があるのは防府天満宮から南北に伸びる表参道沿い。印象的な白い外壁の建物が迎えてくれます。

お店に向かって右側には駐車場も完備されています。

店内に入ると、目の前には大きな窓ガラスの向こうに、風情ある中庭が広がっています。

お店の中心にある振り子時計は「カチコチ」という音で心を和ませてくれますよ。

作り手の思いが詰まった定食

そんな雰囲気のあるお店でいただいた料理はこちら。

からだ想い定食 1,595円

メインの唐揚げには秋川牧園の鶏肉を使用。薄い衣と控えめな味付けが調和していて、口に運ぶと優しい肉汁と旨味が広がります。

自由に運動できる環境で育てられた秋川牧園の鶏だからこそ、しっかりとした歯応えが特徴です。

味わい深いお味噌汁は自家製の米味噌を使用しています。「米味噌は時間が経つとどんどん色が濃くなる」とのこと。

若い味噌と熟成味噌をすり鉢で混ぜ合わせることで、滑らかな口当たりと豊かな風味を生み出しています。

具材はさつまいもやごぼうなど7種類。驚くべきは、出汁を使わず、味噌と野菜の旨味だけで仕上げている点です。

発酵食品は日々味が変わるため、その時々で一番良いバランスを見つけるのが美味しさの秘訣なのだとか。

また、野菜本来の甘さを活かしたヴィーガン仕様の小鉢が7品付いています。例えば、小松菜とにんじんの白和えや大根の酢漬けなど、それぞれ味付けはシンプルながらどれも個性的ですよ。

また前日までにお電話で予約をすると、1食分(1,080円)でお弁当を購入できるそうです。

また、定食のほかにも。

ビビンバ風卵かけご飯 お味噌汁付き 950円

こちらは梅酢や塩、しょうゆなどで味付けされており、深いコクが感じられます。具材には切り干し大根、もやし、エノキ、人参、小松菜が使われています。辛さ控えめの自家製コチュジャンも添えられています。

食後に楽しむ、罪悪感ゼロのデザート

食後にぜひ味わってほしいのがこちらの豆乳アイスクリーム。

豆乳アイスクリーム 385円

優しい甘さでクセがなく、豆乳が苦手な方にもぴったりです。

豆乳チャイ 528円

カルダモンやクローブに加え、冬にぴったりの生姜が入っています。特に珍しいのは砂糖に「素焚き糖」が使われていること。

カップの底に溜まった砂糖とチャイを飲むと、優しい甘さが口いっぱいに広がりました。

シンプルながらも個性豊かな料理たち

なぜ7つの小鉢すべてに独自の魅力があるのか、店主の横田栄子さんがその秘密を教えてくれました。

店主の横田栄子さんは、マクロビオティックを学び、野菜中心の料理法を身につけたそう。

「野菜の切り方によっても旨味が変わることを知り、それをお店の料理に活かしています。」とのこと。

こういった野菜の旨味を引き出す技術にただただ驚きです。

また、マクロビオティックでは砂糖を使わず、小鉢には食材本来の甘さや甘酒が使われていますが、調味料の中でも大きく味の決め手となる塩は、長門市「百姓庵」の塩を使用しているそうです。

今となっては多くの飲食店が使っているほど有名になりましたが、栄子さんは他の塩を何度も試した結果、「うちの料理にはこの塩が合うんです」と「百姓庵」の塩に行き着いたのだとか。

ご自身の味覚と料理法を信じ、どれも絶品と言える小鉢を生み出しているんですね。

お客様からのインスピレーションを受けて

ただ、栄子さんにお店を出すきっかけを尋ねると意外な答えが。

「ここは主人の祖母の家だったんです。住むことになって、『建物の中を見たい』という声がたくさん寄せられました。だから、喫茶店にすれば皆さん来る事ができるのでは、と思ったんです。意外とそんな理由です(笑)。」

「珈琲に合うケーキを焼くことがやっとだった」と振り返るほど、開店当初は料理が全くできなかったそう。

それでも、多くのお客と出会い、味噌の作り方を教えてもらったり、マクロビについても学んだりして、今の料理の基盤を築きあげてきました。

話を伺うと、現在の「空間茶天」は、お客さんとの出会い中で形作られているのだと実感します。

出会いをヒントに素直に学びを実践し、深めていく栄子さん。

彼女と話すと、その誠実さが伝わり、こちらの心にも元気をもらえるようです。 その人柄が、訪れるお客様の心と体を健やかにしてくれることは間違いありません。

是非一度、こだわり抜いたお食事を味わいに「空間茶天」に足を運んでみてください。

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