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【特別手記】「横田めぐみさんとご家族の耐え難きを耐えている途方もなく長い時間について」横田めぐみさんとの再会を誓う同級生の会 池田正樹代表(下)

にいがた経済新聞

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掲載日:2024年6月14日(最終更新:2024年6月23日)

【特別手記】「横田めぐみさんとご家族の耐え難きを耐えている途方もなく長い時間について」横田めぐみさんとの再会を誓う同級生の会 池田正樹代表(上)はこちら

横谷めぐみさんの弟、横田哲也氏(2022年9月、新潟県長岡市で撮影)

1977年11月15日18時半ころ。バドミントン部の練習を終えて帰宅途中、北朝鮮の工作員に拉致されてしまった。工作船で40時間もかけて北朝鮮にむりやり13歳の少女が連れていかれた。船底の部屋に閉じ込められ「お母さん助けて、お父さん助けて」と壁をかきむしり爪は剥がれ、北調整の港に着いた頃には血と嘔吐物にまみれて、屈強な工作員も目をそむけてしまったとのこと。

翌日、学校で担任の先生が「昨晩、横田がいなくなってしまった」と言った。泣いている女子生徒もいた。早紀江さんは畳をかきむしり、毎日号泣していたという。死にたいとおっしゃるので同級生のお母さんたちで、昼間、早紀江さんを一人にしないように順番に横田家を訪ねていた。

ご両親は全国で講演を1400回ほどされた。そのたびにマスコミが来て報道した。やがて横田めぐみさんが拉致の象徴となった。その年の10月5日 めぐみさん33歳の誕生日。川崎市のご自宅で、やっとお祝いすることができたとおっしゃっていた。滋さんは「めぐみの大好きだったケーキを食べさせてあげたいですよ」。そうおっしゃって涙された。

その年からご両親と同級生たちでめぐみさんを救出するための署名活動を開始した。現在では1600万人以上の署名が集まっているが未だ帰国が叶わない。辛すぎて長すぎる時間だけが無情にも流れてしまっているのである。

何とかめぐみさんを取り戻したいと同級生たちで毎年、めぐみさんとの再会を誓うチャリティーコンサートを開催している。コンサートの最後にめぐみさんと中学1年生の時に合唱した「翼をください」をめぐみさんの姿を投影して歌う。その歌詞に「悲しみのない 自由な空へ 翼はためかせ 行きたい」「子供の頃 夢見たこと 今も同じ 夢を見ている」とある。これはまさにめぐみさんの思いだ。めぐみさんは子供の時から日本に帰国したいという夢を見ている。そして今も同じようにそう思っている。その夢を何とか叶えたい。

コンサートのご来場者から政府へのメッセージを頂いて、それを持って毎年、早紀江さんと首相官邸へ行って拉致問題担当大臣兼官房長官に直談判している。前回は私から、政府の拉致問題に対する計画と、その結果を早紀江さんだけで結構ですので伝えて頂きたいと訴えた。そうすれば、早紀江さんも少しは心休まるからと。大臣からは微妙な問題でお伝えできずに申し訳ないですとのことだった。

2020年6月。滋さんは天国に召された。鼓動が止まった時、右目から涙が流れたそうだ。どんなに愛娘に会いたかったか。家族が抱き合う姿が見たかった。滋さんには間に合わなくて申し訳なかった。早紀江さんには必ずめぐみさんと抱き合ってほしい。そのために尽力したい。

2024年10月5日、めぐみさんが還暦になる誕生日に新潟県民会館をお帰りなさいの集会として予約している。どうか喜びの集会になりますように。2023年4月と12月早紀江さんを励ます会を開催。国会議員の方々にもお越し頂いて和やかな会の中、早紀江さんは笑顔で過ごされていた。

昨年、早紀江さんは3月、4月、7月、8月と入退院を繰り返された。早紀江お母さんを励ます会では、滋お父さんが大好きだった日本酒を新潟から持参して献杯を捧げた。本当に時間がなく焦っている。早紀江お母さんに何かあったらどうするのでしょうか。政府はまた断腸の思いと言うのか。

あらゆる手段を使って北朝鮮とのパイプを更に構築して頂きたい。政府にはアメリカ、中国、ロシアとも折衝、連携して、早急に日朝会談を実現してほしい。13歳で拉致されためぐみさんは今年、還暦になってしまう。北朝鮮に拉致された多くの日本人を救えない日本国は本当の国ではない。

早紀江お母さんは全てが解決して両国とも本当の幸せな国になってほしいと仰っている。早く親子に抱き合わせてほしい。

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