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東京都美術館の『cafe Art』は、「上野精養軒」のハヤシライスや「みはし」とコラボしたパフェを食べられる!

さんたつ

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『東京都美術館』内にある3つのカフェ・レストランのうち、もっとも開店時間が早くセルフサービス式で気軽に楽しめるのが『cafe Art』だ。西洋料理の老舗『上野精養軒』が運営しており、味わい深いハヤシライスやカレーライスなども提供している。観覧券なしで利用できるのもいい。

cafe Art(カフェ アート)

『東京都美術館』は日本初の公立美術館

『東京都美術館』では中庭を中心に彫刻等の立体作品を展示。正門を入ると大きな球形の作品、井上武吉 《my sky hole 85-2 光と影》が待っている。

JR上野駅公園改札から徒歩7分。上野動物園(東園)に隣接して『東京都美術館』がある。大正15年(1926)に「東京府美術館」として開館した日本初の公立美術館で、その建設資金として北九州の石炭商・佐藤慶太郎が100万円を寄付。この金額は現在の40億円に相当する。

開館時の建物は歌舞伎座や明治生命館を手がけた建築家・岡田信一郎が設計。その後、日本のモダニズム建築の巨匠・前川國男が設計した建物に建て替えられ、1975年に竣工した。2012年には既存の躯体を残したうえでの大規模改修工事が終わり、リニューアルオープンした。

正門から向かって、左側に公募展示室を備える公募棟、右側に特別展を行う企画棟、正面にレストラン、ミュージアムショップなどが入った中央棟が立っている。

この美術館では、すべての人に開かれた「アートへの入口」となることを使命としており、国内外の名作を紹介する特別展や多彩な企画展、美術団体による公募展など、年間を通してさまざまな展覧会を開催している。

『上野精養軒』のハヤシライスを気軽に味わえる

カウンターでドリンクや食事を注文し、自分で席まで運ぶセルフサービス式だ。
店内の席数は50席。床はタイル敷きになっている。

今回紹介する『cafe Art』は中央棟1階に店舗を構える。美術館が開門する朝9時30分から営業するので、待ち合わせ時刻までコーヒーを飲みながらゆっくりと過ごすのもいいだろう。店内は北側の壁がガラス張りになっていて、美術館所蔵作品の彫刻を眺めながらくつろぐこともできる。

店の運営は日本の西洋料理の草分けである『上野精養軒』が行っている。『上野精養軒』は明治5年(1872)に東京・築地で創業。同9年(1876)の上野公園開園に伴い、不忍池湖畔に支店『上野精養軒』をオープンさせた。大正12年(1923)の関東大震災で築地本店が焼失してからは、『上野精養軒』が本店の役割を果たしている。数々の名シェフを輩出しており、その中には“天皇の料理番”と知られる秋山徳蔵もいる。

Art特製ハヤシライス980円。『上野精養軒』らしい奥深い味が堪能できる。

そんな名店が営むカフェだけに料理やスイーツも評判がいい。軽食メニューで人気が高いのはArt特製ハヤシライスだ。ラグビーボールのような楕円形の器にご飯とカラフルなカボチャ、ズッキーニ、パプリカなどの茹で野菜を盛り付け、ハヤシソースをたっぷりとかけてある。ハヤシソースは牛肉、タマネギ、にんにく、トマトペーストなどをじっくり煮込み、ビターで奥深い味に仕上げてある。

ハヤシライスと並ぶ定番メニューのArt特製ビーフカレーは大人好みの中辛味。口に含むと最初に野菜と果実の甘みが広がり、食後に良質なスパイスの香りが鼻に抜ける。ひとくち、ひとくち食べ進むうちに、おいしさに頬が緩んでいくはずだ。

野菜たっぷりボロネーゼ スパゲティ、海老のトマトクリーム スパゲティ、ソーセージドッグ、かぼちゃと生ハムのサンドなどもある。

老舗甘味店とコラボレーションした和風パフェ

小豆あん抹茶パフェ1200円。老舗の小豆あんだけに甘さはあるが後味はサッパリした上品な味だ。

上野における西洋料理の老舗が『上野精養軒』ならば、甘味の老舗は『あんみつ みはし』だ。素材のこだわりは有名で、あんに使う小豆は北海道十勝産を使用している。

老舗の西洋料理店と老舗の甘味店がコラボレーションしたらどんなスイーツが生まれるのか……。これを実現させたのが、『東京都美術館』限定の小豆あん抹茶パフェなのだ。

調理スタッフの山崎由花さん。食事からデザートまでテキパキとこなしていた。

「盛りだくさんで食べ応えがありますよ」と語る料理スタッフの山崎由花さんに作り方を教えてもらう。まずはパフェグラスの内側に抹茶ソースを塗り、最下層から抹茶プリン、抹茶ゼリー、『みはし』のつぶあんを重ねていく。その上にホイップクリームとわらび餅をのせて、さらにバニラアイス、コーンフレーク、抹茶アイス、こしあん、つぶあんを置き、仕上げのホイップクリームとウエハース、ミントの葉を加えれば完成だ。

老舗甘味店のつぶあんとこしあんを同時に楽しめ、抹茶とバニラのアイスも付くのだからスイーツ好きならば、ぜひ一度は試したい。多い日で休日に30個、平日でも20個ほどが売れるそうだ。スイーツではないが、東京・日本橋で江戸時代から続くお茶・海苔の名店『山本山』とコラボした、山本山の海苔を使用したおにぎり(鮭)なども提供している。

このほか、期間限定メニューが登場することもある。カフェは美術館の観覧券なしでも利用できるので、気軽に立ち寄ってみよう。

cafe Art(カフェ アート)
住所:東京都台東区上野公園8-36 東京都美術館内/営業時間:9:30~17:30(17:00LO)/定休日:美術館の休館日に準ずる/アクセス:JR上野駅から徒歩7分、地下鉄上野駅・京成電鉄京成本線京成上野駅から徒歩10分

取材・文・撮影=内田 晃 構成=アド・グリーン

アド・グリーン
編集プロダクション
1982年創業の編集プロダクション。旅行関係の雑誌・書籍、インタビューやルポルタージュを得意とし、会社案内や社内報の経験も多数。企画立案から、取材・執筆、デザイン、撮影までをワンストップで行えるのがウリ。

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