自転車サイコー!!静岡県の名所&人気スポットを本で旅する【新連載「本旅」後編】藤枝~駿河区丸子を走ってきました。
サイクリングが心地よい季節。江戸情緒が残る岡部、宇津ノ谷峠から丸子路まで自転車ツーリング!
静岡新聞社出版部のアッキーこと秋田です。今回は、今月から始まった新連載「本旅(ほんたび)」の第2回目。静岡市清水区にある万栄堂書店専務の望月さんが、藤枝から静岡市の丸子路を自転車で旅する後編です。前編に続き、岡部町「玉露の里」からゴールのJR用宗駅まで実走し、美味しいグルメや見どころを紹介します。
※価格は税込
■前編で紹介したコースはこちら>>>
玉露の里をスタートし大旅籠柏屋へ
午後2時頃、「道の駅 玉露の里」を出発し、行きに来た道を少し戻ると「大旅籠柏屋」に到着です。ここは岡部宿を代表する旅籠で、国の有形文化財に登録されています。
1階では「東海道中膝栗毛」の登場人物、弥次さん喜多さんが女将のおもてなしを受ける様子が再現されているなど、江戸時代の雰囲気が伝わります。
「明治のトンネル」でタイムスリップ気分
大旅籠柏屋を出発後、岡部の街並みを眺めながら、次の目的地「駿府の工房匠宿」を目指します。この区間は、宇津ノ谷峠など高低差のあるコースです。
岡部川沿いを走り、旧東海道の宇津ノ谷峠へ向かう途中に、レンガ造りのレトロな「明治トンネル」があります。明治トンネルは明治9(1876)年に開通し、平成9(1997)年には現役のトンネルでは初めて国の登録文化財に登録されたそうです。
トンネルをくぐってタイムスリップした気分を味わった後は、歴史情緒あふれる宇津ノ谷の街並みが現れます。
街の中にある石川家は、天正18(1590)年に豊臣秀吉が北条征伐の帰途に立ち寄り、羽織を与えたことから「お羽織屋」と呼ばれたそうです。
そして最後の休憩地「駿府の工房匠宿」に到着。
着いた頃にはJR藤枝駅をスタートしてから4時間以上が経過、のども渇きました。ここは静岡の伝統工芸を体験できる施設ですが、カフェやスイーツなどここならではのグルメも充実しています。
おいしいはちみつレモネードに舌鼓
「Café HACHI&MITSU」で人気のドリンク「はちみつレモネード」を注文し、中庭のテラス席に座って園内を眺めると心地よい風が吹き、疲れた体を癒やしてくれます。
しばらく休憩した後にゴールのJR用宗駅を目指し再び出発。夕方で交通量の多い国道1号線、県道208号線を進むと、とろろ汁で有名な「丁子屋」が見えてきました。丁子屋さんは「東海道中膝栗毛」にも登場しますよね。
丁子屋の手前から「太平洋自転車道」に入ります。丸子川沿いをしばらく走っていくと「化粧橋」が見えてきます。橋からふと富士山の方角を見ると、この日は、雲の上からうっすらと富士山が顔をのぞかせていました。
化粧橋を渡り、県道366号線に入って夕暮れの用宗港内を走るとゴールのJR用宗駅に到着。無事に完走しました!約4時間かかると想定していた2時間ほどオーバーしましたが、半日かけて自転車の旅を満喫しました。
完走した望月さんは「玉露の里までの途中区間や宇津ノ谷峠を抜ける際のアップダウン、交通量が多い場所、コース沿線のグルメ情報など『しずおか自転車ツーリング』はとても参考になりました。スマホのカメラであらかじめコース図を撮っておくと、休憩中にコースを再確認することができて良いと思います」。
サイクリングが気持ち良い季節。皆さんも同書をお供にして身近なところからローカル旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっといろいろな再発見に満ちた時間が過ごせますよ!
【出典】
「しずおか自転車ツーリング」監修:静岡県サイクルツーリズム協議会