「僕の経験が子供たちの為になれば」 メダリスト・宮下純一さんの、指導する子供たちへの向き合い方
北京オリンピック競泳の銅メダリスト宮下純一さんがゲストに登場!
現在のお仕事や、北京五輪での選手村での生活など貴重なお話を伺いました!
佐藤:先週も本当に素晴らしい話をたくさん聞かせていただきましたけども、今週もどうかお付き合いください!
宮下:よろしくお願いします!
「同じ人間なのか?!」宮下さんが取材した中で注目のオリンピック競技は「競輪」
佐々木:他のスポーツも結構ご覧になることは多いですか?
宮下:競泳以外も見ますね。取材で仲良くなった選手とかも見ますし、そういった中でいうと、サッカーも鹿児島のチームが今J2で頑張ってるので、そういったところを見たりとか。
佐々木:オリンピックで競泳はもちろん注目だと思うんですけど、それ以外で注目しているっていう競技は何かありますか?
宮下:この間、自転車競技の取材に行かせていただいて、伊豆の「べロドローム」っていうオリンピックの会場にもなったところがあって。もうすごかった、太ももが!
佐藤:え~、やっぱりすごいんですか!
宮下:すごいの!太もももすごいんですけど、やっぱりスタートするときに、その太もものパワーを受け止めるふくらはぎの、もうその美しさに惚れ惚れしちゃって、「いやすげえな!同じ人間なのか」っていう。
佐藤:すごい練習してるんでしょうね。
宮下:日本はメダル候補なので、そういった中で戦っているあの“足”の爆発をパリで見たいなと思って、こないだ興奮しました。
佐藤:へえ~!生で見てみたいですね。確かに、メダル候補ってなると、より応援に力も入りますし、そこも注目ですね。
佐藤:宮下さんは参加されたオリンピックでその競技を終わったら、もうすぐ戻られてきたそうですね。
宮下:陸上の選手に選手村を明け渡さないといけなくて。だから競技が終わったら帰って、総会式は出られない。メドレーリレーが競泳の最終日なので。それが終わったらもう選手村でいろんなもの食べて。お酒は選手村には持ち込めないので、最後にメドレーの4人で選手村でハンバーガーで乾杯したっていう。(笑)
佐藤:それもまた素敵ですよね。「もう食えるね!」みたいな。
「その子の気持ちを入れるにはどうしたらいいだろう」自身の経験を基にした、指導で気を付けていること
佐々木:今は現役引退されて、子供たちとかにスポーツの楽しさを教える、そういった講師的な活動もされてるんですよね。
宮下:そうですね。水泳教室であったり、講演だったりをやってますね。
佐々木:子供たちとの関わりについてはどうですか?
宮下:本当に自分も、いろんな先生にいろんなスイッチを押していただいて、オリンピックに近づけたっていうのがあるので、自分の経験をもとに、何か感じてもらえる子供たちが1人でも増えてくれたらなっていう思いでやってます。
佐藤:どのあたりを一番大切にされて、子供とは向き合ってますか?
宮下:水泳教室だったら、僕もそうでしたけどやっぱりその子が気持ちが入るものって何なんだろうなっていうか。言葉遣いにしてもそうですし、トーンにしてもやっぱり笑顔で教えるのが盛り上がる子もいれば、「やってみようか」って優しく接するほうが良い子もいて。自分で直感で感じて、教えるようにしてます。そういったところのオンオフみたいなのは気を付けるようにはしてますかね。
佐々木:私も小さいときに水泳習ってたんですけど、すごく泣き虫だったので、先生がずっと何か抱っこしてくれながら、「よし、一緒にやろっか」って言って教えてくれるタイプの先生だったので、そこからもう10年以上続けたので、水泳は一番好きなスポーツです!
宮下:そうなの!?先週も言ってよ~!(笑)
佐々木:だから先生とかそういう環境っていうのはすごく大切だなと思いますよね。宮下さんに教えてもらえるのも、すごくうらやましいなって思いますよ。
佐藤:もう説得力が違いますもんね!メダル持ってらっしゃるんですもん。
宮下:最初はシャンプーハットを使ってた子供だったのにね。(笑)
佐藤:ご本人も先週ちょっとお話しされましたけど、やっぱり宮下さんが経験されてきた水泳人生って、勇気を貰えるっていうか、背中を押される子供たちもたくさんいると思うんですよね。きっと、最初は水が苦手でも「それでも大丈夫!」っていうのを宮下さんから直接聞くとすごく信じられるし、ついていきたい!っていう子はたくさんいるんじゃないかなって想像しちゃいますけどね。
佐々木:教えるっていう活動は宮下さんとしても楽しいですか?
宮下:やっぱ最初は難しかったですね…
佐藤:本当にそうですよね。もうプロのアスリートの方って、本当に技術がある方なので、どうやって教えるんだろうっていうか、そもそも自分の体に染み込んでるからそれを言葉にするのは相当難しいんじゃないかなっていつも思います。
宮下:最初の頃は「何でわかんないの?」っていう思いが強かったですけど、でもいろいろ振り返ってみて自分がこう言われたらどう思うだろうなとか、そういったところとブラッシュアップしていきながら「こういう伝え方ならわかってくれるんだ」って本当に経験を重ねていく中で学んでいくっていう感じですね。