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有楽町のイタリアン大衆酒場『トラットリア チャオ』でランチ。ベテランシェフがひと手間かけた本格味のパスタと充実のサラダバー

さんたつ

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有楽町のJR線高架下にあり地下鉄日比谷駅からのアクセスもよい『トラットリア チャオ』は、気軽に本格イタリアンを楽しめるイタリアン大衆酒場だ。広く明るい店内で、ゆったりと料理を楽しむことができる。ランチメニューではベテランシェフが腕を振るう特選パスタやピッツァ、充実のサラダバーが大人気だ。

トラットリア チャオ

有楽町高架下のイタリアン大衆酒場

昼食どきにJR有楽町駅から線路沿いの道を新橋方面へ歩いていると、高架下のレンガにマッチした、おしゃれな外観のイタリア料理店を発見。ランチタイムの看板が出ていたので入店してみた。

JR線の高架下にあるイタリアン大衆酒場。高架のアーチにマッチしている。
年季の入った楽しげな看板。これを見て、おいしいイタリア料理をいただけると確信!

店に入ると、かなり奥へ広いことに驚く。左側にはオープンキッチン、右側にはテーブル席が並び、さらに奥にもテーブル席がある。これだけのスペースがあれば、ゆったりと料理を楽しめそうだ。

店内に入って右側にはパーテーションで区切られた4人掛けのテーブル席が並ぶ。
店の奥のフロアには6人掛けのテーブル席。大人数のグループでもゆったりと食事を楽しめる。
さらに隣のフロアは丸テーブルが並ぶ。総席数92。

「開業は1992年です。開業当初は『帝国ホテル』に近いところの高架下で営業していました。高架の補強工事のため、2017年にここへ移転してきたんです」と教えてくれたのは総料理長の長木邦彦さん。

長木さんは日本のイタリア料理黎明期から40年以上腕を振るい続けるベテランシェフ。

「店名の“トラットリア”とは、イタリアでは家庭的なレストランや大衆居酒屋のようなイメージです。“チャオ”はイタリア語の挨拶の言葉で、『やあ!』『じゃあね!』といった意味。トラットリア チャオは『ようこそ、イタリアン大衆酒場へ』といった意味なんですよ」と長木さん。

たしかに気取ったところがなく、ワイワイガヤガヤと楽しめそうな雰囲気のあるお店だ。

選べる本格イタリアンランチと充実サラダバー

ランチメニューはパスタやピッツァなどのイタリアンメニューだけでなく、ハンバーグやカレーなどランチの定番メニューが並ぶ。毎日来ても、大人数で来ても、みんな満足できそうなラインアップだ。

ランチメニューにはサラダバーとドリンクバーがつく。

あれこれ迷っていると、と長木さんが鶏ひき肉と茄子のトマトソーススパゲティ1550円をすすめてくれた。パスタが出来上がるのを待っている間に、サラダバーとドリンクバーへ向かう。

10種類の新鮮野菜とバゲットが並ぶサラダバー。これを目的に通う常連客も多いそう。

サラダバーで使う食材は契約している業者から新鮮な有機野菜を仕入れているそう。トマトやキュウリ、ブロッコリーなど彩り鮮やかなサラダが並んでいる。ドレッシングは週替わりで3種類。今回はシーザー、青じそ、オニオンが用意されていた。どれも店内で手作りのオリジナルドレッシングだ。

筆者が心を奪われたのはかぼちゃサラダ。ほどよい甘さとホクホク食感で、つい、多めに取ってしまい、パスタが出される前にこれだけで満足しそう。

バゲットやデザートのパンナコッタなど、野菜以外も魅力的! サラダバーの人気の理由がよくわかる。

ドリンクバーにはコーヒー、紅茶、オレンジジュース、グレープフルーツジュースが並ぶ。
彩りよくサラダを盛り付け、シーザードレッシングで。ドリンクはオレンジジュースをチョイス。

ほどなくしてテーブルに鶏ひき肉と茄子のトマトソーススパゲティが到着。トマトの酸味は控えめで、チーズのコクとほのかな塩味がソースの味を引き立てる。オリーブオイルをたっぷりと含んでまろやかになった茄子と鶏ひき肉の食感も秀逸で、パスタの茹で具合も言うことなし。

バジルの緑色が食欲をそそる。

「鶏肉と茄子は相性がいいんですよ。トマトソースはホールトマト缶を使っているんですが、その年によってトマトの甘みや酸味が変わるので、味付けで調整して、いつも最高の味になるようにしています」。なるほど、そういった細かいところまでこだわっているので、この味ができるんだと納得。

スパゲティは岩塩を使って茹でる。海塩を使うよりもまろやかになるそう。

メニュー選びに迷った末、スパゲティをいただいたが、牛ほほカレー1750円も気になったので聞いてみると、「4〜5日熟成させた和牛のほほ肉を、9種類のスパイスと果物でじっくりと煮込んだカレーです。こちらもランチメニューでは人気の一品です」と長木さん。

イタリアンの達人が、日本の国民食カレーをどのように仕上げたのか、興味津々。筆者はカレー好きでもあるので、次回注文するランチメニューが早くも決定した。

ディナーメニューの人気はチーズリゾット

テーブル調味料のシーソルトとブラックペッパーはミルで砕いて使うタイプだ。「粉末の塩や胡椒はテーブルに置いているあいだに品質が変わってしまうことがあるんです。使う直前に挽いたほうが、おいしいんですよ」と長木さん。お客さんにおいしく食べてもらいたいという長木さんの気遣いを感じることができる。

ミルで挽いたソルトとブラックペッパーはしっかりとした味でイタリア料理によく合う。

イタリアン大衆酒場なら、ディナーメニューも気になるところ。長木さんにおすすめを聞いてみると、お客さんの前で、大きなパルミジャーノの上で仕上げる石焼パルメザンチーズリゾット1980円が人気だそう。話を聞いているだけでその人気の理由がわかる一品だ。ディナータイムに来て、おすすめワインを飲みながらリゾットを味わってみるのもいいなぁ。

おこげも楽しめるという石焼リゾットはシェフおすすめの一品だ。

ベテランシェフのこだわりメニューとスタッフの丁寧な接客、ゆったりとリラックスできる店内。とても居心地のいいお店だ。駅からのアクセスもよく、再び訪問するべきお店リストの上位にはいる1軒を見つけることができた満足感を胸にお店を後にした。

トラットリア チャオ
住所:東京都千代田区有楽町2-1-13/営業時間:11:30~14:30LO・17:00~22:00LO(日・祝は11:30~14:30LO ・16:00~22:00LO)/定休日:月/アクセス:地下鉄日比谷線日比谷駅から徒歩3分

構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=羽牟克郎

アート・サプライ
編集プロダクション
1971年創業の編プロ。「旅&食&散策」ジャンルに強く、情報誌では子供向けから鉄道やドライブでの大人旅まで。さらにグルメ系ではラーメンや唐揚げ専門情報誌をはじめ、日本全国うまいもの紹介なども手掛けている。

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