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価値ある1尾に全集中!大型ブラクリで激アツな「トラフグ釣り」

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価値ある1尾に全集中!大型ブラクリで激アツな「トラフグ釣り」

世の中にはまだまだ知らない釣りがある?
新しい、そしてオモシロい釣りを探求している僕、オモシロウくんが、日々仕掛開発にいそしみ、さまざまな釣りに触れている仕掛の開発担当からユニークな釣り方を聞き出し、釣り好きのみんなにお届けする当「オモシロ釣り商会」。開発担当者だからこそ知っている情報を、あの手この手(?)で、つぶさに聞き出してみるよ!

そんな第5回の今回は、開発課の四元さんから「大型ブラクリでねらうトラフグ」の釣り方を教えてもらったヨ。まだまだ知らない、オモシロい釣りはあるもんだね~。

「大型ブラクリでねらうトラフグ」って一体どんな釣りなの?

上品な旨味とコリコリと弾力のある食感がたまらない、高級魚の代名詞「フグ」。でも、一般の釣り人にとっては、仮に釣れたとしても「猛毒があって、さばけないし食べられない」といった、手の届かない魚…でもあるよね。なのにフグ、しかも「トラフグ」を釣るってどういうこと? 僕(Oくん)にも分かるように教えて、四元さん!

四元さん:

「堤防からフグ(クサフグやヒガンフグ)が釣れても、一般的には釣り人が持ち帰ることはないよね。モチロン、みんな『猛毒』があることを知っているからだし、さばくには免許が必要なことも周知の事実。
今回紹介する釣りモノは、『フグ調理師免許』を持った船長さんが操船する船で釣りを楽しんで、なおかつ釣れた魚(フグ)をさばいてもらい、持ち帰るという釣りだよ」

Oくん:

「あっ、そういうことか~。安心したヨ」

堤防から釣れるフグといえば、クサフグやヒガンフグ。ただし、持ち帰る人は少ないゲスト魚であるのが一般的

四元さん:

「この釣りは、おもに関東からスタートした釣りで、最近(2年前程から)では中京地区でも広がりつつあるあるよ。秋冬から春先にかけてのシーズンに、ブラクリを大型化したような仕掛を船から落として、高級魚トラフグをねらうんだ。
従来は『カットウ釣り』という、エサに寄ってきた魚をハリで掛ける釣りのみだったんだけど、この釣りはエサバリで食わせる釣り。そこが大きな違いだね」

Oくん:

「へぇ~。フグをねらうには、今まで『カットウ釣り』っていう釣り方があったんだね。それに対して、新しい釣法が現れたってことか~」

従来のカットウ釣りと違い、エサバリで食わせる釣り。フグは体格に見合わないおちょぼ口ながら、しっかりとハリに食いついてくれる

四元さん:

「そうだね。まだまだ新しい釣り方ではあるものの、今では専用仕掛も発売されるほどで、遊漁船の船長さんも積極的にこの釣りについて発信してくれているよ。運がよければ一度の釣行で、高級魚が5~6尾釣れることもあるので、とっても夢のある釣りといえるね」

※地域・船宿によっては、匹数の制限があります

どんなトコロで釣る?

トラフグを自らの手で釣って、しかも食べられるなんて…。頑張って釣り上げれば、自宅で「フグパーティ」が開催されること間違いナシ! 絶対盛り上がるよね!! 早速釣りができる所を教えて、四元さん!

四元さん:

「さっきも伝えたように、この釣りのメインフィールドは東京湾を有する関東。そして、今広がりつつある、伊勢湾を有する中京で楽しめるよ。2つのエリアはもともと、『カットウ釣り』の文化があった場所なので、その発展形という形で広まっているといった具合だね。
一方で、まだまだ全国各地で楽しめる釣りではないんだけど、トラフグ自体は全国に分布しているので、今後は釣りモノとして広がる可能性もあるよ」

四元さん:

「それと同時に、フグを安全に持ち帰るには、船長や船宿のスタッフさんに『フグ調理師免許』が必要になるから、その資格の有無や取得も今後の広まりに関係があるかもしれないね」

Oくん:

「ひとまずトラフグを釣りたいなら、関東か中京の遊漁船(船宿)さんにお世話になるってことだね」

四元さん:

「そして、実際に釣るポイントとしては、大体40~70mくらいの水深のある砂地で釣るよ。根掛かりも少なくフラットなポイントなんだけど、わずかな地形変化やエサに集まってきた小さな群れを釣るっていう感じかな」

タックルやエサはこんな感じ

ナルホド~。それほど根掛かりがある釣りではなさそうなら、タックルは比較的ライトでいいのかな? それとも、トラフグの引きが強くて強靭なタックルが必要だったりする…? 四元さん、引き続きタックルや仕掛についても教えてくれる?

タックルはしっかりしたものを

四元さん:

「そうだね。一般的に釣れるサイズは30cm前後なんだけど、比較的重量のあるトラフグ。ときには50cm・5kgオーバーなんてサイズも釣れるので、タックルはしっかりした強い竿を使うよ。専用の竿もあるけど、タチウオやタコを釣る竿などで先調子のもの、そしてオモリ負荷が合うものであれば代用できるよ」

四元さん:

「そしてラインやリールは、関東では20~30号のオモリをメインに使うため、道糸はPE1~2号を、中京では40号以上のオモリを使うことが多くて、道糸はPE2号がメインといった感じ。遊漁船や船宿さんで予め指定があることも多いので、予約時に確認するといいね。リーダーも道糸に合わせればOKだけど、フグは歯が強く、また、体に擦れて切れることもあるので、比較的太めを結んでおくことが多いよ。
リールの番手はそれらに合わせて、ベイトリールでドラグ力が5~8kg程度あるものであれば大丈夫」

Oくん:

「結構しっかりとしたタックルが必要なんだね。イメージ的には、タチウオロッドにタイラバやジギングで使うリールで挑むって感じかぁ」

シンプルな仕掛とエサ

四元さん:

「次に仕掛とエサだけど、仕掛は“大型のブラクリ“にアシストフックのようなハリが付いたもの。たったこれだけ。地域によってハリ数の制限はあるものの、タイラバのようなシンプルな仕掛立てなので、セットもかんたんだよね。あとは、トラフグの叩くような引きや噛む力の強さから、使い続けるとハリが曲がったりハリ先が鈍ることが多いので、替えバリを準備しておくくらいかな」

Oくん:

「そうなんだ!! 意外にもシンプルな仕掛だったんだね」

トラフグの噛む力は強く、ハリが曲がったりハリ先が鈍ることが多いので、替えバリの準備が必須

四元さん:

「その仕掛に、関東ではアルゼンチン赤エビやホヤを刺して、また中京ではイワシやサンマなんかをエサに釣るんだ。仕掛立てがシンプルなので、なかにはメタルジグにエサを付けて楽しむ釣り人もいるよ」

Oくん:

「シンプルなのは、僕みたいな釣り初心者にも扱いやすくて助かるね」

エサは、アルゼンチン赤エビやホヤ、イワシ、サンマなどいろいろ!そのほか持っておきたいもの

四元さん:

「あと、トラフグ釣りのために準備しておいた方がいいアイテムとしては、次のようなものがあるよ」

●ジッパー付き保存袋(大きいサイズがオススメ)

●プライヤー

●フィッシュグリップ

●ハサミ(エサを切る用)

●長靴・ブーツ

四元さん:

ジッパー付き保存袋は、釣りのあと、さばいてもらったフグの身(=ミカキしたもの)を入れるため。関東なら身と白子を帰港後にさばいてくれるし、中京なら食べられるところを全部、さばいてくれるところもあるよ。
プライヤーやフィッシュグリップは歯が鋭いフグの口からハリを外すために必須。そして同様に、足元で暴れることが多いフグの鋭い歯から足を守るために長靴やブーツの方がイイね。ハサミはエサを適度なサイズにカットするのにあると便利かな」

気になる釣り方は?

釣りができる地域もタックルも了解! いよいよ釣り方だね。釣り方はカンタンなのかな…? 実際のステップを整理して教えてほしいな~。釣りのコツなんかも知りたいし。

四元さん:

「そうだね。じゃぁ、ステップごとに見ていこうね」

【釣り方のステップ】

(1)大型ブラクリのハリにエサを付け落とす

(2)着底したら底から1mほど誘い上げ、カーブフォールで誘う

(3)アタリがあったら直ぐにアワセず、しっかり吸い込ませてからアワセる(=重みが乗ってからアワセる)

(4)巻き上げて、船内にタモ網を使って取り込む

Oくん:

「これだけ? すごく釣り方もシンプルだね。タイラバやインチクの釣りに似てるかも…」

タイラバやインチクに似たシンプルな仕掛に、シンプルな釣り方で楽チン!

四元さん:

「そう、釣り方自体はシンプルなんだ。ただやっぱり、『いつアワセるのか?』が難しいところ…。アタリはトラフグ特有の金属的で強く大きな場合もあれば、モゾモゾ系のアタリ(フォール中に多い)、ついばむようなアタリ、急に仕掛を持って行くアタリなどがあって、アワセて掛けるのに苦労するね。でも、エサが付いていれば、もし一度アワセて掛からなくても追い食いをしてくれる魚なので、そのまま回収せずに誘いを入れると、またアタルことも多いよ。
アワセは人によってマチマチで、『巻きアワセ』の人もいれば『鬼アワセ』の人もいるよ。その日の状況次第かな」

Oくん:

「ナルホド~」

何よりその魅力は…


1尾で元が取れる”高級魚トラフグ“ならではのスリルと爽快感!

今では専用仕掛も発売されるほど、その人気は広まりつつある?

シンプルな仕掛と釣り方で高級魚をねらえる釣り。これからもまだまだ発展していく釣りだと思うけど、ひと言で言うとこの釣りの魅力って…?

四元さん:

「ひと言で言うと『元が取れるほどの高級魚が、釣れるか釣れないかのスリル!』を味わえる釣りだね。現在、トラフグは1kgあたり1万円~1万5000円が相場。2kg級を1尾釣れば、乗船代やエサ代、交通費まで含めても十分“元が取れる”釣りなんだ。だからこそ、その価値ある1尾に全集中! アタリがきた瞬間は「どれだけ待つか」「いつ合わせるか」「しっかりハリ掛かりするか」と一瞬で判断が迫られるといった緊張感があるよね。掛かったときの爽快感と、船上に上げるまでのスリルは格別だよ」

四元さん:

「ちなみに前回の釣行では、同行者が5尾・計14kgを釣り上げ、換算すると14~21万円相当にも!! まだ知名度は高くないけど、初心者でも挑戦しやすい釣りモノなので、ぜひトライしてみてほしいな」

Oくん:

$$$…トラフグの味わいよりもお金が頭をチラついているような…(笑)。モチロンその味も保証付きのトラフグだろうから、そのスリルと食味を楽しみに、トライしてみない手はないね!」

といったワケで今回の「オモシロ釣り商会」は、四元さんに「大型ブラクリでねらうトラフグ」という釣りモノと、そのアレコレを教えてもらったよ。
まだまだ世の中にはきっと知らない、オモシロい釣りモノがたくさんあるハズ。これからも僕、オモシロウくんが独自の調査と聞き込みで探求を続け、みんなに届けていくので、ぜひ楽しみに待っててね!

※トラフグの調理は、くれぐれも「フグ調理師免許」を持った方がさばいたもので行うようにしてください

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