川島東部連合町内会 防災・減災マニュアル作成 3千世帯に全戸配布
川島東部連合町内会(田中有光会長)は、防災・減災マニュアルを作成し、3月末までに町内会に加入している約3千世帯に全戸配布した。田中会長は「防災の手引きとして災害から家族や地域を守るための一助にしてもらいたい」と話す。
阪神・淡路大震災や東日本大震災などの大規模な地震に加え、近年の西日本豪雨災害、台風15号など、様々な自然災害が多発している。これらの災害は多くの人命と財産を奪い、災害への備えの必要性を改めて認識させるものとなった。
A4サイズで30ページを超えるマニュアル。作成の背景には、同連合町内会の2つの地域防災拠点(川島小、上星川小)で地域防災拠点訓練が定期的に行われているが、訓練には全ての会員が参加できているわけではなく、「地域住民の災害に備える地域を高めてほしい」という思いが込められている。
「町助」が重要
マニュアルでは、いかなる自然災害発生時にも、これまでの災害から得た防災・減災についての教訓を生かし、自分の命を自分で守る「自助」のほか、家族や近所らと助け合い周囲で助けを求めている人がいないかを確かめる「互助」、地域コミュニティーなどで助け合う「共助」が必要と説明。さらに、日頃からの近所とのコミュニケーションである「町助」を通じて、顔の見える関係を築くことが、災害時の助け合いにつながるとしている。
地震発生時の行動として、身の安全の確保、火の始末、避難などが具体的に示されているほかに、家具の固定やガラス飛散防止フィルムの貼付など、家庭でできる地震対策も解説されている。地域においては、防災訓練や避難所の運営、水や非常食の備蓄・管理など、災害時に助け合える体制づくりを進める。
同連合町内会はマニュアルを活用し、地域住民一人ひとりの防災意識の向上と、地域全体の防災体制の強化を目指す。