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みんなが主役、みんながヒーロー! ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs氷帝 ゲネプロレポート

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ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs氷帝

2025年7月6日(日)Kanadevia Hallにて、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs氷帝の幕が開いた。迎えるは全国大会準々決勝。勝ち進んできた青学の勢いと、青学に雪辱を誓う氷帝の熱い熱い戦いの行く末はいかに——

ゲネプロレポート

青学(せいがく)全員がテンションマックスで登場、彼らの強さがガシガシと上書きされている手応えが伝わってくるオープニング〜氷帝全員登場のナンバーへとテンポ良く滑り出していく本作は、「まだ観たことのない氷帝戦」を随所に感じずにはいられないときめきがたくさん詰め込まれていた。

第一幕の試合はシングルス3の青学(せいがく)・桃城 武(有岡歩斗)vs氷帝・忍足侑士(草地稜之)で始まり、ダブルス2の青学(せいがく)・乾 貞治(世良大雅)&海堂 薫(渡邊 樹)vs氷帝・向日岳人(小辻 庵)&日吉 若(酒寄楓太)、シングルス2の手塚国光(寺田友哉)vs氷帝・樺地崇弘(栗原 樹)へと続いていく。自然の力すら身につけ研ぎ澄まされていく桃城と千の技を持つ天才・忍足のぶつかり合いは、頭で考えるのではなく「剥き出し」で「全力」を出すことの尊さを熱く伝え、その熱さを引き継いだ乾と海堂は冷静さと粘り強さを武器に、ポップで個性的な向日&日吉のスピードに立ち向かう。さらに、怪我を克服した手塚は冷静にゲーム展開を先読みし、樺地の真っ直ぐな闘争心への勝機を見逃さない。

第二幕はダブルス1、青学(せいがく)・大石秀一郎(藤本力翔)&菊丸英二(長嶺龍汰)vs氷帝・宍戸 亮(広井雄士)&鳳 長太郎(明石 陸)から。“仲良し”という言葉が似合う青学(せいがく)ゴールデンペアのキラキラした思いと、汗と涙に彩られ固い絆で信頼し合う宍戸と鳳、色味は違えど共に己の限界を超えダブルスの奇跡を体現するペア同士の戦いは、見応えたっぷりだ。

そして、勝敗を決する最後の試合はシングルス1、青学(せいがく)・越前リョーマ(竹内雄大)vs氷帝・跡部景吾(石川志泉)。KINGとして振る舞う跡部を出だしから挑発しまくるリョーマ、どちらも一歩も引かない大勝負である。今作から跡部を演じる石川は“しなやかな俺様”とでも呼びたい上品さを含んだオーラを纏い、彼に従う氷帝メンバーもその空気感に呼応し、戦闘的でありつつもどこか貴公子のような印象を与えてくれる。試合中に披露された跡部のソロでは聴かせるボーカル×群舞のエレガンスなパフォーマンスも素晴らしく、まさにチーム力で舞台上に生み出した“氷の世界”は感動のシーンであった。

本作が2作目の出演となる竹内は生意気なリョーマの粋の良さを増幅させ、キャップを脱ぎ捨て汗だくで不敵に微笑む姿からは底なしの強さがほとばしり、限界知らずの頼もしさで躍動。“テニスの王子様”としての存在感が揺るぎない。

青学(せいがく)のいつも元気なトリオ、堀尾聡史(大山蓮斗)・加藤勝郎(加藤央睦)・水野カツオ(中川湊斗)の絶妙なスパイス感も健在で、試合のない不二周助(橋本勇大)、河村 隆(坂上翔麻)、そして氷帝の芥川慈郎(横山賀三)、滝 萩之介(中田凌多)も印象的な場面でソロパートを担当するなど、それぞれが場面を支えるシーンも多数あり。大きなスタジアムでの試合というイメージからか舞台全体を広く使う開放感、そこに可動式の階段セットを用いてさらに視覚的な変化や面白さを加え、また、試合中も対戦校同士かっちりと二手に分けるのではなく、両校、さらにはサポートである立海、比嘉メンバーも融合して配置された応援ベンチのあり方など、テニスを愛するすべての少年たちがひとつの試合に集中し、熱中し、声援を送っている力強い姿がステージ上を支配している様子はまさに青春そのもの! これぞ、テニミュにしかない瑞々しさである。

練習で、試合で…それぞれがコートの上で体験した全てを積み上げながら過去と今を繋ぎ、今と未来を繋いでいく。一人ひとりのドラマが集まり、それがさらに大きなドラマのうねりとなっていく。「みんなが主役、みんながヒーロー」。そんな思いが湧いてくる新鮮な氷帝戦、溢れ出す若き情熱は観客の心にもしっかりと刻み込まれていくことだろう。

キャスト会見コメント

■越前リョーマ役:竹内雄大
前回の公演での経験を踏まえ、今公演では改めて原作を見返して、越前リョーマの佇まいや仕草をより意識して演じています。跡部とのラリーは稽古から志泉くんと頑張って細かいディテールを合わせて挑んでいるので、シングルス 1 の跡部との試合にもぜひ注目してほしい! 今回の公演はそれぞれが自分の課題を克服し、さらに成長して挑んでいる公演です。稽古場以上の熱量を舞台で出してみなさまにも感動を届けられたら。一緒に熱い夏を過ごしましょう!

■桃城 武役:有岡歩斗
前回公演から一番成長したのはテニスのフォーム。前回もたくさん練習しましたが、今回は対戦する草地くんと一緒に毎日ラリーの練習をしたので、さらにパワープレイヤーらしいフォームになっています。試合はクセ者っぷりがポイントになっていますが、桃城 武というキャラクターがどういう人間で、どれだけ努力してきたのかも注目して観ていただけたら嬉しいです。全国氷帝公演は全試合が熱い戦い。この熱い夏を、僕たちがもっと熱くしてみせますっ!

■跡部景吾役:石川志泉
緊張するかと思っていたけどまだ全然緊張してなくて…楽しく初日を迎えられそうです(笑)。見どころはやはりシングルス1の跡部とリョーマの試合。持久戦を楽しみながらテニスをしていた跡部が氷帝の部長として本気で勝ちに行く覚悟が見える。そこに注目して観ていただきたいです。自分が新しく氷帝に入りチームが一から一致団結し、稽古からもっと上へもっと上へと目指して頑張ってきました。良いものができあがっていると思います。楽しみにしていてください。

■忍足侑士役:草地稜之
久しぶりですがやっぱりカッコいいですね、忍足さん。関東大会で桃城・菊丸ペアに負けた時に感じた悔しい気持ち、あの時見た地面の景色…悔しさは1分1秒忘れたことがありません。シングルス3の桃城にすべてぶつけたいです。いつも冷静沈着な忍足侑士が魂が燃え盛る熱い試合を繰り広げていくところにも注目していただきたいし、今回初舞台の志泉がすごく頑張っていたのを見てきたので、最高の跡部を、そして最高の氷帝をお届けできることを楽しみにしています。

取材・文=横澤由香

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