「大好きなのに」「愛してるのに」リアルな“夫婦のかたち”に迫る『佐藤さんと佐藤さん』共感度MAXな本予告
「第32回東京国際映画祭」日本映画スプラッシュ部門で上映された映画『ミセス・ノイズィ』(20)でその人間の機微を絶妙に描き、NYジャパンカッツ観客賞、日本映画批評家大賞脚本賞を受賞するなど監督としての手腕が注目されている天野千尋の最新作『佐藤さんと佐藤さん』が、11月28日(金)より公開される。このたび、リアルな夫婦、家族の日常が切り取られた共感度MAXな本予告と、幸せいっぱいな二人の姿が印象的な本ビジュアルが解禁となった。さらに、本作の主題歌情報と、藤原さくら、三浦獠太ら出演する全キャスト情報も明らかに。
岸井ゆきの × 宮沢氷魚 W主演で初共演!
本作は、“夫婦”という誰にとっても人生において一度は考えるテーマを軸に、人と人との関係を丁寧に、そしてヒリヒリするくらいリアルに描いたオリジナルストーリー。苗字が“佐藤”同士のサチとタモツが、交際、結婚、出産を経て歩んだ15年間を丁寧に描き出す。苗字は変わらなくても、夫婦という関係は常に揺れ動き、ぶつかり合い、変化し続ける——そんな“リアルな夫婦”のかたちに迫る、誰もが共感してしまう物語。
芯が強く明るい佐藤サチ役を務めるのは、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど高い演技で多くの支持を集める岸井ゆきの。真面目でインドアな佐藤タモツ役には、国内外の数々の賞に輝き、ドラマ・映画・舞台など幅広く活躍する宮沢氷魚が演じる。
予告映像は、「結婚しようか」と自宅でタモツ(宮沢氷魚)がサチ(岸井ゆきの)に笑顔でプロポーズし、サチが満面の笑顔でタモツに飛びつき喜びあう幸せの絶頂のような場面からスタート。しかし画面には、「さよならまでの15年」という文字が…。活発でダンス好きなアウトドア派のサチと、正義感が強くて真面目なインドア派のタモツは、大学のサークル「珈琲研究会」で出会い、 正反対な性格ながらもなぜか気が合い同棲を始める。5年後、弁護士を目指すタモツは司法試験に失敗、会社員として働くサチは、「少しでもタモツをサポートできれば」と自身も一緒に勉強してみることに。
映像では、司法試験の合格発表でサチの方が合格し、タモツとの気まずい雰囲気が流れる瞬間が映しだされ、その後、家計を支える弁護士となったサチと、育児をしながら司法試験4浪中のタモツという対照的な二人の日常が切り取られていく。
さらに、タモツが憤慨しそうな「トイレットペーパーないよ」というサチの何気ない家庭での一言や、子どもを抱っこ紐でおぶりながら両手にオムツを持ち疲れ果てた表情を見せる買い物帰りのタモツの姿、弁護士としてバリバリ働くサチと、まだ幼い子どもの面倒を見ながら司法試験の勉強に向かうタモツという、二人の真逆の生活がお互いの声にならないイライラと共に重なっていく。
映像後半では、「失くすものの方が多い気がしますよね、結婚て」というタモツのリアルな言葉や、何かがはち切れたかのように路上で大声で言い合いを始める二人のシーン、「追いつくわけがないんだよ!永遠に!」とタモツがサチへ叫ぶ姿、「タモツ、逃げてるよね」というタモツに向けたサチの核心をついたセリフ、さらに「私は何年も自分のこと全部後回しで、タモツとフクのことばっかりなのにさ」というサチの心からの叫びのシーンが切り取られ、最後には二人の幸せだった頃の笑顔の瞬間と共に「誰かと生きること——ヒリヒリするほどリアルな、私たちのマリッジストーリー」という言葉が胸に突き刺さる、どの立場の人が見ても共感度MAXな映像となっている。
キービジュアルには、笑顔で抱き合うサチとタモツの夫婦と、幼い二人の子どもをあやす幸せいっぱいの家族の写真が切り取られており、横には「大好きなのに」「愛してるのに」「さよならまでの15年——」のキャッチコピーが添えられた、ぐらっぐらで愛おしい二人のリアルなマリッジストーリーを予感させる印象的なビジュアルとなっている。
本作の主題歌は、今注目の優河が本作のために書き下ろした「あわい」に決定した。しっとりと優しく包み込むような楽曲が、本作の余韻をさらに高めてくれる。
“私”と“あなた”との間(あわい)には言葉になれずに通り過ぎていくものがたくさんあります。 確かなものほど時に形にならず、不確かなものほど実感として残る。曖昧な気持ち、曖昧な記憶、曖昧な愛情。首を傾げながらも歩き続けて、私たちはまたどこかに辿り着く。 物語のあとに少しでも心が解けるような、 なにか肯定されるような、そんなひとときになったらいいなと楽曲を作りました。素晴らしいバンドの演奏と、ストリングスアレンジをお楽しみください。
(優河)
今回、本作に出演する全キャスト情報も明らかに。サチの後輩で、夫に浮気されサチの元へ離婚相談に訪れる篠田麻役を演じるのは藤原さくら。サチを慕い、母親になってからの自分のアイデンティティーにもがきながら前へ進む女性を自然体で体現している。また、実家で暮らすタモツの弟・佐藤洋太役を三浦獠太、タモツと同じ学校出身で地元の居酒屋で紅一点で働く吉⽥リサ役を佐々木希、サチの弁護士事務所に依頼をする東海林明役を中島歩が演じ、さらに田村健太郎、前原 滉、山本浩司、八木亜希子、ベンガル、田島令子といった実力派俳優陣が枠を固める。
「大好きなのに 愛しているのに ぐらっぐら」な夫婦の関係性が、天野監督ならではの笑いと切なさを交えて描かれる本作。結婚とは…?誰かと一緒に生きることとは…?
『佐藤さんと佐藤さん』は11月28日(金)より全国ロードショー