鳥屋学園 「考震力」で地震に備えを 7年生が提唱 「地域に広めたい」
鳥屋学園(内藤千春校長)の7年生が「考震力」という言葉を使って、地震への備えを地域に呼び掛けようと学習を進めている。
今年の7年生の総合的な学習の時間のテーマは「防災」。鳥屋地域では1923年の関東大震災で土砂崩れが起き16人が亡くなった。7年生は昨年9月、台風や地震の防災対策などについて知りたいと、土砂災害が起きた場所「地震峠」の慰霊碑の維持や伝承活動を行う地震峠を守る会の秋本敏明さんに話を聞いた。その際、地震に備えておくことが大切という話になり、地震についての著書を数多く持つ総合研究大学院大学名誉教授の神沼克伊さんが提唱する「抗震力」にまつわるクイズを出題された。「『こうしんりょく』とはどんな漢字を書くか」という出題に生徒が「考震力」と回答したところ、「答えは間違えていたけど、それも良い言葉ではないか」となり、生徒の中で「考震力」を広めて、地震に対する備えを地域に訴えていこうと話が進んでいった。
普段から想定を
生徒の考える「考震力」とは、地震に対する備えについて普段から考えること。それは、住宅の点検や知識を身に付けるなどの対策をして、地震が起きても生き延びることを説く「抗震力」にもつながっていく。
昨年12月には、津久井中央公民館で行われた津久井地域の防犯の集いで「考震力」についてのステージ発表を行った。冬休みには、それぞれが自宅で被災したことを想定して、家具の位置や避難経路を確認。休み明けにそれぞれの確認事項を25項目にまとめてチェックシートを作成した。
2月25日(火)の発表会では、地域住民を招いてこれまでの学習の成果を披露する予定となっている。7年の松本嵩馬さんは「地震のことを普段から考えておくことが大切で、それを『考震力』として地域に広めていきたい」と話す。