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厚木市 下水道管を緊急点検 管路の異常、目視で調査

タウンニュース

あさひ公園内のマンホールで4日に行われた調査

腐食した下水道管の破損が原因とみられる埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、神奈川県内の自治体で緊急点検を実施する動きが広がっている。厚木市では、県の点検と同時期に調査を開始。中町や旭町、岡田などに埋設された市が管理する下水道管を対象に、目視で点検を進めている。

緊急点検は2月3日から7日まで行い、汚水が流れる口径2m以上の下水道管、延長約2・5Kmを調査。本厚木駅周辺の地域などにあるマンホール57基を対象に、道路上の亀裂や凹凸の有無、管路に腐食などがないかを調べている。異常が発見された際は、詳しい調査と対策を進めるという。

2月4日にあさひ公園(旭町)周辺で行われた点検では、酸素濃度と硫化水素濃度を測定したマンホール内に市の職員が入り、カメラ映像などを基に異常がないかを確認した。

河川下水道施設課の松本賢治課長によると、市内ではこれまでに下水道管の異常に起因する事故などは発生していないといい、「安全確保に向け、しっかりと調査を進めたい」と話した。

県は空洞の有無も調査

県では政府の要請に基づき、埼玉県と同様の事故が発生する恐れのある下水道管の緊急点検を1月30日に開始した。

総延長約127Kmの相模川流域下水道管のうち、処理流量が1日あたり30万㎥以上の処理場に接続する直径2m以上の下水道管が対象で、厚木市や海老名市、座間市などを通る約58Kmの下水道管を調査している。

一次点検では下水道管が埋設されている路面の変状や、管路に土砂が流入して汚水の流れが阻害されていないかなどを調査。2月3日からは路面下の空洞調査も追加し、専用調査車両を用いて路上から照射したレーダーの反射波を解析し、路面下約3mの空洞の有無を確認した。各調査は2月7日をめどに完了させる。二次点検では、一次で異常が認められた箇所に加え、23年度末までの定期点検で補修が必要とされた65カ所について、テレビカメラで管路内部の劣化の進行状況などを詳しく調べる。

5カ所で緊急性要す

県によると、65カ所のうち5カ所では大きな事故につながる恐れがあり、緊急に補修を要する状態のため今年度中に対策を行うとしている。残りの60カ所は、今後3年間で順次補修を進めるという。

県では、相模川と酒匂川の流域下水道を合わせて延長約174Kmを管理しており、定期点検は地表面の異常などを目視で確認する年2回の地上点検に加え、テレビカメラで管路内部の破損などを確認する調査を実施。腐食の恐れが高い区間は5年に1度、その他区間は7区間に分割して毎年1区間ごとに調査を行っている。

緊急点検の結果は県流域下水道整備事務所のホームページで公表し、危険度に応じて早急な補修を行うとしている。

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