「ロピア」の鮮魚コーナーで見かけた商品タグの一言コメントが地味に面白かった
気づけばもう12月、忘年会やクリスマスなどのイベントをこなしているうちに、あっという間に年末を迎えるわけだが、我が家(佐藤家)では、それを見越して少し早めに年末の買い出しに出かけた。
忙しくなる前に保存がきく商品を求めて出かけた先は、東京・小平の「ロピア」である。ここに来れば必要なものは何でも揃う。いろいろと商品を見て回っているなかで、私は鮮魚コーナーで足を止めてしまった。
なぜなら、商品タグに記載されている文言が面白かったからだ……。
・商品タグの文言
ここに来るに先立って、実は別のお店ですでにある程度の買い物を済ませてしまっていた。とはいえ、あまりこちらの方に来る機会もないので、最寄駅からバスに乗って、ここロピア小平店にやってきたのだった。
車があれば難なく来られるのだろうけど、あいにくうちは車を持ってないんだよね。大きいロピアはほとんどが郊外にあるので、なかなか来づらくてねえ……。
さて、すでに持参したキャリーバッグも満タンに近い。保冷バッグもいっぱいになってるし、これ以上は持ち運べなくなりそうだ。買い忘れたものはないか、今一度妻と店内を回ってチェックしていたところ、私は鮮魚コーナーの商品に釘付けになってしまった。
というのは、商品タグに書いてある一言コメントがちょっと面白かったからである。一部を紹介させて頂こう。一般的にはこの北海道産の「生真タラ」のような文言が記載されているはず。
「これは旨い」
うん、ウマそうだ。鍋に入れても良いだろうし、から揚げにしても食い甲斐ありそうだぞ。
もしくはこの宮城県産「銀鮭」のように、購入者に向けて感謝の言葉をつづるのもありだろう。
「ありがとうございます」
うん、肉厚で色艶もいい。塩焼きすれば極上のおかずになるに違いない。感謝の言葉に思わず手に取ることもあり得るだろう。
逆に売り込む気持ちで、北海道産「ワカサギ」のような挨拶をそえるのも考えられる。
「よろしくお願いします」
うん、色も形も良く、鮮度の高さがうかがえる。こちらこそ! といってカゴに入れるのもやぶさかではない。
私の郷里、島根県松江市の宍道湖産の「しじみ」には、調理をする上での注意が記載されていた。
「砂抜きしてください」
うん、良心的だ。知らずのそのまま調理して砂を噛んでしまう可能性も否めない。より美味しく食べて頂くために、1晩砂抜き推奨です。
ここから上級者向けのコメントだ。宮城県産のこの「生メカジキ切身」はこれまでのものと比べるとちょっと言葉のベクトルが違う。
「頑張ってます」
誰が? メカジキががんばってるのかな。それとも漁師さん? 魚屋さん? 怪訝に思いながらも、そのがんばりに応える気持ちで、カゴに入れることもあるかもしれないな。
こちらの岩手県産の「キンキ」は、ここまでのコメントとはまた全然違う。そのコメントとは……。
「調理加工ごめんなさい」
「ごめんなさい」と来たか……。下処理を施すだけの余裕がなかったのか? 年末になって魚屋さんの業務が多忙になり、これだけどうしても調理加工できなかった、その悔しさが伝わってくるようだ。わかった、あとは任せろ! と手に取る人がいるかもしれない。
続いて、ノルウェー産の「アトランティックサーモン刺身用」はこれまでのお客さんに語りかけるパターンともまた違う。独特の文言だ。
「安すぎて出血多量…」
最近、あまり聞かなくなった「出血大サービス」。それを意識してこの言葉をつづったのだろう。今の若い人には伝わりづらいかも。でも、言葉のインパクトは絶大だ。
そして最後に、中国産の冷凍「うなぎ長焼」は、もはや言葉ですらなかった……。
「!!!!」
もしかしたら、このシールの文言を考えてる人は、積極的にSNSを利用しているのかも。そんな気がしてならない。お得であることを訴えるために「安い」とか「お得」とかを越えて「!」でその驚きをあらわすとは。かなりの “使い手” と見える……。
というわけで、ロピア小平店の鮮魚コーナーには、思わず足を止めてしまうような面白商品タグが貼ってあるので、買い物の際にはよく見て頂きたい。我が家は今回荷物の容量に余裕がなく見送ったが、次回は必ず魚を買うぞ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 ロピア小平店
住所 東京都小平市上水本町4-22-1
時間 9:00~20:00
参考リンク:ロピア
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24