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猫の『ウンチが臭くなった』と感じたら…考えられる5つの原因 改善するための方法も

ねこちゃんホンポ

猫のウンチが臭くなる5つの主な原因

猫のウンチの臭いが強くなる原因はいくつか考えられます。以下に、主な5つの原因をご紹介します。

1.食事の変化や高たんぱくの食事

新しいフードに切り替えたり、人間の食べ物を与えたりすると、消化器系に負担がかかり、ウンチの臭いが強くなることがあります。

また高タンパク質(肉や魚など)の食事は、動物性たんぱく質が分解される際にアンモニアが発生するため、臭いがきつくなりがちです。

肉食動物の猫のウンチは、基本的ににおいがキツイもの。しかしたんぱく質の与えすぎや猫に合わないフードを与え続けると、消化不良を起こしてより臭いがきつくなります。

2.栄養バランスが偏ってる

猫のウンチが臭くなる原因のひとつとして「栄養バランスの偏り」が挙げられます。

先にも述べましたが、タンパク質や脂質が過剰に含まれた食事は、腸内での消化・吸収に影響を及ぼし、臭いの元となるアンモニアを発生させやすくなります。

猫は本来肉食動物であり動物性タンパク質を中心にした食事が必要ですが、過剰な摂取は体に負担をかけるため、好ましくありません。

また食物繊維も消化をスムーズに進めるために重要な役割を果たす栄養素。これが欠けていると便が硬くなったりして、結果的に臭いが強くなることがあります。

食物繊維は必須栄養素ではありませんが、整腸作用があるので、便秘気味の猫にはぜひ取り入れてほしいもののひとつです。

3.病気を患っている

体に次のような疾患を患っていると、ウンチが臭くなるケースもあります。

✔消化器系の疾患

腸炎などの消化器系の病気は、ウンチの臭いを強くする原因です。腸内細菌のバランスを崩し、消化不良や下痢を引き起こすことがあります。

✔寄生虫感染

ジアルジアや回虫などの寄生虫に感染すると、ウンチの臭いが著しく強くなることがあります。寄生虫は腸内環境を乱し、栄養吸収を妨げるため、ウンチの臭いや性状に影響を与えるのです。

✔細菌やウイルスの感染

サルモネラ菌やクロストリジウム菌などの細菌感染、または猫コロナウイルスなどのウイルス感染も、ウンチの臭いを強くする原因となります。

こういった感染症は下痢などの症状や腸内環境の変化をもたらし、結果として臭いの強いウンチをつくりだすのです。

4.過度のストレスをかかえている

引っ越しや新しい家族など、猫にとってストレスとなる環境の変化は、消化器系に影響を与え、ウンチの臭いを変化させることがあります。

人間ではどうもしないことでも、猫にとっては大きなストレスになりかねません。

ストレスがかかると腸内活動が低下し悪玉菌が増え、猫のウンチの臭いは非常にキツくなります。

5.加齢

猫は年を重ねるにつれて、消化器系の機能が低下します。その結果、食べ物の消化や吸収が不十分になり、ウンチの臭いが強くなるのです。

我が家の猫たちも高齢になってから、ウンチの臭いがとてもきつくなりました…。

猫のウンチの臭いを改善するための方法と予防策

猫のウンチの臭いが気になる場合、以下の方法で改善を試みることができます。ただし、急激な変化や持続的な症状がある場合は、必ず獣医師に相談してください。

適切な食事管理

高品質で消化しやすいキャットフードを選びましょう。猫の年齢や健康状態に合わせたフードを与えることで、消化器系への負担を軽減できます

また食事の変更は「いっぺん」ではなく、徐々に混ぜていく方法をとりましょう。

腸内環境の改善

腸内環境が荒れがちな猫は、乳酸菌などのサプリメントを与えることで腸内細菌のバランスをサポートすることができます。

消化機能が向上し、ウンチの臭いが改善される手助けとなるでしょう。

ただし、サプリメントの使用前には獣医師に相談することをおすすめします。

ストレス軽減

ストレスもウンチの臭いの原因です。そのため猫にとって快適な環境を整えて、ストレスを軽減させてあげましょう。

遊び時間を設けたり、隠れ家や高い場所を用意したりすることで、猫のストレスを軽減できます。

必要に応じて動物病院を受診

ウンチの臭い以外にも、猫に異常が見られたら必要に応じて動物病院を受診しましょう。

病院受診の際は猫のウンチを持っていき、検便してもらいましょう。

まとめ

猫のウンチの臭いが急に強くなったと感じた場合、それは単なる不快な問題ではなく、愛猫の健康状態を示す重要なサインかもしれません。

そのため、できる限り猫のウンチの状態を毎日観察・記録して、健康管理を行えるといいでしょう。

色、形状、硬さ、量、そして臭いの変化に注目し、異常を早期に発見できれば、深刻な健康問題を予防できるかもしれません。

猫のウンチの臭いの問題は、ときに不快で対応に悩むこともあるかもしれません。しかし、それは愛猫の健康状態を知る大切な手がかり。決して放置せず、適切に対応できるようにしておきましょう。


(獣医師監修:平松育子)

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