体に入ってくるだいたいの毒はじつは害にならない!?【眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話】
体に入ってくるだいたいの毒はじつは害にならない!?
人間のすごい解毒機能
私たちの体には、毒となるものを瞬時に認識し、それを分解したり、排出したりする生理的なしくみが備わっています。ここでは毒物がどんな経路で無毒化され、排除されるのかを見ていきましょう。食物などに含まれた毒性のある物質は「ロ→胃→小腸→肝臓」というルートを通り、各臓器で解毒機能が働き、簡単に毒物が血液に入らないしくみになっています。
口から入った毒は、殺菌力のある消化酵素を持つ唾液と混ざり合い、まず最初の毒消しが行われることに。ここをすり抜けても、次の胃で異常が感知されれば嘔吐して体外へ、さらに小腸までたどりついても下痢を起こすことで排泄されます。
こうした何重もの関門をくぐり抜けた先には、解毒のエキスパートである肝臓と腎臓が待ち構えています。それでも生き残った毒は体にたまりますが、デトックスや免疫の機能が正常に働いていれば、健康をおびやかすほどの問題にはならないでしょう。
それよりも怖いのは、血液に直接入ってくる毒です。こちらはここまでに説明したようなチェックを経ないため、防ぎようがありません。治療のためや予防接種など、注射による薬害が重大なトラブルを起こしやすいのはこのためです。ワクチ接種に対しても個人それぞれの慎重な判断が求められます。
食べたものを解毒するルート
人間の体はものすごい解毒、ろ過機能を備えています。特に、4・5の肝臓、腎臓はデトックスの要でもあります。
1.口に入る
解毒の第1ステップ【唾液で殺菌】
唾液に含まれるいくつもの酵素で有害な細菌を殺す。
2.胃に届く
解毒の第2ステップ【嘔吐する】
分解できない毒だと判断した場合、体外へ吐き出す。
3.小腸に届く
解毒の第3ステップ【下痢を起こす】
小腸で分解できないものは、下痢を起こして体外へ。
4.肝臓に届く
解毒の第4ステップ【有害物質を分解】
代謝の際に生じた体に有害な物質を、無毒の物質に変え、腎臓へおくります。
5.腎臓へ届く
解毒の第5ステップ【尿として排出】
最終的段階で血液を2回ろ過している。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話 』著:加藤 雅俊