猫用品の『ベストな位置』4つのアイテム別に解説 ベッドやトイレ…それぞれの最適な置き場とは
︎1.ベッド
猫は室温や明るさ、日当たり、音などから、気分によって寝る場所を変える動物です。
そのため、猫のベッドは好みに合わせて複数置いてあげるのが望ましいです。
静かな場所
猫は1日の3分の2を寝て過ごす、よく眠る動物です。そのため、飼い主の活動時間である日中にも、猫が寝ている時間があることに配慮が必要です。
特に子供や犬と同居している場合は、賑やかな日中でも猫が眠れる静かな場所に寝床を置きましょう。
高い場所
猫は上下運動が得意なので、寝場所として高いところを好む場合が多いです。これは高いところの方が獲物を見つけやすく、また攻撃される危険性が少ないので安心して休めるからです。
しかし、高齢の猫などは筋力が低下し、低い場所を好む場合もあるので、猫の好みに合わせてベッドを配置しましょう。
他の猫に邪魔されない場所
猫が複数頭いる場合、猫同士が寝場所の横取りや、行きたい寝場所への経路を邪魔されないところにベッドを置く必要があります。
猫同士の相性をよく観察して、複数ベッドを配置するのが理想的です。
︎2.トイレ
猫にとってトイレの場所は最も重要です。
トイレの配置を間違えると、トイレ以外の場所で排泄したり、膀胱炎を発症したりする恐れがあるので注意しましょう。
安全な場所
猫にとって排泄時は最も無防備で、すぐに逃げられない状況です。そのため、猫は絶対に安全と思う場所でしか排泄をしません。
洗濯機の近く、乾燥機の近く、風で閉まりやすい扉の近く、キッチンの近く、人通りが多い場所、道路に面した場所などは、刺激が多く猫が安心できないので、トイレを置くのは避けましょう。
アクセスしやすい場所
猫が最も長く過ごす場所を「コアエリア」と言い、猫はここで1日の75%の時間を過ごします。
私たちもトイレが遠くて行きにくい場所にあると、行くのが億劫になりますよね。猫も同じで、トイレが遠い場所にあると排泄を我慢して膀胱炎になる恐れがあります。
トイレはなるべく「コアエリア」内に設置し、トイレに行くまでの経路に障害物がないかも確認しましょう。
他の猫に邪魔されない場所
猫が複数いる場合には、さらに配慮が必要です。
トイレのある位置やトイレに行くまでの経路が他の猫に邪魔される危険性がある場合、猫はそのトイレで排泄をしなくなります。
トイレは基本的に「猫の数+1個」を「別々の場所」に置くことが重要です。
特に猫たちの中で「ボス」と言われる支配的な存在がいる場合、他の猫が安心して排泄できるように、「ボス」のコアエリア以外の場所にもトイレを置く必要があります。
︎3.爪とぎ
爪とぎは、武器である爪の手入れであるとともに、足裏から分泌物を出してにおいをつけ、他の動物や猫に自らの力を見せつけるマーキングの意味があります。
爪とぎは、室内に複数設置することで、ソファで爪をとぐなどの問題行動を減らすことができます。
猫の通り道
爪とぎは、部屋のドア、玄関、ベランダなどの出入り口付近や、廊下や階段に通じる場所など、猫の通り道に配置すると良いです。
そうすることで、猫は毎日自分の通り道にとぎ跡を残し、自分の存在を主張することができます。
飼い主のにおいがする場所
猫がソファや椅子で爪をといでしまった経験がある飼い主さんも少なくないでしょう。
この理由は、猫には一緒に暮らしている猫同士で「グループのにおい」を生み出す習性があり、私たち飼い主ともグループのにおいを作りたいと思い、飼い主のにおいがするソファや椅子で爪をといでしまうからなのです。
飼い主と多くの時間を一緒に過ごすリビングなどに爪とぎを置くと、これらの問題行動をなくすことができるかもしれません。
︎4.食器
食器を置く場所は、猫の食欲や食べ方に影響を与えます。病気ではないのに、猫の食欲が気になる場合、食器の位置を見直しましょう。
トイレから離れた場所
私たちもトイレの前で食事はしたくないですよね。それは猫も同じです。
食器とトイレは部屋の対角線上に配置するようにしましょう。
もしも対角線上が難しい場合でも、トイレと食器の距離を50センチメートル以上離して配置しましょう。
静かな場所
家電製品などの音がでるものの側、人の声や人の通りが多く騒がしい場所は、多くの猫が嫌って食事をしなくなる場所です。
リビングでも問題はありませんが、人通りの少ない端などに配置するのが良いでしょう。
︎まとめ
猫用品の配置は、猫の暮らしやすさに大きく影響します。
しかし、猫は家具の配置がいつもと少し変わるだけでもストレスを感じるほど、物の位置に敏感です。
猫用品の配置を変更する際には、全てを一度に移動せず、1つずつ期間を空けて移動するようにしましょう。