【韓国ドラマ】全員容疑者⁉ 謎だらけのチソン最新主演作『コネクション』の見どころを探る
『車輪』（’22）のキム・ムンギョ監督と『検事ラプソディ〜僕と彼女の愛すべき日々〜』（’19）の脚本家イ・ヒョンが組み、韓国で最高視聴率14.2％を記録した犯罪捜査サスペンス『コネクション』。
SBS演技大賞で「今年のドラマ賞」に選ばれるなど、2024年を代表するドラマとなった本作の見どころを2回に分けてお届けする。
“消えた3日間”で何が起こったか？
市をあげて麻薬撲滅に取り組むアニョン警察署の麻薬捜査チームで、日夜、捜査に飛び回る警察官チャン・ジェギョン。
地域の麻薬組織のボスを逮捕した功績によって昇進した夜、彼の元に高校時代の親友で、近年は疎遠にしていたパク・ジュンソが訪ねてくる。その後、飲み会の帰りに何者かに襲われて拉致監禁されたジェギョンは無理やり麻薬を摂取させられ、地下鉄の駅で目を覚ます。
ノンキャリアながら、自らの努力で異例の出世をしてきた主人公ジェギョンが思いもよらないやり方で、人生のどん底に突き落とされるという衝撃的な出来事で幕を開ける本作。
出演作ごとに渾身の力を振り絞って役に成り切ることで知られる俳優チソンが、鬼気迫る演技を見せている。はたして、彼を薬物地獄へと陥れた「ドクター」とは何者なのか。
ジェギョンを惑わす薬物「レモン玉」を扱う謎めいた野球帽の男や、不適な態度を見せる麻薬流通業者ユン社長といったクセのある人物たちの行動からも目が離せない。
警察官という地位を守るため、同僚たちにも素直に頼ることができないジェギョンだが、仲間たちはさりげなく彼の行動をサポートする。
最新作『トラウマコード』で個性的な医師に扮しているチョン・ジェグァンが腹心の部下キム・チャンスを好演。
また、麻薬犯罪捜査チームのチーム長チョン・ヨンジュを豪快に演じたユン・サボンも、昨年末のSBS演技大賞で助演賞を受けている。
高校の同級生と共に“コネクション”を辿る
麻薬犯罪を取り締まってきた自分が麻薬中毒者になってしまったことに戸惑うジェギョンをさらに驚かせるのは、高校時代の親友パク・ジュンソの自殺だった。
手掛かりをたどり、ジュンソの葬儀場へと行き着いたジェギョンは、そこで新聞記者となった同級生オ・ユンジンと再会。さらに、ジュンソが残した遺書には、会社の株と死亡保険金の受取人として、ジェギョンとユンジンの名前が書かれていた。
ドラマの中では彼らが高校時代、音楽鑑賞サークル「オーディオ・ファイル」のメンバーとして活動していた当時の様子も少しずつ描かれていく。『ジンクスの恋人』（’22）のチョ・ハンギョルとIZ*ONE出身で『禁婚令ー朝鮮婚姻禁止令ー』（’22）のキム・ミンジュが演じる、若き日のジェギョンとユンジンの姿がまぶしい。
高校時代、はつらつとした姿で男子生徒たちの憧れだったユンジンは離婚後、海外で暮らす娘に仕送りをするため、金を稼ぐことを第一に考える新聞記者となっているが、ジュンソの死を不審に感じ、ジェギョンと協力して真相を探りだす。
さらにドラマのタイトルになるほど重要なのが、ジェギョンがジュンソの葬儀の場で約20年ぶりに顔を合わせた同級生たちの“コネクション”だ。
財閥後継者のウォン・ジョンス、検事のパク・テジンをリーダーとするこの一団は、ジュンソと親しく、金銭的にも彼を支えてきたというが、解剖もせずに葬儀を急ごうとする様子を見たジェギョンは彼らの言葉を信じることができない。
さらに、ジュンソの妻ジヨンの意外な行動も明らかになってくる。ジョンス役のキム・ギョンナム、テジン役のクォン・ユル、ジヨン役のチョン・ユミンも、そろって「2024 SBS演技大賞」の助演賞に選ばれた。
警察官チャン・ジェギョンを中心にさまざまな謎が散りばめられた『コネクション』。話数が進むにつれて、さらに驚愕の真実が明らかになっていく。
『コネクション』
映像配信サービスLemino（レミノ）にて配信中
1話約30分 全28話
©SBS
(韓流ぴあ/佐藤 結)