チーズの「NG保存法」と正しい保存法「チーズの種類で保存法違うんだ…」「もっと早く知りたかった」
パンやパスタなどいろいろな料理と相性がいいチーズ。じつは保存場所を間違えると、カビやすくなる原因になるんだそう。今回は料理研究家で冷蔵庫収納アドバイザーの島本美由紀さんに、チーズの種類で保存法違う「チーズのNG保存方法と正しい保存方法」を教えていただきます。
教えてくれたのは……島本美由紀さん
家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」、エコの観点から食品保存や冷蔵庫収納を提案する「食品ロス削減アドバイザー」、「冷蔵庫収納&食品保存アドバイザー」として活動しYouTube「島本美由紀のラク家事CH」では家事がラクになるアイデアを発信中。
1.とろけるチーズ(ピザ用)
NGな保存方法
・袋をしっかり閉じない(空気に触れている)
しっかり閉じないと酵食品なので空気に触れると発酵が進んでにおいがきつくなる。
・冷蔵室に置く
冷蔵室は開け閉めが多いので庫内に温かい空気が入りやすく、湿気や結露が原因でかびやすくなる。
正しい保存方法
湿気がカビの原因になるので、保存容器にキッチンペーパーを敷いてチーズを移し替えてチルド室で保存しましょう。チルド室は冷蔵室よりも開け閉めが少なく、温度も低いので発酵のスピードをゆるめてくれます。保存期間は3週間が目安。
少量サイズのものなら袋のまま保存してもOK。その場合は、中の空気をしっかり抜いて、クリップなどでしっかり閉じること。保存期間は10日が目安。
どちらも取り出すときに手で触ってしまうと雑菌がついて繁殖しやすくなるので、直接触れないように注意して、スプーンなどを使って取り出しましょう。
長期保存する場合の正しい冷凍保存法
1. 冷凍で保存するときは、冷凍用食品保存袋にピザ用チーズを移し替えて、片栗粉小さじ1を加えます。(200gに小さじ1が目安)。
2. 袋の中で片栗粉とよく混ぜ合わせて、しっかり空気を抜いた状態で冷凍します。
片栗粉がチーズの余分な水分を吸収してくれるので、くっつくことなくパラパラに冷凍できます。使いたい分だけ取り出せて、普段通りに使えるので便利です。保存期間は1〜2ヵ月が目安になります。
2.粉チーズやスライスチーズの保存方法
粉チーズは冷蔵での保存がNG
粉チーズは冷蔵での保存がNG。もともと乾燥しているのに、出し入れで結露し固まってしまいます。粉チーズの保存は常温が正解。直射日光が当たらない、風通しのいい涼しい場所で保存しましょう。保存期間は開封後2か月。ただし、湿度が高くなる夏(7~9月)は風味も落ちやすいので冷蔵室に移し、固まったら都度手でほぐして早めに使い切りましょう。
冷凍するなら使いやすい量ごとにラップで包んでから冷凍用の保存袋に入れる。凍らないのでそのまま使えて風味を落とさずに、おいしい状態をキープできます。保存期間は開封後2か月です。
スライスチーズはチルド室で保存
スライスチーズは乾燥しやすいので、開封したら袋から取り出して、保存袋に入れて密閉し、チルド室で保存します。保存期間は2週間。
冷凍するなら冷凍用の保存袋に入れましょう。保存期間は2か月。凍ったままパンに挟んだり、とろけるタイプのものは凍ったままパンに乗せて加熱できます。
どのタイプのチーズも冷凍できるので、食べきらない分は冷凍貯金しておくとロスもでないですよ。
とろけるチーズ(ピザ用)や粉チーズ、スライスチーズの保存方法をご紹介しましたが、NGな保存方法を行っている方も多いのでは? チーズの保存方法をぜひ参考にして、自宅でのチーズの保存に活かしていきましょう。
ayako/ライター