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ChatGPTに酷似した「ChatGTP」がApp Storeに出現 課金必須のそっくりアプリに注意

おたくま経済新聞

ChatGPTに酷似した「ChatGTP」がApp Storeに出現 課金必須のそっくりアプリに注意

 OpenAI社の対話型AIアプリ「ChatGPT」に酷似した、「Chat“GTP”」なる名前のアプリがAppleのApp Storeに登場し、物議を醸しています。

 インストールは無料となっていますが、アプリを立ち上げると課金画面が現れ、料金の支払いを要求されます。本家ChatGPTとは無関係と思われるため、インストールには注意が必要です。

【“そっくりアプリ”の典型例】

■ 名前もロゴも酷似 “誤認”を狙った手口?

 4月21日午前中の時点でAppStoreを立ち上げると、おすすめ欄やランキング欄に「ChatGTP」なるアプリが表示されます。

 一見すると本家「ChatGPT」と見分けがつきにくく、PTのアルファベットの順番を入れ替えただけの名称、酷似したロゴ――まさに“そっくりアプリ”の典型例。ChatGPTの人気と知名度を逆手に取った便乗型のアプリと考えられ、ユーザーの誤認を狙っているものと思われます。

 また、開発元には「ChatAI Ltd.」と表記されていますが、国税庁の法人番号検索サイトで検索しても、同名の企業は見当たりません。どうやら日本企業でないことだけは間違いないようです。アプリの説明文の日本語もなんだか怪しげですし……。

■ インストール無料でも課金必須 中身は別物

 アプリのインストール自体は無料とされていますが、インストール時にはアプリ内課金がある旨の文言が表示されます。実際にアプリを起動させると課金画面が現れ、使用には料金が必要である旨が案内されます。つまり、課金ナシではほとんど利用できない仕組み。

 アプリのインターフェースは、ChatGPTを模倣したチャットボットを思わせます。ボットに設定されたプロンプトを尋ねると一定のフォーマットに沿った返事があり、何らかの対話型エンジンが動いているようすです。

 しかし最新の情報を問い合わせると「2023年10月までのデータのみを元にしている」との返事が。ChatGPTを呼び出しているわけではなく、他の古いモデルを使用しているか、動作を模倣しているものと思われます。

 さらに不可解なのは、インストール後に表示されるアプリ名が「Chat AI」となっており、表記の不一致が見られる点。怪しさ爆発です。

■ レビュー欄は酷評の嵐 外国語の書き込みも

 App Storeのレビュー欄には、「触るとすぐに課金された」「まともに動作しない」「詐欺アプリだった」との酷評がズラリ。日本語アプリにも関わらず外国語のレビューもあり、怪しさに一層拍車をかけています。

 いずれにしてもOpenAI社が提供する正規のアプリケーションではなく、うかつに課金を行うと個人情報などが盗用されるおそれがあります。特に今回のように正規のサービスと見間違うようなデザインで構成されているため、十分な注意が求められます。

 こうしたアプリにだまされないためには、アプリのインストール前に開発元を確認し、App Storeのレビューにも目を通すこと。そして公式サイトからのダウンロードリンクを利用するのが最も安全です。

【追記】本アプリは4月22日午前までにApp Storeから削除されました。しかし、同じ「ChatGTP」名のアプリが再登場。新たに発見された「ChatGTP」については続報にて報告しています。
 →続報:ChatGPT酷似の「ChatGTP」“別種”がApp Storeに出現 「無料トライアル」選択でも強制課金

(天谷窓大)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 天谷窓大 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025042104.html

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