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母乳トラブル、恐怖と睡眠不足の日々。救ってくれたのは…

たまひよONLINE

ライターの【まき】です。40歳で妊娠、41歳で娘を出産しました。妊娠してからいろいろな痛みを経験しましたが、それも赤ちゃんを産む痛みが最後で、その後は、身も心も解き放たれると思っていました。でも現実は違ったのです。

産後はすべての痛みから解放されると信じていたのに


出産してから2日後、おっぱいがパンパンになりました。母乳は順調に分泌されているのに、乳管が開いていないので、まだ吸う力が弱い娘はたくさんおっぱいを飲むことができません。でも、母乳はどんどん分泌されてしまって、私の胸は痛くて、痛くて…。

「どうすればいいんですか」と看護師さんに尋ねると、「赤ちゃんに飲む力がつくまで待つしかない。お母さんはおっぱいを冷やして分泌を抑えるしかない」と言われ、保冷剤を渡されただけ…。

もともと、この産院を選んだのは、この産院で出産経験のある友人に、最初は大変だけれど、入院中に母子同室で母子のペースを作ってくれるので、家に帰ってからがラクだとすすめられたことでした。でも、この保冷剤のことがきっかけで、この産院を選んだことを後悔する気持ちが出てきてしまいました。

乳腺炎になるかもという恐怖と睡眠不足の日々


退院後は実家で過ごしたのですが、友人が会いに来てくれている以外の時間は、スマホで母乳やおっぱいのことばかりを調べていました。

妹や友人に相談すると、彼女たちが選んだ産院では授乳の仕方を教えてくれたり、マッサージをしてくれたりして、おっぱいがちゃんと出るようにしてから退院させてくれそうです。選ぶ産院を間違ったと一層悩ましい毎日。

おっぱいはゴツゴツと岩のようになり、痛くて、乳腺炎も不安。そのうえ、娘がまとまった時間寝てくれないので、睡眠不足で本当につらかったです。今思うと、娘もしっかり飲めず空腹で、ぐっすり眠れなかったのでしょう。かわいそうなことをしました。

毎日、夜が憂鬱で、朝方に鳥の鳴き声が聞こえてくるとホッとしていました。粉ミルクを足してあげたらよかったのだろうと思うのですが、哺乳瓶に慣れてしまうとおっぱいを拒む赤ちゃんもいると聞いていたので、私は割り切ることができませんでした。

そんなこんなで不安なまま1ヶ月経ち、まだ近くに知り合いがいない自宅に戻る日がきました。

助産師さんのおっぱいマッサージで、気持ちも楽に


実家から戻るときに、母も一緒に自宅に来て、1週間滞在してくれたので、その間に調べておいた助産院におっぱいマッサージの予約をしました。行ってみると、「乳腺炎になりかけている」とのこと。

マッサージの痛みに耐えながら、助産師さんに授乳のときの赤ちゃんの抱き方、乳首のくわえさせ方なども教えていただきました。産院は産むのがメインで、その後のトラブルは助産師さんなどを探して自分で対処する場合が多いとも伺いました。

帰るころには母乳がピューっと飛び出すくらいになり、ゴツゴツ硬くて痛かったおっぱいが嘘だったかのように楽に! 気持ちも随分ラクになったことをよく覚えています。

それから2週間後、もう1度マッサージを受けるために、今度はひとりで助産院へ向かいました。そのマッサージを受けてからはおっぱいも柔らかくなって、私と娘のペースが合ってきたように思います。さらに2週間後、市の助産師訪問で来てくださったのがその助産師さんで、ホッとしました。

予定日より5日遅れて、無事に妊娠40週目に生まれてきた娘は、身長49㎝、体重3226gの元気な赤ちゃんでした。同級生の友人はもう何年も前に出産を終えていたので、出産に関することを聞いても「忘れた」という返事が多かったです。でも、みんな母乳のことだけはよく覚えていて、自分のときの話をしながら励ましてくれました。それだけ大変だったということでしょうね。私も、いろいろ悩んだだけに、母乳に関することが一番と印象深い思い出です。

[まき*プロフィール]
39歳で結婚。もう望めないだろうなぁと思っていたのにありがたくも40歳で妊娠。41歳で無事に出産し、娘が1歳半を迎えたころに職場復帰。退職後、現在は在宅ワーカーです。次々にやってくる生活の変化をヨレヨレになりながら楽しんでいます。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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