「軽自動車派の釣り人必見!」長尺ロッドをスマートに積むDIY収納術を大公開
軽自動車でも長尺ロッドを快適に積みたい。そんな方に向けて、実用的な収納術をご紹介します。市販パーツを使った簡単DIYで、釣行時の準備がぐっと楽になりますよ。
軽自動車に竿を積む技
「長尺のロッドが積みにくい!」これは、小型車ユーザーの多くが感じている悩みではないでしょうか。車内空間に限りがある軽自動車やコンパクトカーでは、釣り用ロッドの積載が一つの課題になります。
私の釣りスタイルでは、軽自動車やコンパクトカーと呼ばれるサイズの車が使いやすいと感じています。しかし、長尺ロッドを積もうとすると、N-BOXのような「ハイト系」の車種が候補に挙がってきます。
ただ、そういった車は運転の楽しさがやや薄れてしまうように思います。できれば、ハイト系ではない、全高の低い軽自動車や、ヤリスのようにキビキビと走るコンパクトカーのほうが好みです。
こうした車で長尺ロッドを積むには、やはり工夫が必要です。現在、私がよく見かける代表的な方法は、以下の3つになります。
1. 後部座席を倒しロッドを通す
長尺でなければこの方法で十分対応できますし、座席を倒せば長いロッドも積むことができます。ただし、他の荷物と干渉しやすく、積み下ろしに時間がかかることや、ガイドが曲がるなどのリスクがある点が難点です。
2. 天井に吊り下げる
短尺ロッドであれば有効な手段ですが、長尺になると折り畳む必要があり、天井が低いと乗り降りの際に頭をぶつけやすいという欠点もあります。また、構造上、車内で最も長さが取れないのが天井付近というのもマイナスポイントです。
なお、私がこの吊り下げ式で最大の欠点だと感じているのは、ロッドを前後で引っ掛けないといけない点です。後からロッドを取り出そうとしても、前のホルダーに引っ掛かって外れないことが多々あります。
3. ヘッドレストを利用する
比較的実用性が高く、長尺ロッドにも対応可能な方法です。ただし、助手席のリクライニングをうっかり動かしてしまったときにロッドのガイドが破損したり、リールの重みで落下してしまう可能性がある点には注意が必要です。
車内にロッド積む方法
それぞれに長所と短所がありますが、私が重視したのは「素早く」「安全に」ロッドを積むことです。釣り場では、数十秒の差が大きな意味を持つこともあります。そんな中、毎回ロッドを畳むのは避けたい――そう考えてたどり着いた方法が、こちらです。
方法:後部座席後方にバーを設置し、そこにピンチ式のロッドホルダーを装着する
イメージとしては、車内にピラーバーを通すような感じです。荷物よりも高い位置にロッドを積むことで、他の積載物と干渉せず、素早く安全に収納できます。
使用したもの
・市販のインテリアバー
・ピンチタイプのロッドホルダー
・PVC水道管用エルボー(インテリアバーよりやや径が大きめ)
・エルボー固定用パーツ(壁付け用など)
・タッピングビス(受け具の幅+10mm以下推奨)または強力両面テープ
取付けの手順紹介
1. インテリアバー両端の黒いフックパーツを外します。金属製のリング状ロックが付いており、これは正直「世紀末英雄伝的な、力で全てを制するような腕力」が試される作業でした(笑)。車種によっては、フックを外さずに使える場合もあるかもしれません。
2. フックの代わりに、PVCのエルボーを取り付けます。
3. クーラーボックスなど、普段積む荷物の中で最も高さのあるものよりも上の位置にバーを固定します。タッピングビスか両面テープで固定しても良いですし、置くだけで使えるケースもあると思います。
4. 車内にバーが無理なく収まれば完成です。
5. ロッド先端がダッシュボードやナビ画面に接触する可能性があるため、スポンジゴム系のテープなどで保護しておくと安心です。この構造によって、以前乗っていた「アイ」という軽自動車でも、8.6フィートのロッドが余裕をもって積載できました。
釣り車DIY収納術
最近では、より快適に使用するために、インテリアバーに自転車用のアクセサリーバーを追加し、積載時にロッドのティップ側がダッシュボードやナビなどの車体に触れないよう工夫しています。
この方法の利点は、自転車用アクセサリーバーの取付け位置によってロッドの角度を変えられる点と、車内中央付近からロッドを「スッと差し込んでホルダーに固定すれば完了する」という手軽さです。
ロッドを取り出すときもスムーズで、ほとんどストレスを感じません。注意点としては、ロッドが運転席や助手席に当たらないように配置することだけです。
また、普段使いで荷物をたくさん載せたい場合も、バーは差し込んであるだけなので、すぐに取り外せるという点も便利だと思います。
竿を守る収納アイデア
インテリアバーの固定は、しっかりとした構造にしましょう。走行中の振動やブレーキ時にバーが外れてしまうと、ロッドの破損につながる危険があります。
軽自動車を釣りカスタム
「工夫次第で、小さなクルマも立派な釣り仕様車に。」
むしろ、先の見えないフィールドを進む釣りにおいては、小回りが利き、狭い道でも自在に動ける小型車こそ、最適な“釣り車”なのかもしれません。
ロッド1本から広がる可能性を、ぜひあなたの愛車でも試してみてください。
<刀根秀行/TSURINEWSライター>