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デスクワーカー、仕事の合間に毎日15分の運動でメンタルが2割以上改善 アシックスの調査

月刊総務オンライン

デスクワーカー、仕事の合間に毎日15分の運動でメンタルが2割以上改善 アシックスの調査

アシックス(神戸市中央区)は9月30日、日本を含む世界16か国の人々の日常的なデスクワークとメンタルヘルスの関係性について調査したと発表した。

調査結果からは、1週間、毎日仕事の合間に約15分だけ身体を動かすと、心の状態が平均で22.5%改善したことがわかった。

身体を動かさない1週目と身体を動かした2週目の変化を比較

調査は2024年7月15日から7月26日にかけて実施された。対象は、日本や米国など計16か国の80人の18歳以上の健康的な男女。

1週目は通常の業務を行い、身体を動かすデスクブレイクは取らず、運動習慣も制限した。2週目は通常の業務を行いつつ、毎日約15分の身体を動かすデスクブレイクを行った。

検証では、1週目と2週目の心の状態スコア、知覚ストレス、生産性、集中力といった主観的測定値とストレススコア、歩数、心拍変動といった客観的測定値を参加者から収集し、それぞれの変化を比較した。

心の状態スコアは、「冷静さ」、「回復力」、「ポジティブさ」、「充実感」、「リラックス」、「自信」、「鋭敏さ」、「穏やかさ」、「集中度」、「エネルギッシュさ」といった10の認知的および感情的特性を独自の方法でそれぞれ点数化したもの。

心の状態スコアは点数が高いほどポジティブな精神状態を示していることになるという。

「デスクブレイク」で生産性も集中力も改善

調査結果では、オフィスワーカーが1週間、毎日仕事の合間に約15分だけ身体を動かした場合、心の状態の平均スコアが22.5%改善し、スコアは100点満点中62点から76点に上昇した。

また、知覚ストレスが14.7%低下し、生産性が33.2%向上、集中力も28.6%改善した。さらに、心の状態スコアにおけるリラックスのスコアが33.3%、穏やかさと回復力のスコアが28.6%向上したほか、参加者の79.2%が、「定期的に身体を動かす機会があれば雇用主への忠誠心も高まるだろう」と答えた。

厚生労働省、座りっぱなしの「座位行動」に注意喚起

厚生労働省が2024年1月に10年ぶりに改訂された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」では、座りっぱなしの状態である座位行動の時間が長くなりすぎないように注意することが新たに示された。

厚生労働省資料より(※画像クリックで拡大)

ガイドによれば、日本人の平日1日の総座位時間で、8時間以上と回答した男性は38%、女性は33%おり、世界20か国における平日の総座位時間を調査した研究でも、日本人の総座位時間は世界的に見てかなり長いことが報告されている。

アシックスでは、座位行動の課題を解消するために、約15分の運動にチャレンジしてもらう「The Desk Break Runkeeper Challenge」を実施する。同社提供のフィットネス・トラッキング・アプリ「ASICS Runkeeper」を使って参加できる。

同社の特設サイトより

参加者には買い物やランステ、イベント、寄付などに使えるOneASICSポイント500ポイントがプレゼントされる。

同社は、「今後も、健康的で豊かなライフスタイルの実現に貢献することを目指し、さまざまな研究、取り組みを推進していく」としている。

アシックスの発表の詳細は同社ホームページで確認できる。

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