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チョウザメはキャビアだけじゃなかった? 刺身は旨味十分で美容にも良し!

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チョウザメ(提供:PhotoAC)

キャビアの親として知られるチョウザメ。その価値の大半は卵巣にありますが、しかし身も決して捨ててはいけません。

古代の巨大魚チョウザメ

世界三大珍味のひとつであり「世界で最も高価な卵」でもあるキャビア。その親であるチョウザメは、とてもユニークな魚です。

チョウザメ(提供:PhotoAC)

チョウザメは名前にサメとついていますが、サメの仲間ではありません。そもそも軟骨魚類ではありませんし、生息域も海ではなく河川や汽水湖です。

しかし見た目はサメとよく似ており、特に代表の鮫肌、長く伸びた尾鰭の形状はそっくりです。

古い時代にはこのような形状の魚が多く棲息していたと考えられており、その形態を残したチョウザメは「古代魚」「生きた化石」と呼ばれています。

実は各地で養殖中

そんなチョウザメは現在、我が国には棲息していません。かつては北海道の石狩川などに登ってきた記録がありますが、河川の環境悪化、汽水域の減少などにより個体群が絶滅してしまったのです。

しかし、野生でなければ実は意外と身近な魚にもなりつつあります。なぜなら、チョウザメは近年、各地で養殖されるようになっているからです。

国産キャビア(提供:PhotoAC)

高級珍味であるキャビアの需要が増える一方で、チョウザメ自体は世界的に絶滅危惧状態にあり供給はなかなか増えていません。そのため養殖物の需要が高まっており、他の魚種からの切り替えや新規参入が増えているのです。

美味しくて身体に良い!

チョウザメ1匹から獲れる卵の量は体重の1割前後ですが、魚体価格のほとんどがそこにあります。そのためキャビアを取ったあとの身は残渣として廃棄されてしまうことが多いそうですが、食材としての観点からみれば非常にもったいない行為です。

チョウザメの身は強い弾力に溢れ、噛み締めると口の中で爆ぜるような質感があります。養殖個体は脂がよく乗っており、まるで活け締めのタイやスズキのような味わいが楽しめます。

チョウザメ刺身(提供:PhotoAC)

加えて旨味成分である各種アミノ酸に富み、肝臓の動きを整えるアラニンや疲労回復に効果があるアスパラギン酸も豊富に含まれています。またコラーゲンも多く、美容にも好ましいとされています。

淡水とは思えないほど臭みも少なく、寿司や刺身のような日本食にも向いた身質です。まだメジャーな食材とはいえませんが、今後注目されていくのは間違いないと思います。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

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