中村悠一、佐倉綾音、石田彰etc.声優陣も超豪華! 「ONE PIECE原作の中に入ってビビと一緒に反乱軍を止める回」が存在するやりたい放題の公式スピンオフアニメ『恋するワンピース』のカオスな見どころに迫る
『ONE PIECE』(原作・尾田栄一郎)の公式スピンオフ『恋するワンピース』(原作・伊原大貴)という作品をご存じですか?
『恋するワンピース』とは、「少年ジャンプ+」で連載中のギャグマンガ。メインキャラクターは海賊部に所属する山本海賊王(やまもと ルフィ)、小山菜美(こやま ナミ)、中津川嘘風(なかつがわ ウソップ)という“ワンピースネーム”を持つ3人の高校生。
海賊王(ルフィ)に恋する菜美(ナミ)は少しずつ距離を縮めていこうとするものの、どんな些細な話にもワンピースネタを絡めてくるほど熱烈なワンピースマニアである嘘風(ウソップ)の登場により二人の日常はワンピースパロディに染まっていくのでした。
心優しく内気で気弱なため主人公なのにセリフ少なめな海賊王(ルフィ)、そしていつ何時もワンピース要素を欠かさない嘘風(ウソップ)のボケ、しっかりワンピースネタでツッコミ返す菜美(ナミ)の応酬はテンポがよく、ワンピース好きだからこそツボに入るネタの連続についつい笑ってしまう面白さ!
何より本作の強みは本家ワンピース公認の「公式スピンオフ」であること。原作中のイラスト、セリフ、BGM、キャラ名などがそこかしこに登場する、ギャグマンガとワンピースのコラボレーションが生み出すぶっ飛び具合がクセになるのです。
そんな本作がこの度アニメ化! 縦型のショート動画形式で、YouTube・Instagram・TikTokで全5話が配信中です。
「公式スピンオフ」だからこそできる高度なワンピースギャグとはちゃめちゃ加減、細かすぎるワンピースオマージュ、超豪華キャスト陣が魅せる満足感はショートアニメだからと侮ることなかれ! 本記事では、ワンピース好きなら一度は観ておきたいアニメ『恋するワンピース』の見どころをお伝えしていきます。
中村悠一がウソップに!? 田中真弓も中井和哉も石田彰も…豪華キャストがどんどん出てくる……!
アニメ化するとなればやはり気になるのはキャストですよね。
本作では、山本海賊王(やまもと ルフィ)を金本涼輔さん、小山菜美(こやま ナミ)を佐倉綾音さん、中津川嘘風(なかつがわ ウソップ)を中村悠一さんと、驚きの豪華キャストが演じています。
さらに、その他のキャラクターを演じるのも本家麦わらの一味声優である田中真弓さん、中井和哉さん、山口勝平さん、平田広明さん、木村昴さん、チョーさん、さらにはワンピース出演声優である石田彰さん、子安武人さん、潘めぐみさん、大場真人さんなども出演。そうそうたる顔ぶれ……!
すでにSNSでは「声優豪華すぎない!?」「中の人が強すぎ」「ウソップが中村悠一ってどんな世界」「ブルックがブルック演じててカオス」など、声優陣に関する感想ポストが多数アップされています。
「ワンピースコミックス182話の中に入ってビビと一緒に反乱軍を止める回」が存在する。“インフルエンザのときに見る夢”みたいなカオスをお届け
本作の面白いところは、なんといってもギャグ、ボケとツッコミ、世界観の全てがワンピースにちなんでいるという点。
そもそもメインの登場人物からして海賊王(ルフィ)、菜美(ナミ)、嘘風(ウソップ)な時点で面白いのですが、白い犬をシュシュ、トナカイをチョッパー、ライオンをリッチーと呼んだり、人体模型がブルックと名付けられていたり(しかも、人体模型のブルックを演じているのは本家ブルック役のチョーさん)。「嘘風(ウソップ)って親どんな精神状態の時に付けたの!?」という公式じゃなかったらギリアウト目なディスも佐倉さん演じる菜美(ナミ)が可愛らしくツッコミに落とし込んでくれています。
特に嘘風(ウソップ)の“日常の些細な出来事や会話の中にワンピースを見出していく感”は筆者も思い当たる節がありまくり、つい共感。トナカイをみて「あ、チョッパーだ〜」って、みんな一度は思ったことありますよね。(ない?)
さらに、アニメの背景にはワンピースの原作絵やアニメ絵、BGMがこれでもかというほど使われていたり、実際の原作シーンをオマージュしたデービーバックファイトの様子が描かれたり、ビュッフェのお皿の仕切りが「仲間がいる゛よ!!!」のシーンと同じ形になっているなど、「そんなところにもワンピースを……!?」ともはや感動すら覚える、ワンピース公式だからこそのやりたい放題が叶った最強のワンピースパロディに仕上がっています。
筆者お気に入りは、ワンピースコミックス第182話“怒号”(アラバスタ編)の中に入ってビビと一緒に反乱軍を止めるべく奮闘するエピソード。
読んで字のごとく第182話の中に入って、ビビと一緒に「止まりなさい!!!!反乱軍!!!」って叫んでるのがもう、よく言う“インフルエンザの時に見る夢”的なカオス。原作はシリアスなシーンなのに笑わずにいられません。
こんなに濃密なのに、ショートアニメでさくっと見終わってしまうので、全5話あっという間です。
ちなみに、上記のようなわかりやすいギャグのみならず、知る人ぞ知る映画『ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国』(2002年公開)の同時上映アニメ『夢のサッカー王』について触れたり、ワンピースアニメ2代目のオープニング主題歌「believe」(Folder5)の始まりの映像をオマージュした演出が盛り込まれているなど、まさに特に嘘風(ウソップ)のようなワンピースマニアであればあるほど深く楽しめるような仕掛けも。
作中には作者・伊原大貴が作詞・作曲・歌唱の楽曲も。ジャンプ+原作も無料開放中!
実は、そんなアニメ『恋するワンピース』作中では、本作の原作者である伊原大貴先生が自身で作詞・作曲・歌唱まで手がけた楽曲も聴くことができますよ。マンガのみならず曲まで作ってしまう多才っぷりに感服です。
さらにXでは、伊原先生によるアニメ『恋するワンピース』アフレコ現場のルポマンガも! 伊原先生が描き出す独特の空気感にクスっと笑いつつ、アニメ制作現場の様子を知ることができる貴重な作品なので、アニメ『恋するワンピース』を観たあとは、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
そして、アニメ化を記念して、現在ジャンプ+で連載中の『恋するワンピース』原作マンガも50話まで無料公開中! ワンピース原作は最近重厚なストーリーが続いていることですし、小休止に『恋するワンピース』でひと笑いしてみませんか?
[文/まりも]